第150話 【BLACK EDGE 其の150 聞き込み大作戦】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第150話
【BLACK EDGE 其の150 聞き込み大作戦】
カメリアで地下へと行く入り口を探す三人は、情報を得るために聞き込みをすることにした。
そして固まって聞き込みをしていても効果は薄いということで、二組に分かれることになった。
「じゃあ、何か分かったら教えてくれ」
ブラッドはそう言いフェアを連れて別れる。
「ああ、そっちもなー!」
クロウは手を振りながらフェザントと街のどこかへと向かっていった。
クロウとフェザントがいなくなってから、ブラッドはフェアの方は向かずに喋りかける。
「フェア…………何か分かってもあいつらには何も教えるな……」
それを聞いたフェアは不思議そうに聞き返してきた。
「え、なんで?」
「あいつら、怪しいぞ」
「怪しいって?」
ブラッドは目立たない程度に周囲を見渡す。
「ついてはきてないか…………」
そして再び歩き出した。
「あの二人も地下を目指してるって言ってたよな」
「うん、それは聞いたけど……」
「おそらく地下はグリモワールと関係のある場所だ」
「……ってことはグリモワールの刺客? でも、仮面は被ってなかったよ?」
フェアは驚く。
「まだ分からない。グリモワールの刺客だとしたら俺たちを襲ってこないのはおかしいし、それに地下への入り口を探しているのもおかしい」
そう、地下に子供達がいるということは、地下はグリモワールとなんらかの関係があるはずなのだ。
だが、そんな場所を目指している二人は怪しすぎる。
前にクロウとあった時のことを思い出しても、クロウは子供とは思えないほどの身体能力を持っていたし、馬車を手に入れてどこかに向かうことに強い使命感があった。
二人がグリモワールの可能性もある。だが、そうとも言い切れない点もある。それは仮面と地下の入り口を知らないという点だ。
ブラッドはグリモワールと対峙するときは大抵が仮面を被っている連中だ。しかし、二人は仮面を持っていなかった。
それに地下への入り口を知らないというのも分からない点だ。
それに…………
「あのクロウと一緒にいた男……」
「フェザントさんがどうしたの?」
「あいつはかなり強い。…………なんていうか……術師と何度も戦ってきたからこそわかるんだ。あのフェザントという男は只者じゃない……そんな感じがな…………」
ブラッドの言葉を聞いたフェアは考えた後、
「分かった。あの二人には何か分かったとしても伝える情報には気をつけよう」
「ああ、そうした方が良さそうだ」