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妊娠した女子高校生みさき  作者: カネミズ
30/36

29.帰宅

となりの家の前に咲いている紫色の花を摘み取る。そして花のにおいをかがせるように腹の前でぐるぐるさせる。



家の中に入り、上着を脱ぐ。父が熱心に機械を修理している。

「ただいま」

「おかえり魔人ブウ。どこ行ってた?」

「あたしの大人度をはるかに超えた事態に悪戦苦闘してきた。みんなはどこ?」

「ああ、ブレンダはLBをスケート教室に連れてってる。」

「あは、あんな小さい子にスケート教えたって無理だって。」

「ずいぶん暗い顔してるな。どうした?」

「あ~ん、・・・・人類への信頼を失いつつあるとこ。」

「もっと具体的に説明してくれ。」

「あのね、二人の人間が永遠に一緒にいるって可能かな?」

「カップルがか?」

「そう、恋するふたりが。」

「まさか、男問題か?はっきり言わせてもらうと、お前の今の状態でデートはよくないぞ?面倒なことになる」

「違うよ、そうじゃない。」

「まじでやばいことになるぞ。若い子はそういうんだろ?チョーやばい。激やば?」

「はは、よしてよ」

「ぱねーことになるぞ。」

「違う。安心してそんなんじゃない。ただ・・・信じたいんだよね。ふたりの人間が永遠に幸せでいるのは不可能じゃないって。」

「まあ、簡単なことじゃないがな。パパも一度失敗したから偉そうなことは言えないが、ブレンダと一緒になって十年、今は幸せだって胸を張れる。いいか?

パパが思うに、一番大切なのは、素のお前を愛してくれるそういう人を見つけることだ。不機嫌でも、醜くても、とにかくどんな時も、お前を素晴らしい人間だと思ってくれる人だ。」

「ははっ・・・」

「そういう相手なら一緒にいる価値がある。」

「だね・・・そういう人、ちゃんと見つけたよ。」

「だよな?目の前にいるパパだろ?」

「ふふっ」

「何があってもパパはいつも愛してるし、お前の味方だよ。間違いない」

「ははっ・・・・あたしちょっと、出かけてくるね。でもー、遅くなんないから」

「わかった。そういう人ってパパだろ?」

「もちろん」



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