表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
DOD  作者: 死
2/4

第一章 壱 記憶

....あれから、どのくらいの時間が経ったのだろうか、眠りについてから一つだけわかることがある。それは、いま自分が地面に横たわっていることだ、

部屋のベッドに居たはずなのに、何故地面にいるとわかるのだろうか、

 手の感覚だけを頼りに地面を探るが草一本の感覚も感じない。

 「いま、どこにいるんだろう、」

 そう思い、目を開くするとそこには、闇だ。正確に言えば、真っ暗な世界にただ一人横たわっている。

 「ここはどこだ、」周りを見渡してもただひたすらに真っ暗な闇の世界が続いている。しかし、ある一点の方向に光が見える。

 「あれは、」光に誘われるかの如く歩みを進めると、光の場所に着くすると辺り一面が急に明るくなりその瞬間、意識が遠退いていく、

 「あー、こりゃあ死んだな、」そう思った次の瞬間聞き覚えのある声が聞こえてくる。

 「ヤットキテクレタネ、」

 聞き覚えのある声だった、

 (この声どこかで聞いたような、)

 「サァ、イコウ、」

 「何処へ?」

 「キマッテルジャナイカ、シノセカイヘ」

 「死の世界、あーそうか、僕はもう死んだのか、」

 「ソレハ、チガウヨ、」

 「どういう意味?」

 「スグニワカルヨ、ジャアマタアトデ、」すると、光がさらに強くなり、僕の意識は完全に失う....

 

 ドスン!! まるで空から叩き落とされたように地面に落ちた、意識は戻ったが、体全身が激痛になりしばらくは動かせなかった。そして、やっといたみが引いたので体を起こし周りを見渡した、そこは、

 「森、なのか、」周りは真っ暗な空とただ自分を囲むように木々が並んでいた。

 「ここはどこなんだ、」

 しかし、この森について一つ不思議に思ったことがある。

 「なんだろう、森は、森なんだけど森のわりには真っ暗すぎないか?」

 そうなぜか、真っ暗な森に目がようやくなれ大体ではあるが、なんとなく見えるようになってきた、そこで気付いた、葉っぱも木々もすべてが真っ暗にというより黒いペンキで塗られたように暗すぎる。

 「なんなんだ、ここは、」

 しかし、不思議とこの森には一度来たことがあるように思った。どこか懐かしく自分がいつここに来たのかは思い出せないが、

 「とりあえず、歩くか、」なにもしないよりは先に進んだ方がいいと思い。歩みを進める。

 しばらくして、広場に出た。

 「なにかな、思い出せないが確かにここには一度来たことがある気がするんだよな、」そう思いつつ歩き続けると、

 「なんだ、あれ?」目の前には黒い建物が建っている。しかし、

 「この建物は、学校か? なんかそれっぽい感じがするが、」しばらく黒い建物を見つめていると、

 「あ、そうか! 思い出した。」

 (この建物とこの森には、確かに来たことがある。)

 

 ────三年程くらい前のこと、僕はまだ中学生だろうか、その頃僕が通っていた学校は、山の中にある森がとても深い中にある学校だった。

 しかし、その学校は僕が通ってから、まだ、一ヶ月も経たずに廃校となったのである。

 世間にはあまり知られていないとある理由が原因で廃校したという。

 その理由が、毎日必ず学校の中で行方不明者が出るということだ、なぜ学校の中で行方不明になるのかは定かではないが、人知れずこの学校にも噂があったのだ。それが、この学校の周りは姿形はわからないが、昔からの言い伝えで化け物が存在するらしい。

 その化け物の唯一の特徴が真っ暗な色をしていることだけ、原因不明の行方不明者が出たために学校側は廃校をするしかなかったのだ、

 それ以来、僕はあの山の学校には一度も行っていない....

 「なんか懐かしいと思ったら、あの学校の通学路だったからか、」

 しかし、またしてもその学校の校舎に違和感を覚えた。

 (ん? そういえば、この学校の色ってこんな色だっけ、)

 僕の記憶が正しいのならこんなに黒い学校ではないはず、なのに校舎全体が黒い。

 すると、

 「ヨウヤクキテクレタネ、」

 (この声は、あいつか、)

 「クルノガホンノスコシオソカッタネ、ドウシタノ?」

 「いや、なんか懐かしいなと思ってちょっと遅くきたかな、」

 「ナツカシイ? モシカシテオモイダシタノ? コノガッコウノノト、」

 「ん、まあね、僕が三年程くらい前に通っていた学校だよなここ、」

 「ウン、ソレナラボクノコトモオモイダシタノ?」

 (ん? 思い出した? あの声の主もわからないあいつのことを? 全く思い出せないが僕とあいつは知り合い、というよりは、一緒にこの学校に通っていた友達なのか?)

 「いや、そこまでは覚えてないな、」

 「ソウカ、」

 「なぁ、一つ聞いてもいいか?」

 「ナニ?」

 「僕とお前は、この学校に通っていたいわば同級生なのか?」

 「ソウダヨ、ボクトキミハトモダチダソウイッテクレタ、」

 「言った? 僕が?」

 「ウン、ヤッパリマダオモイダセナイカ、」

 「なぁ、いい加減教えてほしいんだけど、」

 「ナニヲ?」

 「とぼけんなよ、お前のことだよ。」

 「イマハマダオシエラレナイ、」

 「なんでだよ、」

 「イマオシエナクテモイズレワカルカラ、」

 「いずれね、」

 「サァ、ハヤクボクノトコロマデオイデ、」

 「言われなくてもそうするさ、」

 「コノサキヲマッスグススメバアエルカモネ、」

 「この先か、」言われるがままに進んでいく。そして、校舎の前に着いた、

 すると、正面玄関がひとりでに開いた。(なんか、ほんと嫌な予感しかしないんだよな、)そういいつつ、校舎に入っていった。

 (、、、なんか外より校舎がやけに寒い気がするな、)靴箱を通り掲示板に貼ってある新聞のようなものを発見した。

 「これは、」 日付が三年前のものだった。

 新聞の内容は、この学校の怪奇現象による被害者の数と名前が載ってある

 「なんか懐かしい名前ばかりだな、」

 ほとんどの生徒は友達の名ばかりだった。つまり、この新聞に載っている名はすべてもうこの世には存在しない人たちの名前なのである。

 「でもよくよく考えるとなんかおかしくないか? 正面玄関の掲示板にこんな新聞を貼るかな?」

そう考えているとき、コンッ、コンッ、コンッ、廊下の階段から足音が聞こえてきた。

 (僕の夢の中に誰かいるのかな、)

 掲示板隣の階段に隠れ様子を伺う。そこには、

 「は、? なんだあれ、」

 姿はまだ見えないがその影が異様だった。体は人間というよりもあれは、地球上に存在する生き物よりもはるかに大きい。

 (あんなにデカイ生き物、いたっけ?)すると、その影は突然振り返り走っていってしまった。

 「なんなんだ、いまの、」あれが噂の怪物なのかわからないがとにかくいまは、アイツに会わなければならない。そして、真実を知らなければこの世界から目覚められない。

 「にしても、どこから探せばいいのやら、」この校舎はとても広く迷う生徒も多数いたほどだから覚えている記憶を頼りに探索をする。

 「まずは、校長室かな、」しかし、校長室のドアは鍵が掛かっているため開かない。

 (もしかしたら、この校舎のすべての教室が閉まっているのかな、)

 校長室の隣の教室は、「あれは、科学室か、」科学の授業などでよく授業をした場所だ。

 「ドアは、」すると、ガチッ、(あ、開いた。)科学室は鍵が掛かっていなかった。入ると、いろんな道具が揃っている。

 「なにか、手掛かりになるものはないかな、」教室の中をくまなく探す、そして黒板近くの探索をしていると、

 (この黒板、なんかありそうだな、)黒板を調べると黒板の隅っこに小さく「shifting the blackboard?」

 黒板をずらせ? という意味になる恐る恐る黒板を動かそうとすると、ガダッ、黒板に人が一人入るか入らないかぐらいの空間が出てきた、

 (この中になにかあるかもな、)窮屈な空間に入ると一瞬、なにかが光った(なんだろうか、)手を伸ばし光ったものを掴み外に出て確認すると、それは、「地下室の鍵?」この学校に地下室なんてあったのか? 場所がわかない以上に地下室にはいけない。

 仕方なく科学室を後にして別の教室を探索をする。

 「次は、ここはD組か、」なんとなく教室を眺めると、(ん? まてよ、確かこのクラスの誰かが噂の怪物に襲われた最初の被害者がいたクラスだよな、)誰だったのかは、わからないが探索をする、やはりなにも見付からない「ここはなにもないか、」教室を出ようとすると、ゾクッ、何者かに睨まれたような気がした、振り返るが誰もいない。

 (、、なにかこのクラスには見落とした場所があるのか、)もう一度くまなく探すすると、(そういえば、床がなんかおかしいな、)さっき探索した科学室の床と比べてここは、なにかの模様のようなものがある。文字というよりは、数字に見える。その数字をみると、

 「4、7、1、なんだこれ?」471この数字の意味はなんなのか、(まてよ、この数字を言葉にするとどうだろうか、)

 「4、死、7、なな、1、い」死なない? 言葉を繋げるとそうなるそれに数字の横に矢印がある、見ると床に少しだけ隙間がある。

 「なにかでずらせないか、そういえばさっき手に入れた鍵使えるかな、」

 すると、ガダッ、「お、ずらせた」中には(なんだこれ? 地図かな?)中にあったのは、この学校の地図らしき紙が入っていた。

 「これなら、地下室の場所がわかるな、」地下室は、ここから少し離れたH組の隣にある、ドアを示していた

 「でもここって確か入るのは禁止の場所だったよな、」唯一校長だけが入ることを許された。ドアの向こう側、あそこにはなにがあるのだろうか、

 (とにかく行くしかないかな、なんかこの夢から出られるかもな、)すると、

 廊下側の窓に影が現れた。その大きさは人と同じくらいでさっきの見た影とは全然違った。すぐさま、教卓の中に身を潜める。その影は段々教室に近づきドアの前で止まった、

 そして、その影は教室に入っていた、(なんか、ヤバくない? 見つかるか?)影は教卓に近づきそして、

 トン、肩になにかが触れた感じがした、(あ、終わったな、)すると、小さな声で「零君、?」「え?」その声の方に目をやるとそこには、「れ、霊華?!」なぜか、そこには幼馴染みの霊華がいた。

 「なんでお前がここに?」

 「わからないよ、ベッドで寝ていたはずなのに目を覚ましたら真っ暗な森にいて歩いてたらここに着いてこの教室に入ったらあなたがいたから、」

 (僕と同じだな、)彼女も同じようにしてここに来たのか、

 「そういう零君こそなんでここに?」

 「あー、それは、」僕は彼女にいままでの出来事について話をした、この学校について全てを話した。

 「なるほどね、つまりこの学校には怪物らしきものがいるってことなんだね、」

 「まぁ、事実僕自身その怪物の姿を見たことがないから、正直言って本当にこの学校内にいるのかわからないんだ。」

 「それじゃあ、いま手に持っているそれがさっき言ってた地下室の鍵?」

 「うん、その通り場所はH組の隣にあるドアなんだけど、」

 「どうかしたの?」

 「あ、いやぁ、あのドアは立ち入り禁止の場所のはずなんだけど、」

 事実僕はまだ彼女に話してはいないことがあった。それは、校長しか入ったことがないと言ったがあれは、嘘だ。実はもう一人こっそり地下室に入った人物がいる。その人物の名はわからないが、今でも行方不明のままになっているそうだ、

 「とにかく、地下室に行きましょう。」僕と霊華は教室を出てA組隣のドアの近くまでやって来た。

 不思議とそのドアの周辺だけが、冷気が漂っていた。

 「それじゃあ、行こうか、」

 「うん、」地下室の鍵を開けた途端に急に地下室から、異臭が漂ってきた。

 (なんだこの臭いは? 鉄の臭いみたいだ、)とてつもなく強い異臭が襲う。

 地下室の階段を降りて行き廊下らしき通路に出た。

 (さて、どこから探すべきかな、)

 「零君、あそこ!」霊華の指差す先には、ガラス張りの研究室のような場所だった、中を覗くと。

 「なんだよ、これ!?」

 目の前にはベッドの上に寝転ぶ得体の知れないものが並んでいた。

 「ここは、なんの研究室なんだ?」

 「観ただけで吐き気がします。」

 「大丈夫か?」

 「えぇ、なんとか、」

 研究室を後にして次に着いたのは、「ここは、監視室かな?」監視カメラの映像がたくさん並んだ部屋。

 その一つの映像に奇妙なものが映りこんでいた。

 「え? は? なんだ、こいつ、」

 映像の中にいたのは、D組の廊下の先で見た影の正体だった。

 その姿は全身真っ暗で、体と頭の大きさが以上でこの地球上には存在しない生命体であった。

 (あれに見つかったら一貫の終わりだよな、)目の前の恐怖と戦いながら、僕はまた、探索を続けるのである....

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ