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異邦人1


「君が…昨日、こちらに着いた子だね?」


ゆっくりとした物腰の、30代くらいの男性が、少年ーカナメーに声をかけた。


「私はタカシだ。私もこの世界に来たのは、君くらいだったかな」


手を差し出され、カナメは慌てて握手をする。


「あ、僕、ムラキ・カナメです」


「同郷とは嬉しいねぇ」


「タカシさんは、、、名前がそうですけど、日本の人なんですか?」


カナメは目を丸くする。目の前の男性は髪は金髪の長髪で、目はグリーン。カラコンやブリーチの類かもしれないが、顔の彫りが深かったりと、なかなか、日本人とは想像のつかない体躯をしていた。


「君は、あまり容姿が変わらなかったようだね」


ここに来る前にトイレで鏡を見た。

擦り傷はまだ残っているが、見慣れた自分の顔だった。

因みに、原理はわからないが、トイレは水洗で、トイレットペーパーの代わりに、綿のような感触の葉がロール状に備え付けられていた。

手洗いは自動で、手を乾燥させる場所まであった。

ここにいれば、衛生面で違和感を感じることはなさそうだ。


「はい。タカシさんは変わったんですか?」


「中には容姿が亜人になる人もいる。理屈は不明だが。私はかなり驚いたよ。野球部で浅黒い短髪から、急に金髪のファンタジーの住人だ」


ローブに包まれた姿は、線が細く、容姿も整っている。柔らかい物腰は、さぞ女性に人気があるだろう。


「異邦人は大抵、この世界での人並み以上のスキルを備えているようでね。私の場合は、結界の能力や、医療関係だね」


「この街が商業都市として発展したのは、彼の功績よ。いい薬と結界に守られた安全な街。これ以上の休息地はないわね」


クラリスの言葉に、タカシは謙遜しつつも、照れているようだった。

彼の話を反芻して、ふと、気になった。


「では、タカシさんがこの世界に来たのは10年以上前?」


その頃にはスマホは一般的だっただろうか、、、?クラリスの持つ端末を作成したのは誰なのだろうか?

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