表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/12

5.猫がいない!

家の前に、ふわふわしたのがいるんですが…。

「今日も来たの?」

いや、いいから開けろみたいに扉叩かれても。鍵をあけて扉を開くと、リビングにまっしぐら。ちょっと!足拭いてからしてよ!

雑巾を濡らして我が物顔でくつろぎ中の猫の足を拭いてから楽なルームウェアに着替えた。ご飯を用意してやり、食べ終えた頃に窓を開けてやる。しかし、猫が動く様子はない。

「今日も泊まっていくの?」

ちらっと私を見て、あくびをして丸くなった。泊まるのね。それからは昨日と同じ。私もご飯を食べて、デザイン画を描いていると猫が乗ってきて、寝るときは猫とベッドへ。

朝もほとんど一緒に出て、帰ってくると扉の前に猫がいて。そんな日が続いて、猫すっかり同居人になっていた。このアパートはペット禁止じゃないけど、応相談だから大家さんに報告しなくちゃ。

「トシさ~ん。ちょっと相談があるんですけど~。」

今時珍しい管理人室をノックすると、トシさんが出てきた。

「どうしました?あがってくださいな。」

お部屋にお邪魔して、例の黒猫を飼うことになったと伝えた。そこまでの経緯も話すと、

「ようやくいい人を見つけたのね。」

と、笑って了承をもらった。


猫と同居をはじめて1ヶ月。梅雨明けしてから暑い日が続いている。こう暑いと外に出たくないのか、猫は昼間もうちにいることがある。そんな時はソファーから動かないのでエアコンを付けて家をでる。電気代が…とも思ったけど、猫が熱中症になるよりいいだろう。今日は店長が突然昼から買い付けに出るというので、午後からはお休みになった。私が店番をすると言ったけど、

「いいのいいの。2日くらい帰ってこれないからその間はお休みしましょ。」

と返されて、突然の連休になってしまった。


店長を見送って、私も早めの帰宅。キャットフードが少なくなっていたのを思い出して、途中ペットショップに寄った。これおいしそうだな…

すっかり常連になったペットショップを出て家の鍵を開ける。今日は猫がいるはずだから構って遊ぼうかな~などと考えながら部屋に入ると、


知らない男がソファーで寝ていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ