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15.いらっしゃいませ
一杯のコーヒーからの出会い
まだ幼さの残る少年が
私の為だけにコーヒーを淹れる
多くの人が
カウンター越しに居る君に会いに
この喫茶店にやって来る
来店するお客に向けて
「いらっしゃい」と言う
君の笑顔を見にやって来る
店内に流れる曲を聴きながら
私は今日も君の淹れた
この一杯のコーヒーを飲む
喫茶店の扉についた鈴が鳴る
あぁ、また新しい人が
この喫茶店にやって来る
新しい出会いを求めて
今日もこの喫茶店に来る
お客に君はこう言う
「いらっしゃいませ」と