第115話 【BLACK EDGE 其の115 雪山の洞窟】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第115話
【BLACK EDGE 其の115 雪山の洞窟】
「お前も無事だったのか…………」
ロデーと再開したダレオは、ロデーに近づいて抱きついた。
「すまない。お前に救われた…………」
しかし、吹雪の中、ダレオとロデーは迷ってしまったのだ。
ダレオであっても視界が悪い中、移動する事はできない。だが、吹雪の中を耐え抜くのは難しい。
「どこか、吹雪を防げるところを探さないとな」
ダレオはロデーを連れて吹雪の中を歩く。すると、途中でロデーの動きが止まった。
ダレオはロデーの向く方向を見ると、そこには洞窟があった。
「よくやったロデー」
洞窟は深いものではないが、吹雪から身を守るにはちょうど良い大きさだった。
こうしてダレオは風吹から身を守ることができたのだ。
「ロデーには二度も命を救われた。この子は優秀だ。雪山で迷ったらこの子を頼ると良い」
ダレオはロデーを抱き締める。ロデーは苦しいみたいだがそれが感謝の気持ちとわかっているからか、抵抗する様子はない。
そしてダレオから場所を聞いたブラッドとフェアは幻想館に向けて出発することにした。
「くれぐれも、道を間違えるなよ」
去り際にダレオは念を教えくる。
かなり難しいルートだ。だが、ダレオが言うにはこのルートではないと辿り着く事はできないと言っていた。
ブラッドとフェアはダレオに感謝を言うと、ソリの場所に戻る。
そしてダレオと別れて、ブラッド達は出発した。
村を出ると真っ白な世界が広がっている。そんな世界をブラッド達は進んでいく。
ダレオに教えてもらったルートはかなり難しい。だが、そのルートを通らなければ、目的地である幻想館に辿り着く事はできない。
だから、ブラッドはダレオに教えてもらったルート通りに進むように気をつける。
ロデーもブラッドが慎重に道を選んで進んでいるのを気づいて、他の二匹を誘導して正しい道を進んでいく。
そのおかげで順調に進めていた。
しかし、途中で事件が起きた。
「ブラッド!!」
「どうした?」
「あれを!!」
それはダレオに教えてもらった道。そこに大きな雪の壁ができていたのだ。
少し前に雪崩でもあったのだろう。しかし、そのせいで道が塞がれてしまっている。これではダレオに教えてもらった道通りに進むことができない。
目的地まではもうすぐそこだ。今からダレオに道を聞き直しに戻るのも時間の無駄だ。ここまで来たのならどうにかして、ここを乗り越えたい。
「少しだけ道を変えるか」
ブラッドは雪崩のあった道を避けて進むことにした。