表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妊娠した女子高校生みさき  作者: カネミズ
14/36

13.大輝

加藤大輝はベットで横になっている。

部屋はまっくらなままだ。加藤の顔はスマホの顔で照らされ、

液晶画面をスクロールしている。それに加えて両耳はイヤホンでふさがれている。


「大輝~!ごはんだよ~」と下から母が呼ぶ声がした。

その声は毎日加藤家で聞かれている声だ。しかし大輝にはその声はきこえてない。

「ったく」

そういって階段を上っていく。



トントンと部屋のドアが叩かれる。

「大輝、夕食だから、降りてきて」

大輝はぐったりと前腕を目に当て、音楽を嗜んでいる。

「ちょっと」と母が叩くとびっくりするように、うお!と軽く叫んで、イヤホンを外す。

「ごはんだけど。」

「ああ、いいやきょうはオレ、なんか食欲ないからさ」

「せっかく好きなおかず買ってきたのに」

母は別に料理ができないわけではない。けれども仕事の都合上、お惣菜で夕食はほとんど

済ませている。

「ごめん」と続け、部屋を後にしようとする母親。しかし立ち止まり振り向く。

「そういえば兄さんから聞いたけど、先週か今週、女の子、来たんでしょ?」

「はあ!?」

そういうところだけはすぐにちくる兄だ。

「まあ、そうだけど・・・」

「彼女?」

「ま、まさか、そんなんじゃねえよ。ただ学校で貸してたやつかえしにきてもらっただけだよ」

「あら、そうなの」

その声はなんだか疑わしさを感じた。

だって言えるわけがない。同じクラスの女の子を妊娠させたなんて。

加藤はそのままうつぶせになり、まくらに突っ伏した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ