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22.初日の出
午前零時を過ぎて
私は皆と共に
明治神宮の御参り
一年の願いを神様に伝え
私たちは朝日が昇るまで
家で酒を飲みかわす
学生時代は
皆と一緒にバカみたいに
はしゃいだけれど
この歳になっても
やっぱり皆といると
学生時代に戻ってしまう
気が付けば、
俺以外がコタツの中で
爆睡をしている
「皆、寝ちまったか。仕方がない、俺も寝る――おぉ」
朝日が昇り始めたのか
暗かった空に
赤みがかかる
「初日の出、俺一人か」
そう呟きながら
私はゆっくと
酒を飲む