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DOD  作者: 死
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プロローグ

 夢・・・誰もが必ずは、というよりも、必ず毎日見る幻のようなもの。

 しかし、夢は夢でも様々な種類が存在する、誰もが知っているのは、正夢、悪夢、願望夢、警告夢など、、、

 この世界には、夢がある・・・・

 

 地平線の向こうに見える朝日、世界を丸く包む暖かな光これが一日の始まりである。

 誰もが一度は思ったことのある。

細やかな願い「夢の中に逃げたい。」

その願いは、現実となる....

 

 「ふぁ~また、朝がきたのか、」

 パジャマ姿の黒髪で、目付きが鋭い少年は、布団の中から出たくないと、またベッドに猫のように潜る。

不思議と今日はやけに日差しが強い、熱中症になりそうなほどの強い日差しが窓から差し込んでいる。

 少年は布団の中でもう一度眠りにつこうとするが、部屋の向こうから、足音が聞こえる。

 タン、タン、タン、その足音は部屋の前で止まった。

 すると、ドアを勢いよく開け、そこには少女がいた、少年よりも背は小さく髪の色が灰色、少し不機嫌気味の少女は、「早く起きろ!! このバカ兄貴!!」部屋中に罵倒が響き渡る、

 「朝から元気だね~美花、」布団の中からゆっくりと出てきた少年は少女に顔を向ける。少女は続ける。

「兄貴が起きるのが遅いから、朝っぱらから、大声出さなきゃいけないのよ、出したくて出している訳じゃないんだよ。」瞬く間に部屋中にまた罵倒が響き渡る。

 「ごめん、ごめん、次からはちゃんと起きるから、許してよ、」

 「どうだか、その言葉今まで何回聞いたことか、」

 「あ、いや、それは、アハハハッ」

 「笑って誤魔化すな、とにかく早く着替えて朝御飯たべて、」

 「わかった、わかったから、」

 「・・・はぁ、」少女は、ため息をつき部屋を出る。そして、また部屋は、少年一人になった、窓から差し込む光に誘われるように窓に向かい、窓を開けるその瞬間、さっきよりも日差しが強く本当に病気になるぐらいの日差しだ、

 「あぁ~日差しが強すぎる、休みた~い、外出たくない。」すると、下の方からまた、「バカ兄貴! さっさと準備して降りてこい。休みたいなんて、バカなことを考えてないで、早く降りてこい。」

 ギクッ!! 「え、もしかして聞こえてたのか? まさか、とりあえず急がないと、」窓際からクローゼットに走り、着替えて扉に走りぶち開けて階段を降りる。

 「やっときたね、兄貴、」

 そこには、テーブルの上に朝食の準備をする少女の姿があった、

 彼女の名前は、霊静美花、見た目はおとなしく見えるのだが恐らくではあるが、この美花の兄貴である少年だけに対して冷たい態度をとるのだろう、

 兄貴の名前は霊静零、性格は全てに対してめんどくさがりの少年である。

 「ほら、早く食べてよ、」

 「毎日毎日ご苦労様でございます、」

 「誰のせいだと思ってるの、」一瞬、背筋か凍るほどの殺気を感じとった、

 「.........」 しばらく沈黙が続いた、

 「なんか言ってよ、冷めたじゃん、」

 「あ、いや、なんか話す雰囲気じゃなかったからさ、」

 「.........」 そしてまたしばらく沈黙が続いた。

 「あーそういえば、あれ見た?」

 「ん? あれ?」

 「ほら、今テレビでやってる。」

 そういわれて、視線をテレビの方に向ける。

 「おはようございます。朝のニュースです、昨日の昨晩〇〇県の〇〇市のアパート二階で二十代半ばの男性がベッドの上で死体で発見されました。警察によると、男性は特に目だった外傷はなく、部屋も荒らされた様子はなかったのこと、今現在も調査を続けているとのことです、」

 キャスターA「原因不明の死、これはおそらくいま日本で噂されている死夢かもしれませんね、」

 キャスターB「死夢? なんですかそれは?」

 A「知らないのですか、ここ最近日本で噂されているとある夢の話ですよ、」

 このニュースは連日のようにテレビで流れている。そのニュースの内容はさきほどの原因不明の死体で発見された男性と同様のニュースである。

 昨日までは普通に元気でいたはずの人が次の日原因不明で亡くなるという奇妙な話である。

 「あ~これか、いや、さすがに見てないよ死ぬかもしれないしね、」

 「みればよかったのに、」

 「ん? なんかいった?」

 「いや、なんでも、」

 本当は聞こえているのだかあえて黙っておくことにした。後々面倒だから、

 死夢 それは、言葉のまま見たら死んでしまう夢のことである。

 この死夢の最初の被害者は、とある県の女子中学生である。

 亡くなる前日はとても元気でいつも通りの生活をしていたのにその翌日、母親が起こしに部屋へ行くと部屋に入った瞬間、寒気がしたそうだ、女子中学生は布団にいたが、何度呼んでも返事がない、不思議に思った母親は女子中学生の体を揺さぶろうとした時、

驚いたという、何故なら女子中学生の体が以上に冷たく意識がなかったという、驚いた母親は急いで病院に連れていったが、医師は何故意識がないのか原因がわからずにそのまま亡くなったという、このニュースが日本で報道されたが、初めは皆あまり気にしなかった、しかし、その翌日にも同じ状態で死体が発見された、この原因不明の謎の死は、瞬く間に日本中に知れ渡り、そして一つの噂がささやかれ始めた、それが死夢である。

 

 「本当に見たら怖いよね、兄貴、」

 「ん? あ~そーだね、」

 いや、怖いどころの話じゃないきがするが、この夢の内容は誰も知らない理由は見た人物が生きて帰ってきた例がないから、呪われた夢とまで呼ばれている。

 (ん~でも、本当に見たとしたら必ず死ぬなんてことは、ないんじゃないかな?)そう思ったその時、頭に声がささやかれた、

 「キョウハ、キミダネ、」

 「は? 誰だ?」何者かの声が聞こえたすると、

 「兄貴、どうしたの急に、」妹の美花が不思議そうに僕の方を見ている。

 「え、なにがって聞こえないのか?」

 「何が?」妹にはこの声が聞こえていないのだろうか? するとまた、

 「キョウハ、キミダ、キミノバンナンダ、」また、あの声が聞こえる。

 「なんなんだよ! お前は誰だ!?」

 「ソレハ、キョウユメデアエルヨ、」

 夢で会える? どういうことだ?

 しかし、それ以降その声が聞こえることはなかった、

 「なんなんだよ、まったく、」

 「兄貴大丈夫?」妹が不思議に見ている。

 「あー、いやなんでもないよ大丈夫、大丈夫、」妹にはなんとか誤魔化し、朝食を食べ終えて、学校に向かった。

 

 ドアを開けるとさっきよりは、日差しが弱くなっている、

 「今日は君か、」 一体あの声の主は誰なのか、考えながら学校へと足を進める。

 「着いたか、」結局なにもわからず、学校に着いてしまった、

 零の通うこの高校の名前は、

 「霊呼高校」、この学校の名前の由来は誰も知らない。唯一知っているのはこの学校の初代校長ぐらいだろうか、しかし、皆が言うにはこの学校の近くには昔、とある処刑場があったらしくその処刑されたものたちの魂がこの学校に住み着くようになったからだといっている。だが、これは噂なので正直本当なのかわからない。

 「おはようございます。零君、」

 「ん? あ~おはよう霊華、」

 声をかけてきた彼女の名前は波奇霊華、昔からの仲でいわば幼馴染みだ。

 「今日のニュース見ましたか?」

 「あ~見たよ毎日毎日あきんのかね、いい加減他のニュースが見たいよ、」

 「仕方ありませんよ、だって毎日必ず一人夢の死者が出るんですから、ニュース沙汰になりますよ、」という感じで毎日彼女と話をする、

 教室に入っても同じ話ばかりしている、今朝あったニュースの話でもちきりになっているくらいだ、たしかに毎日、死者が出るのは喜ばしくないことだが、正直僕自信その死夢で人が亡くなることを信じているわけではない、霊やUFO 、UMAなども一切信じていない、だからいま皆が話している死夢も同じように信じていない。

 そして、1時間目から、4時間目がおわり昼食時間になった、僕は屋上で一人弁当を食べている。他の人と一緒に食べることは、あまり好きではないどちらかというと一人でいる方が気楽でいい、

 「ふぁ~食った食った、」弁当を食べ終えて一眠りつこうとした時、

 「モウネルンダネ、」また、あの声がした、

 「だから誰なんだよお前は、」

 すると、

 「ワタシノナハ、シ」

 「死?」

 「ソウ、シ、ワタシノナマエ」

 「それじゃあ、シ、君は一体誰なんだ、」

 「ソレハ、イマハイエナイ」

 「どうしてだよ、」

 「ソレハ、ネムレバワカルヨ、」

 「眠れば?」

 「ウン、」

 なるほど、つまりもしかしたら今日が僕の命日になりそうだな、

 「わかった、つまり眠ればお前がわかるんだな?」

 「ソノトオリ、マッテルヨ、ゼロ、」

 そして声は聞こえなくなった、

 「まさか、いやそんなわけないな、」

 僕はある言葉が頭をよぎった、

 「死夢....」まさかな、

 それと同時に屋上の扉の近くに何者かの姿があるのを彼は知らない、

 そして放課後、

 「零君! 一緒に帰りましょう。」

 そして、霊華と一緒に下校した、

 僕は心の中で(霊華と一緒に帰るのもこれが最後なのかな、)と思ったが、

 (いや、そんなことを思ってはダメだ、)と強く思い、死夢については考えないようにした、しかし、

 「零君、死夢についてどう思う?」

 急に霊華が質問してきた、

 (え、いま死夢のことを考えるのをやめようと思ったのに、なんでいま質問するの、)と思った、

 「零君? どうしたの? 顔色悪そうだけど、」と心配そうに僕の顔を覗き込むように話してきた、

 「あ、うん大丈夫だよ、」

 「そう、ならいいんだけど、それでどう思う?」

 「そうだね、僕自信ホラー系や、オカルト系には興味ないからねどう思うって、言われてもな正直何とも思わないかな、」と、答えた。

 「そうか、零君はそういうのには興味ないもんね、」

 「そうだね、アハハハハ、」笑って誤魔化した、

 「私はね怖いんだ、」

 「怖い?」

 「うん、とっても怖いのだって見ただけで自分自信の人生がそこで終わるんだよ、そんなの怖いに決まってるよ、」

 「そうだね、」人生が終わるのか、確かにそう考えると少し怖いな、

 「だけど、夢を見るだけで死ぬなんてことは、ないと思うの、」

 「というと?」 

 「もしかしたら、死なないための方法があるかもしれないってこと、」

 ....たしかに、そうかもしれない夢を見るだけで人が簡単に死ぬなんてことは、あり得ない話である。

 「う~ん、確かにそうかもしれないな、」

 「ですよね、そう思いますよね?」

 「うん、」でも、本当に死なないための方法があるのなら、それは一体なんなんだろうか、その時あの言葉が頭をよぎった、(ソノトオリ、マッテルヨ、ゼロ、)謎の声の主の言葉だ、まさかだとは思うがあいつが関係しているのではないだろうか、あいつに会えば死夢のことや、死なないための方法がわかるかもしれない。

 生きるための方法あるかもしれない

それをあの声の主に聞くしか方法はない。

 今日の夜が、僕の命日になるのかまだわからないが、答えを知るためには、眠りについて死夢を見るしかない。

 「今日が零君の番か、」

 かすかに聞こえた彼女の声、なんであいつが今日が僕の番だということを知っているのか、いやそもそも今日、僕が死夢を見るということが100%ということはない、しかし、彼女の言葉はあの声の主に少しだけ似ていた気がしたが、気のせいだと思い彼女とは、別々になり、自分の帰るべき道を進んだ。

 家に着いたのは、夜7時くらいになっていた、

 「ただいまー、」

 「お帰り、兄貴今日は遅かったね、」

 玄関近くのドアから美花が顔を覗かせた、

 「あ、まぁ、色々あったからね、」

 「ふーん、色々ねぇ?」

 まるで探りを入れるかのような話し方だった、

 夕食を食べ、風呂に入り髪を乾かしそして、自分の机の椅子に腰かけた、

 (本当に死夢を見るのだろうか、本当に死ぬのか、)頭の中はその事でいっぱいだった、すると、

 「兄貴、お休み、」妹の美花が部屋にきた、

 「うん、お休み、」

 「ん、どうしたの、兄貴、なんか顔色悪そうだけど、なんかあったの?」

 「んにゃ、なんもないよ、大丈夫だって心配するな、」

 「べ、別に心配なんかしてないし、」

 「ふっ、わかった、わかった、お休み美花、」

 「うるさい、バカ兄貴!」と言って部屋を出ていった。

 (なにかな、急に寂しくなってきたかな、)と思った、

 「さてと、」そして寝る時間がきてしまった、

 (死夢を見るのかは知らないが、とにかく生きることだけを考えよう。)

 そして、僕は眠りについた、

 

 しかし、この後の夢の世界で彼はある衝撃的な真実を知る。そして、彼は死夢の世界から生きて生還することはできるのだろうか、それはただ一人だけアイツが知っている。

 

 「サァ、オイデゼロ、ボクノトコロマデキテソシテボクノシンジツヲシッテホシイナ、フフフフッ」

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