22/71
21.出会い
夕暮れ時の校舎の廊下で
綺麗な音色に誘われて
学校の渡り廊下を歩く
帰る予定だったはずなのに
何故か、気が付けば
その音に誘われて歩いていた
詩集を片手に持って
屋上から聞こえる音の方へと
私は階段を上って行く
夕日に向かって
クラリネットを吹く
君の姿は
とても美しくて
僕は無意識にスケッチブックを手に取り
君の絵を描いていた
君との思い出は
いつも魅力的で
私にとっての宝物
もう一度
初めての出会いを描いた
君の絵を見る
「さぁ、行くか」
君との想いでの場所である
この屋上の上で
あの日の思い出に浸りながら
スケッチブックを閉じ
旅を続ける