第16章 2 コーリャ、シロン、オレグ
コーリャは、シロンとオレグと共にジナイーダの家に向かっていた。雪が降っている。白い道に、二人分の足跡が残る。
「怖いか?」
オレグが囁いた。
「少しね」
「俺も緊張してきた」
二人の目に、家々の窓に飾られたイルミネーションが映る。
「クリスマスだねー」
気分を紛らわせようとコーリャは呟いた。
「最高のプレゼントになるといいな」
オレグは不敵に笑った。
ジナイーダの家の呼び鈴を鳴らすと、彼女自身が扉を開けた。コーリャを見ても彼女は瞬き一つしなかった。
「メリークリスマス」
コーリャはぎこちなく笑いかけ、手作りの招待状を差し出した。
「君と家族を、僕たちのクリスマスパーティーに招待します」
彼女は無言で招待状を受け取り、中身を取り出した。
「パーティーは嫌いかな」
彼女は小さくうなずいた。
「それは、お母さんの友達の赤ちゃんにいたずらをして、怒られたから?」
ジナイーダは目を細めた。
「わたし、夕食は家で食べるの」
「夕食の後でいいよ。お父さんと一緒に__絶対に来てほしい」
コーリャに向かって、ジナイーダは嘲笑ともとれる歪んだ笑みを浮かべた。
「父さんに会えるの?」
「ああ。会いたいんだ。姉さん」
オレグが手を伸ばし、招待状に書かれた住所を指差した。
「俺の家だ。いつでも待ってる。コーリャを親父に会わせたいんだろ?」
「じゃあ、また後でね」
二人は急いで家を辞した。彼女の家族が出てくる前に。




