神々の住まう場所 高千穂 は遠い
「異世界『ながらスマホ』事情」と言う同一作者の小説と関連した小説です。
外伝でもアナザーストーリーでもなく、独立した作品です。
この小説を読まなくても、「異世界『ながらスマホ』事情」の物語は成立しますが、読むとより楽しめる様に・・・・・・とは、思っています。
やっちまった!
電車を乗り継ぐ時に、目的の電車に乗り遅れてしまった!
だって、目が覚めたら乗り継ぎの駅に着いているんだもん!
慌てて移動をしたけど、頭がぼーっとしていて、荷物を引っ掛けて旅行かばんの中身をばら撒いてしまうしで、乗らなきゃいけなかった電車に乗れなかったよ!
完全に約束の時間に着かない!
しかも、ガラケーやタブレットのバッテリー残量がほとんど無いし!
やばい、残量がゼロは恐ろしいから、あいつへの連絡は、充電が出来てからだな・・・・・・
と、言うか、高千穂 遠いんだよ!
あいつが昔行った時の写真、凄く良い景色だったから行きたかったけど、こんなに遠いとは思わなかった!
高千穂牛とか鶏料理とか食べたいなって思ったけど、車じゃなきゃ移動が大変じゃん!
着いてからレンタカーじゃなくて、高千穂に行くのも車じゃなきゃダメだろコレ。
どうせ次の電車まで時間が有るから、九州名物のボンタンアメでも食べながら待つか・・・・・・
あ、スコールも飲もう。
ああ、延岡まで着いたらレンタカーで急いで約束の場所まで移動だな。
だから、地ビールでも飲みたいけど、スコールで我慢だ。
延岡でチキン南蛮でも食べてから、待ち合わせの場所に行こうと思ってたのに、電車に乗り遅れて、予定が大きく狂ってしまった!
これなら福岡で観光でも良かったんじゃね?
駅員さんが近くに来たので、他の交通手段を、一応 聞いてみる。
「すいません。さっきの電車に乗り遅れたんですが、高千穂が目的地なんですけど、電車以外で遅れを取り戻せる行き方って有りますか?」
「高千穂ならレンタカーを借りて行かれたら良いんじゃないですかね」
「あー・・・やっぱりレンタカーですか?ありがとうございます」
大人しく電車を待つか・・・・・・
地方って本当に電車の本数が少ないよな・・・・・・
確か、宮崎県は、電車などの公共交通機関の便が悪いだけじゃ無く、テレビ局も少なかったんだっけ?民放が二局だっけか?
そりゃテレビ局も少ない所なんだから行くのも大変だよな。
そう言えば、あいつ アプリのテストを手伝ってくれって言ってたな。
軽量で高速でファイルを転送出来るアプリだっけか?
うーん・・・・・・
それもタブレットのバッテリーの残量が無いし、後で良いか・・・・・・
でも、タブレットが無いと、やる事が無い。やる気も起きない。
取りあえずモバイルバッテリーで、少しだけでも充電しておくか・・・・・・
電車一本乗れなかっただけで、どれだけ到着時間が遅くなるんだよ!
暇だ。本当に暇だ。ああ、タブレットを弄りたい・・・・・・
仕方無い。次の電車が来るまで、少し寝るか・・・・・・
あ、何時だ?えっ?何時だ?あれ?えっ?またやっちゃった!?