おとな
大人になるってことは、
泣かなくなるってことじゃない。
喚かなくなるってことじゃない。
本能を理性で
押さえつけることができるってことじゃない。
昔見た大人の姿と、
今見ている大人の姿は、
違うはずだ。
足し算の一たす一が二である、みたいな
理路整然とした世界と、
感情という生々しい生き物が
徘徊する世界の、
その両方が
対立したり、混ざりあったりする中で、
混沌とした三次元の世界の中で、
そんな世界で生きる大人は、
その姿を
変容せずにはいられない。
だから許してください。
汚れてしまうことを。
穢れてしまうことを。