表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/71

13.桜並木

桜の花びらが散る中で

カメラを片手に持ち

隣を歩く小さな少女の手を握り

この桜並木を歩き出す


君との約束だったよね

僕たちの娘の入学式

「一緒に行きたかった」と

涙を流しながら言っていたよね


僕はスーツを着て

少女は赤いランドセルを背負って

君が幼い頃に通っていた

あの学校へと向かって歩く


「パパ。天国でママも見てくれてるかな」


純粋なその瞳で

僕を見つめながら言う

もっと、君に甘えたかったはずなのに

君はもうこの世にいない


「そうだね。きっと、ママも彩のランドセル姿を見て喜んでると思うよ」


僕の返事を聞いて

嬉しそうにうなずく、彩の笑顔に

君の笑顔が重なった


あぁ、君はそっちで観ているだろうか

君との初めて出会った

この思い出の場所を


今度は彩と共に

桜の花びらが散る中を

僕たち二人は歩き出す

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ