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17.遊びに誘われるみさき
職員室。
先生に呼び出されたみさきは、先生と赤ちゃんの話をして、職員室から出ようとしたとき、
事務の人は、みさきの腹を目が飛び出るみたいにじろりと見ていた。
たしかに。事務の先生は職員室の外からあまりでない。おそらくそれはびっくりするに決まっている。
職員室から出ると、ばったりと加藤とはちあう。
無視するわけにもいかない。
「あのさ・・・」
と話を持ち掛けようとしていたみさきより先に話しかけてきたのは、加藤だった。
「お、おう」
となぜか男口調になってしまうみさき。
「俺たちこれから、遊びに行くんだけどさ、もしよかったらみさきも・・・・」
とお腹をちらりと見られる。おそらく言ってから気づいたのだろう。
こんな姿であまりで歩きたくないのだと。
「ごめんね、行きたいんだけど今日は超音検査なんだよね」
「あーほんと?俺もいったほうがいい?」
「え」
その優しい回答にみさきは一度とまる。
「ううん、大丈夫。それより友達がまってるんじゃない?」
「そ、そうだね。じゃあ」
そういって歩き出す加藤。
それに「うん、また」と言って二人の会話は終わった。