顔合わせ
第3章ー顔合わせー
机にかけてあった大剣を持ち鞘を抜き片手で軽々持ち掲げた。
「これが私の不死の聖剣カラドボルグだ!!」
青白く輝く剣は太陽の光すら霞めそうなほど光輝いていた。
「なんで学園長が聖剣を?」
そんな質問した。すると学園長はニヤリと笑い答えた。
「私は前勇者で1度魔王の封印に成功している」
「え?確か前回の魔王封印は何百年も前の話じゃ」
「その通り」
そう言い聖剣を下ろし鞘に収めた。
「聖具にはそれぞれ特殊な力が宿っている。その事は知っていかい?」
「初耳です」
「聖具にはそれぞれ能力があり私の場合は不老不死の力が宿っている。もちろんそれなりにデメリットはある。」
特殊な力っと言うことは。
「その通り今君が考えているようにきっと君の聖剣にもなにか特殊な力があるはずだ」
そんな力があるとな思いもしなかった。確かに抜いた時以来この剣を鞘から出てないからまぁ知らないよね。
「どうやって能力を判明させるんですか?」
そう聞くと学園長が軽く笑いながら椅子に戻る。
「聖具の能力は基本は戦ってみたりするのが1番だがせっかく学園に来たんだゆっくりとわかっていくといい」
そう言うとヘンリーさんが扉を開た。
「どうぞこちらへ」
「楽しい学園選定になるといいな」
私は進められるまま部屋を出た。
廊下を歩いているとどこに向かっているのかをヘンリーさんに聞いてみた。
「あのー今はどこに向かっているんですか?」
「学園長に挨拶は終わったので次は生徒会長にご挨拶に向かいます」
生徒会長、、、もう決まっていたんだ。
そんな事を考えながらヘンリーさんについて行った。
さっきの学園長の扉に比べたら普通の扉の前に案内された。
「ガブリエル様、ローラン様をお連れしました」
「うん。入っていいよ」
さっきに比べると若々しい声が中から聞こえてきた。
ヘンリーさんが扉を開け中に入るとそこには5人の生徒が座っていた。
「ようこそ、勇者学園へ。歓迎するよ」
真ん中のいかにも生徒会長らしき人が言い出した。
「なんだ本当に女じゃないか」
「ミカエルそんな事を言わないのです。いくら女の人とは言え選定に選ばれればどんな人でも勇者になる権利が与えられます」
真ん中の人を挟んで黒髪と赤髪の人が話し始めた。
「そうだ、いくら女子とは言え選定に選ばれたのだ。そう言った発言は生徒会の恥だ!!」
「その通りです。女子だからといって差別しても全ては神々の思し召しなのですから」
さらにさっきの人の隣の人達が言い出した。
「どうも皆さん私はローラン・ニュームーンです。女ですが仲良くして貰えると幸いです」
少し皮肉越しに自己紹介をする。
「あぁ、僕は生徒会長のガブリエル・ペンドラゴンだ。女子とい言うだけでどうこう言う者はこの学園にはいないよ」
ペンドラゴン、、、という事はこの人はあの学園長の息子さんになるのかな?
「僕は副会長のウリエル・ヘリラン初の女勇者には驚いたけど今日からは同じ生徒なんだから分からない事があったら気にせず相談してくれ」
「俺はミカエル・ウルバーン足を引っ張るようだったら問答無用で置いてくぜ」
「ようこそ勇者学園へ俺の名前はラファエル・クールホーンだ!!」
「では最後に私が。私はイスラフィール・イネ
貴方との出会いに神々の祝福があらんことを」
全員の招待が終わると生徒会長が深刻な顔をして話し始めた。
「早速で悪いんだけど少し問題があってね」
生徒会長が話し始めると周囲は静まり返って不安を煽られている。
「この学園は勇者の育成と勇者の事について学ぶ場所だ。そしてミカエル達が言っていたように女勇者が生まれたのは前代未聞の為、君の制服が男子生徒用の物しかないんだ」
そんな事のためにこんなにも静まり返るのか。
「はい。私は大丈夫です」