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詮ずる所  作者: 王手
2/2

カップ麺野郎 小南 2

まさかお気に入り登録して頂ける方がいるとは思いませんでした(笑

「今日は豚骨でも食べるか・・・」


小南はいつも通り昼食の用意を始めた。

お湯を沸かしている間に、カップ麺のほうの準備をする。

フタを半分まで開けて中からスープの素とかやくを取り出し、スープの素を麺の上に振り掛ける。


ピー。


お湯が沸けたようだ。


お気に入りのキッチンタイマーを3分にセットしてお湯を入れた。


瞬間に寸分の狂いもなく、コンマ1秒の誤差もなく、タイマーのボタンを押す。


ここまで徹底するのは小南がカップ麺を3分ピッタリに食べる主義だからだ。


後は3分待つだけ。



ホッと小南が息をつくと――――


「今日も勝負だあああ!」


突然、霧崎が床を突き破り、叫びながら乗り込んできた。


「・・・今日は何をするんだ?」

「今日はこれだ!」


霧雨が取り出したのは 折り紙だった。


「? 折り紙?」

「その通り! 今日はこれから折り鶴の早折り勝負をしてもらう!一羽を折るスピードを競うのだ!」

「くっ・・・それは・・・・・・」


小南が言い淀んだのはこの勝負は、ポリシーを守る自分にとって圧倒的に不利だからである。

一羽を折るタイムアタック制の勝負は、戦い終わった後に丁度3分という条件を満たしにくいのである。

といって遅く完成させては勝負に負け、カップ麺を食べられてしまう。


小南は悩んだ末、勝負内容の変更を提案した。



「先に5羽作った方が勝ちにしないか?」

「俺は構わんぞ」


霧雨は折り紙を5枚ずつ配りながら手が疼くのを我慢していた。

(果たして折り鶴の造形師と恐れられた俺に勝てるかな?)


「では」

「では」


二人の手が一斉に動き出した。


霧雨は紙を素早く二回三角に折り、折り鶴の基盤を築いた。


2秒も掛からない早業である。


霧雨はそこから慣れた手つきで一瞬にして一羽を作り終えた。



(自分でも驚くこのタイム、簡単に抜かれ・・・何!?)



霧雨が隣を見ると、既に鶴が2羽完成して、小南は3羽目に取り掛かるところだった。



(馬鹿な・・・)



その後も目にも止まらぬスピードで鶴を完成させる。



(タ、タイムは・・・?)



霧雨はセットされたキッチンタイマーを見る。



(これは!?)



開始時には1分30秒あった残り時間が、小南が3羽目を完成させた瞬間に36秒になった。



(平均18秒!?)



驚くべきはその製作速度だけではなかった。

一羽を折るスピードは18秒、つまり5羽折り終えるときには丁度、1分30秒を使いきる形になっているのだ。



(これを計算して設定を5羽にしたというのか!?)



ポロッ・・・





小南が折っている最中の鶴を落とした。


大幅なタイムロス。


しかし小南は焦ることなく拾い上げ、残りのパーツを折り終える。


霧雨がタイマーを見るとカップ麺の3分まで9秒を切ろうとしていた。



(遂にこいつのプライドをへし折ることができる・・・!)



霧雨が負けは確信したものの、ある意味の勝ちを目前に控え、そう思った瞬間  


小南は笑った。



!?



その折り鶴を折るスピードは、先程の18秒ペースの比ではなかった。



(まだ本気を出していなかったというのか!?)



光の速さでそれは作られていく。


余りの速さに、逆にスローモーションを見ているかのようだった。


胴体、翼、尾、そして首。


折り終わった鶴の本体は大空に羽ばたくように翼を拡げ、頭が出来るとそれはまるで生を受けたように輝いた。


霧雨は(元々無かったが)霧が晴れた気がした。


目の前には立派な折鶴が5羽、佇んでいた。


ピー。



「3分丁度だ。頂きます」




これを書いた後の脱力感は計り知れません。

ストレス解消にと思い切り書いていますが、何、この三文芝居・・・。

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