レベル上げ
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新暦1年3S1白樺1月4日朝
ドザエモンBは荒涼とした荒れ地の領地で野生動物もろくにいないのだ。
だから休眠領地になっていたらしいがこんな領地でも人はいるのだ。
「人口は4千人で石高は3万石。取り敢えず柚木が植林に励んでいる」
異世界ローブランから転生してきた柚木は植物関係に詳しいのだ。
取り敢えず太陽光と水さえあれば直ぐにでも育つ木を買い取り植えさせる。
チハヤが何者かの襲撃を受けてからチハヤ国は連戦連敗に追いやられた。
ナントナーク王国は軽戦車軍でチハヤのゴーレム部隊を率いる先の英雄。
メイリンとオットー姫の空軍を撃破。
そのままスケコマシ大陸に侵攻したがどうなってやがると俺は思う。
チハヤ国の軍がここまで弱体化したとは思えないがハクアの12王は。
「ガゼル?聞いた?西方の雄ダーイマオが中立を宣言したわ」
「ではダルーニャ殿はどうする?」お茶を飲んでいたダルーニャに聞く。
「どう考えてもチハヤちゃん。講和会議の時の賊に操られてるぜ」
「仕方ないだろう。俺は独立を宣言する。レベル上げ手伝ってやるよ」
ギロチンムーアを呼んできて修行させるがダルーニャなら呼びつけられる。
「食らえ~。火球~」俺の放った火球は的の小石を焼き尽くした。
「段々コツを掴んできたようだな。悪の勢力に乗っ取られたチハヤ国が」
今は混乱して領地に手を出してこないが攻めてきた時のために。
「食らえ」段々火球が大きくなっているがこの火球の餌食になるのは。
植林した森林の葉を食べに来る害獣であるのだ。
本来なら敵に回したくはないが森林が定着すれば多くの生き物を養える。
なら金貨を注ぎ込んで木を買い国民を動員して荒れ地の緑化であるのだ。
「あのう。噂を聞いて参上しました。チハヤ国の起こした戦争で」
住む場所と食料を失い難民がドザエモンBに訪れるようになったらしい。
「移住を拒否されたら山賊になるしかないんです。何でもします」
正直生産性のない難民に分ける食料はないと言いたかった。
食料は国民優先で外国人に与えるかは国の判断である。
見殺しにしてもそう強く批判されることでもない筈であるが。
「俺だけは批判されるんだよなぁ」
仕方ない受け入れるかと思い来る者は拒まずと言っておいたら。
「30万人?」流石に無理だと言いたいが今更遅いな。
チハヤちゃんも最近支配地の民16兆人を抑え込めず離反者がでた。
あのダーイマオって王配ジ・ターキーの11人の恋人の1人じゃ?
「取り敢えず森林地帯に30万人を送り込み薬草を採取させよう」
取り敢えず300名の兵はギロチンムーアに鍛え上げられていた。
「私は魔王の娘イリア。配下300名と合力したい」
ローブランの定食料理豚丼を作って難民に食わせたら滅茶苦茶怒られた。
「貴様。少しは経済のことも考えてくれ」仕方がないので。
「お前ら。義勇兵になりたい者がいたら食料の配給を増やすぞ」
取り敢えず俺の意志により難民30万人は森林で薬草採集であるのだ。
新暦1年3S1白樺1月5日朝
「これ1人で採集したのですか?」いや部下に手伝わせたけどね。
「D級冒険者に昇格手続きするので酒ででも飲みながらまっていて下さい」
俺は未成年だ。
「水を頼む。後異世界の豚丼を食いたい。柚木に報告しないとなぁ」
俺らの持ち込んだ豚丼に牛丼パクった奴がいるらしいが特許申請は。
していないので真似されてもしょうがないが吟遊詩人呼ぼうと思った。
「吟遊詩人。金貨1枚で歌を歌ってくれ」
「どんな歌を歌う?」
「この店の客がジャンジャン金を使いそうな歌が良い。景気回復だ」
「俺の歌で景気が良くなれば安いもんだな」それでも一応歌うのだ。
「不思議だ。金使いたくなる。ポーションの予備が足りないんだ」
「最近不景気で武具を買うか迷ってたんだが買おう」
だが仕事をしなければと思うのだ。
「あのう。買い取りですが7万ディルスまでしか支払えません」
「それで良い。ところでD級冒険者だとトロール討伐できるんだよな?」
「一応裁判にかけるから。この強盗犯生かして捕らえてくれないかね?」
生け捕りは難しいが一応引き受けておこうと俺は思った。
「でも暫くは買い取りはできませんよ?」商人に直接売ろうと思った。
「手数料は支払って下さい。依頼人から手数料とって儲けている」
「分かった。ところで米も売ってくれるんだろう?7万石売ってくれ」
まあ冒険者ギルド儲けさせないと薬草持って言っても買い取ってもらえん。
「じゃD級冒険者の会員証です。うちの店じゃ30万ディルス以上は」
買い取りできないし俺もギルドを困らせるつもりはないのでカモミールで。
大規模な街カモミール市で売りに出そうとドザエモンBに戻るぞ。
「お兄ちゃん。義勇兵が4千集まりました」直属の兵はカモミール市に。
ギロチンムーアの特訓を受けている兵は20レベルに上がったのだ。
「才能はないな。あれだけ鍛えてレベル3にしか上がらないのだからな」
「俺は臆病者だからな。武力が身につかないのも当然だ」
食った者の能力値を上げるバーンのたこ焼きは食ってるのである。
取り敢えず信頼できる部下をカモミール村に送り自分は筋トレだ。
新暦1年3S1白樺1月6日朝
カモミール市で冒険者から奪い取った武具を売り飛ばすと金貨130万に。
「じゃあ小遣いよ。1人1ディルス。ミモザの村で買い物するなり」
本当に好きに使っていいからとガゼルの資産管理してる柚木は宣言。
「褒美はいりません。食料の配給増やしてもらえませんかね?」
「褒美?良いけどお金があれば好きな物が買えるのに配給増を望むか?」
「1ディルスで買えるもんなんてたかが知れている。配給増は永久だ」
「勿論お金頂けるなら喜んで頂き為替に投資させていただきますが」
配給増と金貨両方望むかと思うが仕方がないなぁと思うのだ。
コイツラ豊かにさえできれば税金の形で投下資金を回収できる。
「獣や薬草の収入には期待できん。次は魚だ。ドロップアイテム回収する」
「魚は10匹1ディルスで買い取る。最近戦争で魚は高いんだ」
「買い取る?本当に買い取ってくれるんですか?」
「俺は直属の兵にトロールの捕縛を命令する。見事捕らえれば」
7万ディルスくれるらしいから配下に命じて狩らせようと思ったのだが。
「トロールが我らの土地に攻め込んできました。討ち破っていいですか?」
これから討伐するつもりだったのに向こうから聞いてくれるとは有り難い。
「トロール兵1500人か。怖い。怖いよう」
ガゼルは布団をかぶって寝てしまったのでイリーナが指揮を取るのだ。
「チハヤちゃんが言ったんだ。ガゼルを倒せば罪は許すと」
まあ1500人なら鍛え上げた義勇兵4千でも何とかなるだろう。
「不幸な出会いだったがアンタラはチハヤ国に引き渡す」
ローブランの英雄柚木は荷車に火を付け突撃させる戦法でトロールを圧倒。
イリア軍300がゴブリン兵団を率いてトロールを気絶させ縛り上げる。
「1500人もいるとは思わなかった」これで7万ディルスは安い。
「降伏する。命だけは助けてくれ。俺らには飢えた息子と妻が・・・」
「飢えてるからって他人の財貨奪って良い訳じゃない。諦めて」
戦いが終わるとでてくるガゼルは非戦闘員はチハヤ国に難民として送る。
そしてトロール1500人をその場でギルドに引き渡して報酬を貰った。
ランク上げの予定です。