表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/56

Effect29 意思 -personality-

「ウィンベル教授! ウィンベル教授!」


 かけられた声に『彼』は意識を偏向させる。


『ん……なんです、コトミさん』

「またファンレターの山ですよ! 凄いですね!」


 そう言ってコトミと呼ばれたポニーテールの女性が見せてきたのは、頑丈な作りの軍用端末だった。画面に映っているのはどうやらメールソフトの受信ボックスらしく、様々な送り主からの大量のメールが表示されている。

 ポニーテールの女性――鈴宮琴実は、『彼』に見えるよう誇らしげにそれを掲げながら、声を弾ませた。


「前回の論文の反響です! すごいですよこの量……もう私だけじゃ対応しきれないですよ」

『すみません……メカニックなのに、コトミさんには秘書みたいなことまでやらせてしまって……』

「いいえ! 私から言い出したことですから! それにしてもすごいなぁこの量……。研究員として迎えたいというスカウトメールもたくさんありましたよ」

『そういうのは全て断ってください』


『彼』は声を立てて力なく笑い、やんわりと言った。

 一方、コトミの方は不満げに視線を落とした。


「もったいない話ですね……。いえ、仕方ないというのはわかっているんですけど」

『仕方ない話ですよ』


 気落ちした姿を見せるコトミに、とりなすように言いながら、『彼』は胸中でつぶやいた。


(今の俺の体の状況じゃあな……)


 『彼』はシュウ・カザハラ。――少なくとも己をそう認識するものだった。

 『サスガ・エフェクト』の奇跡で一般的に亡くなったとされるシュウだが、彼が最後に乗っていたアトモスフィアには、自身をシュウと認識する一個の意識が宿っていた。

 コクピットから遺体で発見されたシュウ・カザハラの魂が乗り移ったのか、それとももっと別の理由か。それは不明だが、『彼』も、周囲の人間も、『彼』をシュウとして扱っている。――もっとも、『彼』の存在は極秘扱いにされており、シュウの唯一の肉親である叔母のシズクにも知らされておらず、シズクは甥を先の事件で亡くしたものと思っている。


(一応、同じシュウ・カザハラ名義で公式サイボーグとしての戸籍が用意されているらしいけど……世間には公表してはいけないと釘を刺されているしなぁ……)


 現在、世論は不道義技術(アンロウフル・テクノス)絡みの論争で揺れている。そんな中、死んだと思われていた英雄シュウ・カザハラの意識が機械に宿っていることが知られれば、どんな混乱が起こるかわからない。

 そのために政府高官から直々に、自分の存在を世間に公表することを自重して欲しいと、諭されてしまった。

 彼らの言い分がわからないほど、シュウは子どもではない。あるいは――シュウが死んだと思って悲しみに暮れるシズクのことを思えば、黙っていることは叔母不孝になるかもしれない。だが彼女に自分の事を明かすことで、彼女もまた自由を束縛されたり最悪身の危険が及ぶといった、二次的な“処罰”の存在が予見できないほど、シュウは愚かでもないのだった。


(それにまぁ……それが本当に全てだとは思えないしな)


 死んだパイロットの魂が乗り込んでいた機体に宿る――なるほど、フィクションの世界ではありそうな話だ。

 だが脳が人間の意識を司っていることは、数世紀も前から定説となっている。

 魂が乗り移ったという説を頭ごなしに否定するつもりはない。――だがシュウ自身は理系の知識を積み上げてきた身だ。そこにも何らかのロジック、つまり『原理』があると考えてしまう。


(普通、脳にある意識が機械に宿ることは無い。共に電気を媒介にしているとはいえ、コンピュータと生体脳ではその仕組みに明確に違いがあるから。……だけどアマルガムには)


 ASUSが秘匿するブラックボックス部分がある。

 それは今まで、討論番組でも語られている通り、単にASUSが宇宙で発言権を得るための政治的な判断とシュウも考えていた。しかし、それとはまた別に、明かせない事情があるとすれば――?

 シュウはそのように考えてしまう。

 同じような物の見方をするリサも、同じ考えにいきついていた。2人の予想が間違っていなければ、事態はもっと複雑な可能性はある。

 二人は話合い、”今のところは”この件に深く首を突っ込まないことにしている。今、リサとシュウは互いを互いに人質にとられている状態にある。叔母のシズクもまた、彼らの手の内にあり、シュウもリサもお互いを監視されているため身動きがとれないのだ。


(それになによりも、今は彼らに敵対する理由が無い。れっきとして彼らは人類を守ってきた。その実績はあるのだから)


 アマルガムが無ければ地上の領土を取り返すことはできなかった。

 アマルガムがあっても、人々の意見調整役としてASUSが存在しなければ、人類同士の争いが起こっていても不思議ではなかった。

 それらが事実として積み重なっている以上、シュウには明確に彼らが敵だと断じることはできなかった。


(まあ……だからと言って単に飼い殺しにされるなんて御免だけどな。その点は首尾よくウィンベルという名ももらったし、ASUS上層部はまるで話が通じないというわけでもないようだ)


 ロバート・ウィンベル――それがシュウのもう一つの身分だ。

 機械の体となって不便なことの方が多いシュウだが、不都合なことばかりでもない。その最たるものが、彼が抱えていた疾患の内、肉体面に作用するものが解消されたことだ。

 シュウの知識は士官候補生時代から突出していたが、それもあまり大きく成績に反映されることはなかった。それは彼が重篤なPTSDにかかっており、EOMを想起させることなら容易に過去の記憶をフラッシュバックさせ、様々な身体的な障害にさらされ能力を発揮できなかったからだが、機械の体を手に入れたことで、不幸中の幸いというべきか、身体的な面への発作は起こらなくなっていた。


 慢性的な頭痛、フラッシュバックによるショック症状、異常分泌される脳内麻薬による気分の錯綜と思考の乱れ、自律神経の失調から来る身心の異常――シュウが抱えていた疾患は単純な足し算すら困難なものだった。

 それをシュウは薬と精神力で押さえつけていた。否。シュウ・カザハラという人格はおそらく、故郷の『トライアル3』が破壊された時に既に壊滅していたのだが、その壊れた人格がまたシュウ・カザハラという人格を奇跡的に紡ぎ直したのだった。

 その事実をシズクとエンドリックを査問にかけ知っているASUS上層部は、シュウを爆弾として認識しているのは間違い無い。データだけを採取してあとは格納庫で朽ちることを期待していたようだが、勿論シュウも漫然とそれを受け入れるつもりはなかった。


 だからシュウは表向き彼らの意向に従うフリをしながら、幾つかの譲歩を引き出した。

 その一つがネットへのアクセス権だった。受信しかできないが、彼はネットの広大な海を攫うことができた。そして肉体的不調から解き放たれたシュウは、有り余る時間と背筋が凍るほどの集中力で、自作の検索ボットを組み上げそれを解き放った。これにより、『彼』は普通では攫えないようなレベルの情報まで収集し精査することができた。


 そこから『彼』は逆転を図った。

 知識を収集した『彼』は、学生時代に作っていた『二刀流モジュール』を猛烈な速度で改修し、新たなプログラミングモジュールを作った。それをまず、このコトミ――鈴宮琴実という女性メカニックに見せた。彼女に白羽の矢を立てたのは、シュウが接触できる人間の内、彼女が最もシュウに同情的で、なおかつ知識も有しており、シュウが組み上げたものが何なのか、すぐに理解してくれるだろうと思ったからだ。

 その見立ては間違っておらず、コトミはつい先日まで候補生にすぎなかった人間(しかもパイロット候補生。技術屋ですらない)が作ったものにも関わらず、色眼鏡で見ること無く、ちゃんと目を通した上でそれがどのようなものか看破した。

 そして手放しで賞賛し、是非これを上に報告しようと言ってくれたのだった。

 そこからは彼女を多少誘導した上で上に掛け合ってもらい、架空の人物『ロバート・ウィンベル』という名義で論文を発表したのだった。

 その反響はシュウの予想以上だった。ロバート・ウィンベルの名前は予想以上に早く研究分野で知れ渡り、最初は渋っていた上層部も、シュウの『研究』の価値を認めて黙認せざるを得なかった。

 シュウの逆転とはつまり、自分の付加価値を見せつけることだ。機械に宿っているのはただのデータの集合体ではない。自立し、物を考えることのできる意志なのだと。それはひとまず成功したと言える。


(今はともかく情報収集だな……。俺の体の事も、アマルガムのことも。……そしてEOMのことも。知らなくちゃ何も始まらない)

「ウィンベル教授。それで新しい研究の件ですけど」


 思索に没頭したシュウの音声マイクに、はきはきとした声が通る。レンズを収縮して動かすと、大きな瞳をくりくり動かすコトミが見つめていた。


「上からの許可おりそうです。ようやく念願の研究ができそうですよ」

『え……本当ですか?』

「はい! EOMの生態研究……それも教授、いえ、シュウさんが参加してのデータ採集です。シュウさんの主張は実際的を射ていました。リサさんと同調することで加速世界にいけるシュウさんなら、リサさんが戦闘機動をする傍ら、観測機器を動かしてデータを集めることができます。シュウさんの理解力なら、難しい機器の操作も短い時間で習熟することができます。これはアトモスフィアに宿ったシュウさんとリサさんのペアだからこそできることです」

『そうですか……。よかった。コトミさんも尽力してくれたんですね。ありがとうございます』

「い、いえ! EOMの生態のこととなると、私の専門外ですから……」


 コトミは視線を落としながら、尻切れに言う。

 それから顔を上げ、つとめて明るい表情を作って言った。


「でも、私でもお手伝いぐらいならできます! 助手として手伝わせて下さい!」

『ありがとうございます』


 幼く見える姉のような存在のメカニックに、シュウは万感の思いを込めて感謝を述べた。

 その時だった。シュウのセンサーが、近づく誰かの気配を感知した。


『コトミさん。誰かが近づいてきます』

「は、はい」


 一応、今のシュウには、極秘裏に研究中のサポートAI『トロポスフィア』という二重の偽装の身分が与えられている。それを考慮に入れてもここまで親密に機械と会話するというのは変だろう。ここが極秘区画の研究区画で、シュウが絶えず周囲をサーチしているからこそ、2人は気兼ねなくおしゃべりしていたのだ。

 データを照合し、シュウはすぐに近づいてくるのが誰かを看破した。


『ああ、大丈夫です。シェリルですね』

「ああ、なんだ」


 コトミもほっと胸をなでおろす。

 シュウがアトモスフィアに宿って以降、定期的に彼のもとを訪れる者でシュウのことを知っているのは、リサ、コトミと、このシェリルという少女だった。


「カザハラ。定期検査の報告書がまとまりました」


 近づいてきたのは、色素の薄い少女だった。

 無骨なコトミの軍用タブレットとは違い、機能性を重視した極薄のノート型端末を小脇に抱えている。小さな体に白衣を纏っているところが研究職らしい。

 髪は淡いセピア色で瞳はグレー。目は大きいが、光彩の色素が薄く、見つめられると吸い込まれそうな恐怖を覚える。無表情でじっと佇む様は、まるで人形のようだ。

 それこそ人形のように愛らしい顔立ちなのだが、あまりに生気の感じられないその様は、ある意味シュウ以上に機械めいているとすら言えた。

 シェリルはコトミの脇をすり抜け、脇に抱えていたノート型端末を起動すると、コンソールを操作した。盗聴の対策で短距離無線を使ったのだろう。まもなくシュウのコンソールにメールが届く。

 それで用が済んだらしい。脇のコトミには一瞥すら送らず、シュウにメールが送信できたことを確認すると、きびすを返して立ち去ろうとした。

 呼び止めたのはコトミだった。


「あ、あの……シェリルさんも口添えしてくれたんですよ!」


 そう言って、コトミはシェリルの腕をつかむ。――その感触が、まるで枯れ木のように細く、折れてしまいそうで、コトミは驚いて思わず掴んだ手を離してしまった。

 自分がとった反応にコトミがあたふたしていると、彼女を落ち着かせるためにシュウは言葉を挟んだ。



『シェリルが、ですか?』

「は、はい。シュウさんの研究のことを話して、シェリルさんの口からも上に意見してもらおうと思ったんです。そしたら了承してくれて……」

「私はコトミから評価を依頼されたので、客観的な意見を述べたまでです。上に上げた報告もそのまま通しました。それ以上でもそれ以下でもありません」

「ほ……ほら! シェリルさんも認めてくれたんですよ!」


 コトミは、シェリルの機械的な反応を強引に好意的解釈に当てはめたらしい。

 それにシュウは目を――否、レンズを細め、おそらくシェリルはもっと無機質な理由で対応したのだろうな、と理解しつつも、コトミの頑張りを無下にしないために言葉を選んで言った。


『シェリル。ありがとうな。お前の評価を受けられたなら心強い』

「……」


 シェリルは短く首肯する。

 その対応は冷めており、シュウの言葉が場の空気を読んだ気遣い――言葉を選ばない表現で言うとお世辞であることを理解しているのだろう。というよりも――例え熱烈な愛の言葉を囁いても、彼女の心を溶かすことはできず、むしろ固く閉ざさせる結果を招いただろう。

 彼女のような心はシュウもわかる。事実を無機質に追い求め、その結果全てをデータとしか見なせず、人としての熱を失った残滓としての姿。そんな抜け殻のような存在。シュウはその外殻を人を模した物で覆っているが、根本では、シェリルと同じ側の人間だった。

 シェリルは退室の礼も返さずに、機体の傍を離れていく。その後ろ姿は儚げだ。彼女は聞く所によれば今年で18歳になるらしい。


 ――シェリル・ガレノス。

 ファミリーネームを聞いた時点でもしやと思って訊ねたのだが、エリュダイト粒子を発見したアドルフ・ガレノス博士の娘らしい。シュウの記憶によればアドルフ・ガレノス博士は齢60歳を超える老人と聞いていたが、ありえないことではない。それよりもアドルフ・ガレノス博士に関しては家族構成も含めて秘匿されており、その彼の娘がこうして自分担当の技術官になったことにシュウは驚いた。

 シェリルはASUS側の人間であり、アマルガムのブラックボックス側についてもある程度知る人間らしい。コトミでも触れられないコア部分のチェックと、例としては間違いなく希少であるシュウのデータの採取、そして不安定なシュウの精神状態の分析をしている。シュウにとっては色々な意味で命綱と言える存在だ。

 思えば、彼女とコトミ、リサしか、自分が気兼ねなく話せる人間はいない。

 あとの人間には、シュウに与えられた偽装用の身分、サポートAI『トロポスフィア』として、機械のふりをしなければならない。


(……しばらくはグレンとも話せたけどな……そういえばリサがグレンも地上に来ていると言っていたが)

「あ」


 シュウが内心で呟いているところだった。

 端末に視線を落としていたコトミが、驚いたような声を出した。


『どうしました、コトミさん』

「教授……グレンさんからメールが来ていますよ」

『え?』


 思わず聞き返す。グレンの方から連絡を寄越すなど、候補生時代も含めても事務的な連絡以外はない。

 コトミは端末を操作し、画面をレンズにむけてくる。内容は簡潔だ。


『例のモジュールについて聞きたいことがある。

 今度そっちに行くから待ってろ』


 色々と言葉が足らないところからしてグレン本人で間違いないだろう。

 あまりにといえばあまりに簡潔な文章に、腑に落ちない顔でコトミがこぼした。


「例のモジュールって……『ラボ』にいたころにグレンさんにテスターになってもらっていたもののことですよね。アマルガムの重心制御アルゴリズムをアレンジした奴」

『でしょうね』

「でも今度こっちに来るって……ここ機密区画ですよ」

『…………』


 グレンであれば、何の意味もなくメールを寄越すことはない。

 そして彼は、言葉こそ足りないが非常にストレートに言葉を放ってくる。

 手段は明確にはわからないし、それが彼の意思によるものか、それとも偶然によるものかはわからないが、来ると言うのなら彼は来るのだろう。


(リサの予感が当たりそうだな……)


 すでにリサの口から、グレンと空港で出会ったことは聞いている。

 リサはかなりの苦手意識をグレンに持っているらしいが、シュウは4年間をともにしたチームメイトとして、その実力を認めているし、彼の生き様もまた認めている。

 そして同時に、羨望も抱いていた。自分に不調がなければ、彼のような力があれば。

 ――守れたものもあったかもしれないと。


『――どうしたの、シュウ』


 間髪入れずにリサから通信が入ってきた。


『ん、なんでもないよ、リサ』

『そう……。でも計波にノイズがあったから』

『気にしないでくれ。それよりグレンからメールが来たぞ』

『う……な、なんて?』

『今度こっちに来るってさ』

『………なんてこと………』


 案の上、リサの声色から力が失われていく。

 顔色を見れば、おそらくただでさえ色白の顔が蒼白になっているだろう。

 かといってフォローのしようもなく、シュウは苦笑を浮かべながら言った。


『諦めろよ。俺たちはもうあいつと腐れ縁が決まってしまったんだ』

『そうね……私はあいつと4年間同じ班にいたあなたを尊敬するわ……』

『そんな大袈裟な……』


 呆れ口調で言い返してから、とりなすように言う。


『まあ、あいつにも昔ほどのでかい顔はさせないよ。俺1人やリサだけでは無理でも、今の俺たち2人が揃えばあいつにだって勝てる』

『そうね……反則みたいで素直に喜べないけど、私とあなたのペアなら、グレンにだって負けないわ』


 今のシュウは、(アマルガム)の体を持つ。

 そしてリサは、そのパイロット。

 2つの意思を、その身に宿すことができる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ