002 【ログイン準備完了です!】
百合百合してるなぁ。
糖度高めだなぁ。
なんでだろうなぁ。
次話以降当分無い…はず……。
「というわけで、2日目です!既に学校から帰ってきているので、アイリスおねぇちゃんに会えるのだー!『こいつ誰に向かっていってるんだ?』とか、そうゆうツッコミは無しの方向でお願いしまーす!
てな訳で、行ってみよー!『Dive』」
あーー、まだこの感覚に慣れないなぁ〜、まぁ、まだ二回目だしこんなもんだよね。
おー、戻って来たこの真っ白い空間に!うん、やっぱりあのサークルって、幻想的だよなぁ〜。
やったー!あの妖精は、アイリスおねぇちゃんだー!どのくらいの案内役の妖精がいるか知らないけど、2回連続とか運を持ってるぞー!
「ようこそ、Fairy's Storyへ!私は案内役No.6のアイリスです。
クロさん、また会いましたね。」
「うん!昨日振りだね、おねぇちゃん!今日は、ログイン出来るんだよね?」
「はい、スキルとステータスと種族を選択するとログイン出来ますよ。
スキルはSPを消費して手に入れることが出来、合計10個までセットすることが出来ます。セットしてあるスキルのみ効果を発揮し、スキルレベルも上がります。また、スキルレベルが上がると効果が大きくなったり、新しく出来ることが増えたり、上位スキルへと進化しますね。そして、セットしないスキルは控えに送られます。
ステータスは、HP、MP、STR、VIT、INT、MND、AGI、DEX、LUCがあります。レベルが上がるまたはステータスポイントを振ることでステータスの能力が上がります。また、ステータスポイントを振らないと能力が上がりませんので注意して下さい。
種族は、人族、森人族、山人族、獣人族、魔人族の5つです。獣人族は、犬、猫、狐、狼、兎の5種類います。また、各種族ごとに特徴が違いますので、選ぶ際には注意して下さい。」
んー、もっと軽い感じで話してもらいたいけど、さすがに欲張りすぎだよね?まぁ、時間が解決してくれるかな?
「そっかー、んじゃ、スキルから決めたいから、スキルの一覧表見して〜。」
「はい、分かりました。
これがスキルの一覧表ですね。
ちなみに、今はSPが5しかないので、最大で5個までしかセット出来ません。」
「りょうかーい。」
おー、半透明なボードで、光を集めて作りましたって感がある、いかにもファンタジーな一覧表だね〜。こうゆうのってウィンドウって言うんだっけ?
ふむふむ、結構種類あるなぁ〜。まぁ、やりたいこと決まってるから、選ぶのは絞られるんだけどねー。でも、結構ネタっぽいスキルがあることに驚き、習得したい僕がいるんだよなぁ〜。
……うん。SP手に入れたら習得しよう。
「アイリスおねぇちゃん!決まったよ!『短剣術・初級』『採取』『AGI強化・小』『DEX強化・小』『調合』にする!」
「『短剣術・初級』『採取』『AGI強化・小』『DEX強化・小』『調合』ですね。
えっと……、本当にこのスキルで大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。まぁ、心配する気持ちは分かるよ、なんとなく上手くいかなさそうなスキル構成だもんね!でも、大丈夫!僕ならいけるはず!
次は、種族決めよー?」
「分かりました。
では、種族について詳しく説明しますね。
人族は、ステータスが横並びなのが特徴で、大抵の装備やスキルを習得出来ることと固有スキル『英雄たる一撃』を持つことですね。
森人族は、INTとAGIが高い代わりにSTRとVITが低くことや、固有スキル『精霊魔法』を扱うことが出来るのと、人族に比べて耳が長いのが特徴ですね。また、相手を攻撃するよりも妨害したり、支援するのが得意です。
土人族は、STRとVITとが高くAGIとINTが低いのと、固有スキル『鍛冶場の馬鹿力』を持っていること、肌が褐色なのが特徴ですね。
獣人族は、STRとAGIが高くINTとMNDが低くて、固有スキル『獣化』や動物の尻尾や耳が生えることが特徴ですね。また、細分化された動物の種類ごとに覚えられるスキルが少しずつ違うこともですね。種類は、兎、猫、狼、狐、犬の5種類です。
魔人族は、森人族と同じくINTとMNDが高い代わりにSTRとVITが低いのですが、相手を妨害や支援するよりも攻撃するのが得意で、固有スキルは『魔力視』ですね。
種族の説明は以上になりますね。何か質問はありますか?」
「りょうかーい。質問は特に無いかな〜。という訳で、猫さんでお願いします。」
「獣人族の猫ですね。では、ステータスを表示するので、自由にステータスポイントを振って下さい。」
名前:クロ
Lv:1
種族:獣人族・猫
HP:300/300
MP:100/100
STR:25
VIT:15
AGI:25
DEX:15
INT:5
MND:5
LUC:15
ステータスポイント:50
SP:0
【固有スキル】
『獣化』
【スキル】
『短剣術・初級』
『採取』
『AGI強化・小』
『DEX強化・小』
『調合』
『』『』『』『』『』
【控えスキル】
【装備】
武器右手:
武器左手:
頭:
胴:
腕:
腰:
足:
アクセサリー:
:
:
わ、わーい!おもっきし脳筋だー!遠距離から滅多刺しされるやつだよー!
………うん、ステ振りしよっか。
名前:クロ
Lv:1
種族:獣人族・猫
HP:300/300
MP:100/100
STR:25
VIT:15
AGI:75 +50
DEX:15
INT:5
MND:5
LUC:15
ステータスポイント:0 ー50
SP:0
【固有スキル】
『獣化』
【スキル】
『短剣術・初級』
『採取』
『AGI強化・小』
『DEX強化・小』
『調合』
『』『』『』『』『』
【控えスキル】
【装備】
武器右手:
武器左手:
頭:
胴:
腕:
腰:
足:
アクセサリー:
:
:
うへへへ、極振りをしてしまった。
普段出来ないことばかりするって決めてたもんねー。後悔はしないよ!
「出来たよ〜、おねぇちゃん!みてみて、極振りにしちゃった〜!」
「えっと、大丈夫なんですか?」
「うん!大丈夫!後悔も反省もしてないよ!だから、気にしないで次行ってみよー!後はログインするだけ?」
「えっと、ログインする前に幾つか説明があるんですけど、説明しても大丈夫ですか?」
「うん、いいよー。」
「では、説明しますね。
この世界で死亡するとデスペナルティが発生します。デスペナルティは、アイテムを最大で5つ紛失するのと、この世界内時間で1日間ステータスが低下することと所持金の3割を紛失すること
です。しかしLv5までは、デスペナルティが発生しません。つまりLv6からはデスペナルティが発生します。
プレイヤーではなく、この世界の住人である現地人は頭上に青い結晶、プレイヤーは緑の結晶、犯罪や人殺しなどをしたプレイヤーは赤の結晶、赤の結晶のプレイヤーが特殊クエストをすると黄色の結晶になり、緑の結晶に戻ります。また、現地人にとってNPCという言葉は侮蔑用語になります。なので注意して下さい。
そして、現地人は死亡すると蘇生しない限り生き返ることはありえません。ここまでは大丈夫ですか?」
「うん、ばっちし!」
「あとは、えっと………。
私達妖精がそれぞれ気に入ったプレイヤーにだけ教えることが出来る内容が4つあって、その中から1つだけプレイヤーに選んで貰って教えることが出来ます。
1つ目は、『PKについて』
2つ目は、『この世界の成り立ちについて』
3つ目は、『私達妖精について』
4つ目は、『プレイヤーが操作するメニューについて』の中から1つだけ選んで下さいね。クロさん。」
うえええ!?そんなのあったの!?うわぁ、妖精に教えられなかった人は御愁傷様だね〜。でも、僕はアイリスおねぇちゃんに教えて貰えるのだー!わははははは!
うん、落ち着こうか。そして決めよっか。
んー、2つ目は図書館に行けば分かりそうなんだよねー。4つ目は多分すぐには分からないよう
メニューの扱い方とかだと思うから、そのうちわかるよねー。1つ目か3つ目なんだけど、1つ目選ぶ人いるの?妖精に気に入られた人が教えて貰えるんだよね?でもなぁ〜、3つ目選ぶ人絶対多いから掲示板で載りそうなんだよねー。
………うん、1つ目にしよっか。まぁ、最悪情報売ってる人の所に行けば良いしね。よくよく見ると、1つ目にPKについてなんだよね?4つ目にきそうなイメージがあるんだけど………。このゲーム作った人って、闇抱えてる人多いの?まぁ、置いとこう。うん。多分気にしたらダメなやつっぽいし。
「アイリスおねぇちゃん!一つ目でお願い!」
「え!?ひ、1つ目ですか?本当に?」
「うん、2つ目は図書館で分かりそうだし、3つ目は掲示板で分かりそうだし、4つ目はそのうち分かりそうだけど、1つ目選ぶ人少なそうだから気になっちゃって、ずっと分かんなさそうだから1つ目にしちゃった。てへ。」
「(た、確かにまだ1つ目を選んだ人はいませんけど………。)
分かりました、では教えますね。
PKによって、相手の所持金の3割、アイテムを最大で5つ、同レベルの魔物よりも多くの経験値を入手出来るメリットがあります。
またPKをするとギルド、国、街、神殿から賞金を懸けられます。ギルド員を殺すとギルドから、国民や住人、主要人物を殺すと国や街から、神殿で働く人を殺すことや残虐なことをすると神殿から賞金を懸けられやすくなります。指名手配に載るということですね。指名手配に載ることによって、街の出入りが出来なくなり、現地人から物を売り買いしづらくなり、ギルドを利用出来なくなります。と言ったように多くのデメリットがあります。
しかし、抜け道があります。それは顔を10割以上、つまり顔全体を隠すことです。そうすると犯罪や人殺しの現場を誰かに見られても、顔を見られない限り結晶は赤くなりません。でも、二つ名を付けられて指名手配されたり、追いかけられる可能性はありますが………。
あと、結晶が赤くならないだけで犯罪は犯しているので、魔道具やスキルなどで調べられるとバレてしまう可能性があります。他にも顔を隠していても名前がばれてしまったりすると結晶が赤くはなりませんが、犯人だと追い詰められる要素になります。
あとは、PK専用の掲示板があり、犯した罪の重さによって様々な機能が使用出来るようになりことですね。。」
「おー、単純だけど分かりにくい抜け道だね〜。これは言われないと分からないな〜。いや、分かる人いるかも?まぁ、いいや。ありがとう、お姉ちゃん!
そだそだ、ログインするたびにおねぇちゃんに会えるの?」
「いえ、緊急のお知らせ以外では基本的に会えないですね。例えば、緊急メンテナンスをする際とかには会えます。」
ふ〜ん、基本的にはか………。
もしかしたらこの世界で会えたり出来るのかな?もしくは、アイリスおねぇちゃんが願ったらここで会えたりとか?まぁ、考えても分かんないか。
「んー、りょうかーい。んじゃ、当分会えないんだね。」
「はい、そうなりますね。」
「そっか、寂しくなるなぁ〜。じゃあ、最後にぎゅーってしてもいい?」
「うえぇ〜〜〜!?えっと、まぁ、は、はい。大丈夫です。
あ、このままだとできないと思うので体大きくしますね。」
んー、ちっちゃいままでも良かったけど、せっかくだし大きい状態で抱きつこうかな!
アイリスおねぇちゃんの周りから光の粒がどんどん集まり始め、光に包まれていき、どんどん光が大きくなっていき、ほぼ今の雪と同じになるまで光が大きくなり一瞬眩しく周囲に発行すると、雪と同じ身長のおねぇちゃんが出てきた。その姿は小さかった姿をそのまま大きくしていて、ちゃんと服も大きくなっていた。
うわぁ、めっちゃ照れてて可愛い。お持ち帰りしたいなぁ。出来ないかな?
………うん、知ってるよ!無理だって!
はぁ、ぎゅーってしたあとログインするかー。
うにゃにゃにゃあ!憂鬱なのは全て投げ捨てて、アイリスおねぇちゃん成分を満喫しよ!そうしよう、そうしよう!目の前の幸せだけを見よう!
「うへへへへへ、そうじゃあするよ?しちゃうよ?嫌だと言ってもしちゃうよ?がおーー!」
「え、あの、ちょ、きゃあ!」
ふはぁ〜〜〜、柔らかくて肌がすべすべしてる。胸なんて僕と比べられない程に大きいよ〜。………Dかな?匂いも太陽の光をさんさんと浴びたひまわりみたいな匂いがする〜。服も触り心地がいいし。はぁ〜〜〜。堪らないなぁ〜。
雪は困惑しているアイリスに、にやけながら手を変な風に動かしながら近づきガバッと抱きついた。そのまま1時間以上経過していて………。
「えっと、クロさん。クロさん。大丈夫ですか?」
「zzz……。しわあせ〜……。
うへへへへへ………。」
「(もしかして寝てる?このまま寝かしてあげよう。
今日は昨日通りに振る舞えたかな?昨日のクロさんとの会話を思い出していたら妙に緊急してしまった気がします。うーー、説明口調だったような………?
やっぱり、クロさん可愛いですよね。明るくて元気一杯で無邪気で。寝顔もこんなに可愛いいですし………。しかも、とても幸せそうです。
そういえば、なんで私のことこんなに慕ってくれるんでしょうか?会って半日も共に過ごしていないと思うんですけど………。んー、不思議なプレイヤーさんでもありますね。
少し頑張ってクロさんに、は、話しかける様にしましょう。やっぱり、話し方が固かったと思いますし、クロさんと沢山話したいですし………)」
「むにゃ、…………?あれ、ここどこ?うん!?ああああ、アイリスおねぇちゃん!?も、もしかして寝てた!?」
「クロさん、おはようございます。すっかり寝てましたよ。」
「うひゃーーー!?へ、変な寝言言ってなかった?あ、あと離して貰えると嬉しいかなぁー。」
「特に言ってなかったと思いますよ。えっと、幸せだよとか、うへへへへへくらいだったと思いますよ。あと、嫌です。クロさん可愛いのでもう少しだけこうさせて下さい。(クロさんが顔真っ赤にしてあわあわしているのもう少しだけ見させて下さい。)」
「ひゃーーー!?お、おねぇちゃん?僕可愛くないからそんな恥ずかしいこと言わないでー!おねぇちゃんの方が何十倍も可愛いから!(おねぇちゃん僕が寝てる間に何があったの!?なんでこんなストレートな言葉言ってるの!?緊張してたんじゃなかったの!?誰か助けてー!)」
「……?そうですか?クロさんの方が可愛いと思いますよ。今だって顔真っ赤にしてあわあわしてる姿とか可愛いですよ?(クロさんとても可愛いです。こんなに可愛いんですから少しだけ意地悪しちゃってもしょうがないですよね。)」
「うにゃー!やめて!これ以上僕の心削らないで!死んじゃうから!死んじゃうからー!(嬉し過ぎて死ぬ!恥ずかし過ぎて死ぬ!言葉だけで死んじゃうからー!)
「クロさん、可愛いですよ?(こ、これで最後にしましょう。クロさん可愛すぎて、止まんなくなっちゃいそうですから。私こうゆう意地悪なこと言う性格ではないはずなんですが………。
そもそもこのような思考回路は存在していないはずなんですけどね。)」
「み、み、耳元でそんな甘くとろけちゃいそうな台詞言わないでー!死ぬ!死ぬ!死んじゃうー!わーー!わーー!何も聞こえない!聞こえないからー!(おねぇちゃんが!おねぇちゃんが!きゃーーーー!)」
「も、もう、言いませんから。落ち着いて下さい。クロさん。(クロさんの顔真っ赤っかです。恥ずかし過ぎてクロさんから抱きしめられてて、少し痛いです。ちょっとやり過ぎちゃったかな………?)
「誰の!誰の所為だと思ってるのー!おねぇちゃんがあんな事するからでしょ!もう!もうー!次やったら怒るからね!分かった!おねぇちゃん!(本当におねぇちゃんは!もうー!なんであんな事言うかなー!言うかなー!もうおねぇちゃんの顔見れないよー!あー!もうー!本当にもうー!)」
「わ、分かりました。もうしませんから。」
「今言ったからね!しないって言ったからね!もし言ったらこちょこちょするからね!泣いても許してって言ってもし続けるからね!」
「わ、分かりましたから、少し落ち着いて下さい。クロさん。」
「んーー!分かってるよ!そんな簡単に落ち着いたら、誰も苦労しないよー!」
しばしの間、雪はそのまま顔を赤くしながらアイリスにぎゅーって抱きつき、アイリスは少し罪悪感を感じながら抱き返していた。
「落ち着きましたか……?クロさん。」
「うん、落ち着いたよ、おねぇちゃん。でも今日はもう帰る。ログインしても何も出来ないと思うし。
おねぇちゃん、次もしやったら本当に怒るからね。しないでね。」
「はい、もうしません、クロさん。機嫌を直して下さい。」
「……………………………。
じゃあ、クロって呼んでくれたら機嫌直す。」
「え、あ、う、その………、く、クロ。」
「…………ん、もう一回。」
「え、ええぇ〜〜〜。く、クロ!。」
「…………ん、連続で十回呼んで。」
「う〜〜〜〜。く、クロ、クロ、クロ、クロ、クロ、クロ、クロ、クロ、クロ、クロ!これでいいですか!」
「うん、ありがと。これでお相子だから、さっきの出来事気にしない様にするよ!(うへへへへ、クロって沢山呼んで貰っちゃった………。)
もういい時間だし、帰るね。おねぇちゃん、また会えるよね?」
「はい、クロとは何があろうとも、また会える気がするので会えると思いますよ。」
「うへへへへ…………。うん、無理矢理会いにきちゃうから!覚悟しててね!」
「はい、会いに来て下さい。待ってますから。クロ。」
「んじゃねー!バイバーイ、おねぇちゃん!『Float Up』!」
「ば、バイバーイ、クロ。」
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戻って来たけど!けど!おねぇちゃんのあの声が耳から離れないよー!あー!あー!本当にあんなの反則だよ!みんな死んじゃうよ!堪らないよ!きゃーーーー!うへへへへ、本当に堪らないなぁ。
僕はベットの上で真っ赤な顔を枕に沈めながら、足をばたばたと動かした。本当に心底嬉しそうに………。
「雪!ばたばたと煩い!静かにして!」
「はーい!分かったー!
…………うん、落ち着こっか。
はぁ、しあわせだったなぁ〜。」