学園ダンジョン(最終回)
結論から言おう。
都立第三女子中学校は解放された。こよりたちサーヴァントチームが突入したその日というスピード解決だった。
なにしろ他校のダンジョンではボスを倒せた生徒がいないため、サーヴァントも出現しなかったのだ。
このことからサーヴァント使いを投入し、ボスを倒して現れたカードを自衛隊員や生徒に使わせる作戦が立案された。
はじめから自衛隊員にもたせるほどのカードが存在せず、契約をしたサーヴァントがマスター変更を受け付けなかったせいもある。
「うちも第三女子もモンスターの配置や種類はほとんど同じだったね」
「弱点も同じ」
「ボスを倒せば雑魚は消える」
「数の暴力もサーヴァントが四人いればなんとかなりそうだね」
「ボクとクリスの二班に分かれよう」
「この瞬間も生徒や先生が殺されているからね」
「目標は一日一校」
「じゃあ行こうか」
学園ダンジョン
「神人こより!行ってきます!!」
転校初日は頭を抱えていた担任は笑いながら送り出してくれた。
「日本を頼むぞ」
「はい!」
「まあ、俺たちも駆り出されるけどな」
「新婚旅行ついででいいじゃないですか!」
「恥ずかしいこと言うな!」
「帰ってきますよ」
「ああ。義務教育だからな、中学は」
ダンジョン化が解けた学校は二度とダンジョン化しないと日本政府に判断された。どのみち全国の学校がダンジョン化したので授業なんてやってられない。
解放された学校は休校となり、生徒たちは自宅待機が命じられた。
サーヴァントカードをもつボクら生徒と担任の先生は自衛隊の人達とチームを組み、一校ずつ解放していくことになった。
ボク、百合ちゃん、短冊ちゃん、織姫ちゃん、自衛隊チーム
クリス、主将、A子、B子、ねがいちゃん、アメリカ軍チーム
担任、愛ちゃん、自衛隊員AとB、自衛隊チーム
自衛隊チーム(サーヴァント三名)ほか
の四チームで攻略していく。第三女子中学で出現したカードは全部で六枚。一枚はねがいちゃんが使ったので、五枚を自衛隊に渡した。
その五人が担任チーム、自衛隊チームに分かれた。
たった四チームだけど、一チームが六枚サーヴァントカードを手にいれれば、翌日は十チームで攻略にあたれる。
時間の勝負だ。ガンガン行こう。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
バラバラバラバラバラバラ
「都立第三女子高等学校の上空に到達しました!」
「了解!」
ボクのお姉ちゃん、神人おりがみが通う高校だ。ライムで無事とは知っているけど早く助けてあげたい。
そういえばガチユリなお姉ちゃんもサーヴァントが欲しいと連絡してきたっけ。ネットでみた、ねがいちゃんのスノウホワイトがお気に入りらしい。戦うなら考えておくよと返信をした。
「もろちん」
のスタンプだ。仕方ない、拾っておくか。
ダンジョン攻略作戦はシンプルだ。空から屋上を制圧し、校舎内のモンスターを殲滅する。あとは校庭や体育館で終わり。先陣を切るのはボクの役目だ。
「百合ちゃん、お先に」
「うん。気をつけて」
「こより様、ご武運を」
「背中は任せていただきますわ!」
軍用ヘリの横ドアからボクは飛び降りる。
「こより、行きまーす!!」
(完)
はい異世界シニアです。
一度書いた後書きが消えてしまいました。
いま読み返すと、明らかにこよりのいた中学のサーヴァントカードの枚数が多いですね。
まあ初クリア、ボーナスステージだと思ってください。愛ちゃんや担任にも配りましたから。
三日前から連載開始して終了です。
そんなに残酷描写もないのに、R15はどうかななんて思う部分はあります。
その分エチエチに振りました。
さて次は何を書きましょう。いきなり始めているかもしれません。
お読みいただきありがとうございました。
また「なろう」でお会いしましょう。