第109話 【BLACK EDGE 其の109 過去の因縁】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第109話
【BLACK EDGE 其の109 過去の因縁】
「いや、何よそれ?」
くだらないとスカイとフェアが言う。ブラッドも頷くが、キースは熱く語る。
「これは大事なことなんだ!!」
ブラッドは諦めてソリから降りた。
「ちょっとだけだぞ」
そして戦闘の構えをする。キースからの挑戦を受けることにした。
「そうこなくっちゃな」
キースは嬉しそうに剣を抜いた。
子供の前で子供のようにはしゃぐキース。
「タイミングは?」
「いつでも来い!」
ブラッドが聞くとキースは答えた。
「分かった」
するとブラッドはキースに向かい走り出した。真っ直ぐとキースの方に走る。
しかし、足元が雪のためいつものようなスピードが出せない。
キースは剣を両手で持ち、ブラッドを待ち構える体制だ。
ブラッドは飛び上がる。そしてキースに向かいジャンプしながらキックをした。
だが、雪のため高くは飛び上がれていない。足場が不安定なのがブラッドの機動力を下げていた。
キースは派手に動くことはなく、身体を少しだけずらす。そしてブラッドの蹴りを避けた。
そして避けたタイミングでブラッドに剣を振り下ろす。
着地したブラッドはギリギリのところでキースの剣を受け止めた。右腕でキースの剣を掴んで防ぐ。
刃の部分には触れないようにして、剣を端を指で掴んだ。少しでもタイミングがずれていれば、ブラッドの手は真っ二つになっていただろう。
ブラッドはそのままキースの剣を握り引っ張る。キースは剣を持っていかれないように、踏ん張るがブラッドの力は強くキースの身体は剣に引っ張られてしまう。
キースの身体がブラッドにより、ブラッドの周りを半回する。
そしてブラッドはキースを攻撃しやすい角度に誘導すると、残った左手でキースの顔面を殴ろうとした。
だが、キースは上半身だけを動かし、ブラッドの攻撃を躱す。剣は固定されているためキースの動きは制限されているというのに、最低限の動きで回避した。
だが、キースは剣を持っているため、両手が塞がっている。そして反撃ができない。
もう一度ブラッドがキースを攻撃する。今度はキースの腹を殴る。
今度はキースは腹に力を入れてブラッドのパンチを受け止める。
ブラッドの拳がキースの腹を直撃する。だが、ブラッドの拳はキースの筋肉に弾かれた。
驚くブラッドは剣をつかむ腕の力を緩めてしまう。その隙にキースは剣を動かしてブラッドから剣を離させた。
そしてキースはブラッドを蹴り飛ばして距離を取る。