もし黒川氏でなかったら
政治家はたらればの話はしないと逃げるかもしれないが、もし東京高検検事長が黒川氏でなかったら勤務延長したか聞いてみたいものだ。
したといえば、規定違反だ。もともと個人の能力に依存するから勤務延長するしかないという理屈だからだ。
しないとえば、彼だからという理由で今まで言っていた世の中の状況がうんぬんは通用しなくなる。検事長を途中で変えると捜査が困難になるという説明なんだから。
勤務延長の理由には個人の特殊能力に依存するところが大きい。ところが、今回の件はそれがない。だから、このようなおかしな話になる。
野党が特定の個人の勤務延長を問題にしているのに対し、法務大臣は一般的な勤務延長の論理を持ち出していることが話が合わない理由である。政府は、一般論と個別論を都合よくわからないように使い分けている。聞き手が勘違いしてくれればいいが、聞き間違いでしたで都合の悪い回答は避けてしまう。結局、答えない。
これからどんな追求が待っているか楽しみだが、緊急事態宣言で議題にのせられなくすることがないように願いたい。




