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純文学系

メサイア

作者:月島 真昼
 優子ちゃんはクラスのリーダーであかるくてやさしくて勉強ができてスポーツだって得意で出来ないことはなんにもなさそうな顔をしていた優等生で、名前の通りとっても優しくてちっとも偉ぶったところがなくて「二軍」のみんなとも普通に話すし私達が気持ち悪いなと思う男の子が相手でもそれを表情に出したりはしなかった。私たちはみんな優しくて顔がいい優子ちゃんが表向きは大好きだった。その大好きの方向を間違えた耕助くんが優子ちゃんにコクったのを優子ちゃんがさらっと受け流して教室の雰囲気がこじれてくるまでは。
 んで自分が振られたことを理解できていない耕助くんは教室で優子ちゃんに付きまとい出して好き好きアピールしてて、露骨に拒否って逃げ出そうとしてる優子ちゃんの手を掴んで「なんで避けるんだよ」と叫んだ。「いいかげんにして」優子ちゃんは耕助くんの横っ面をビンタした。耕助くんは一瞬なにが起こってるのかわからない表情をしてきょとんとしたあと周りの男子が「ぷっぷー女にビンタされてやがる」冷やかして笑ったのを認識して、みみっちいプライドを爆裂させた。耕助くんはぶちぎれて優子ちゃんに襲い掛かった。拳固めて右頬を思いきり殴りつけて黒板に頭をぶつけて転倒した優子ちゃんに踵を振り落として胸を強打。それから馬乗りになって優子ちゃんの顔を殴り続けた。「誰かとめろよ」誰かが言ったけどぶちぎれた耕助くんに割って入れる男子は誰もいなかったし、女子は「勉強もスポーツも出来て男子に人気があるからには私達を見下してるであろう優子ちゃん」がぼこぼこにされていることに溜飲を下げていた。耕助くんは五分間優子ちゃんを殴り続けて休憩時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。優子ちゃんの顔面への殴打は担任の向井先生が入ってきて血相を変えて耕助くんを羽交い絞めにするまで終わらなかった。草。
メサイア
2022/11/07 21:15
デバフ
2022/11/13 00:07
花まで咲いてる
2022/11/17 14:13
早く窓から飛び降りて死ね
2022/11/19 21:22
いや、べつに?
2022/11/21 20:23
本音
2022/11/21 20:24
降誕
2022/11/21 20:32
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