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8.月見酒
一人気ままに月見酒
冬の夜は冷たくて
酔いも程々に覚める
久しぶりに出会ったあの子に
ただ、軽く話しただけで
そのまま帰路について
あの時、一緒に酒を飲もうと
少しでも言えたら良かったのにと
そんな後悔をしながら
今日も一人コタツに入り
酒を飲みながら
窓越しから見える月を見る
今夜はクリスマス
そして、美しい満月が
この街を照らしている
「あぁ、今日も一人か」
そんな事を呟きながら
とっくりに入った酒を
おちょこに淹れる
今夜は、一人気ままな月見酒
冬の冷たい寒さを温めるように
コタツの中で熱燗を飲む