#1 ようこそ新聞部へ!
プロローグ
阿良文 千歳 新聞部2年・部長
淀緑 文吉[ヨド] 新聞部1年・三等兵
京極 柚葉[ゆず] 新聞部2年・副部長
小遊三 亜矢美[アヤミ] 新聞部2年・書記
秋場 桜太郎 新聞部・部外者
<新聞部・部室>
ゆず「ね~、今日なんか面白いことあった~?」
アヤミ「面白いことですか・・・。そうですね~、今朝大マグロが軍事境界線を飛び越える夢を見たことですかね・・・ふふっ」
ゆず「なんっっっにも面白くない!!!」
アヤミ「そんな~面白かったのに~」
ゆず「ねぇ、三等兵!アンタはなんかないの!面白い話!」
ヨド「うげぇ、俺もですか」
ゆず「しょうもない話だったら爪を剥ぐから!」
ヨド「えぇ・・・リスク大きすぎやしませんか?」
ゆず「甘いわね、三等兵。人生はリスクの連続なのよっ!」
ヨド「正論ぽいこと言っちゃって・・・う~ん面白いことかぁ。あ、そうだ。2組の長谷川が音楽の松原先生のことを・・・」
ゆず「面白くないっ!!!」
ヨド「ちょ待って待て!まだ喋ってる途中でしょうがぁ!!!」
ゆず「長いから面白くない!よって被告人、有罪!(カンカンって鳴らす)」
ヨド「くそっ、被告人の発言を最後まで聞かないなんて!無効だ、こんな独裁裁判!」
ゆず「言い訳は認めない。それでは爪剥ぎを始める」
ヨド「ふん、爪を剥ぐったって、一体どうやって剥ぐんというんです?拷問器具でも使わない限り素人にそんなことできやしませんよ?(余裕の笑み)」
アヤミ「『ポータブル爪剥ぎ機』でしたらこちらに・・・(道具を出す)」
ヨド「なぜ爪剥ぎ機がここに!?」
アヤミ「世の中物騒ですから、護身用に持ち歩いているんですよ~」
ヨド「アンタが1番物騒だよ!ていうか護身用じゃねぇ、処刑用だよそれ!!」
ゆず「ナイスアヤミ!じゃあ早速使わせてもらうよ!!覚悟しなァ!(ヨドを押さえつける)」
ヨド「ええいっ、こんなつまらんことで爪を剥がれてたまるかよ!!(抵抗する)」
ゆず「ええい動くな三等兵!動いたほうが痛い思いをすることになるんだぞ!」
ヨド「予防接種みたいに言うな!!」
ゆず「くそっ、なんてパワーだ!曲がりなりにも男子生徒ということか・・・おいアヤミ、こいつの身体押さえつけてくれ!!」
アヤミ「では動けないようにしましょう(注射)」
ヨド「あんぎゃああああ!!!なんかサラッと打たれた!なんか自然な流れで注射打たれたんですけど何だこれ!!!?」
アヤミ「ふふっ、安心してください。一時的に動きを抑制する『ポータブル鎮静剤』ですから~」
ヨド「さっきからお手軽に持ち運んでいい物じゃねぇんだけど!!?」
ゆず「ナイス鎮静剤、アヤミ!」
アヤミ「いえいえ~、注射器を打つのは慣れてますから」
ヨド「これが本当に女子高生の会話なのか?」
ヨド(くそっ、意識がだんだん薄れてきた・・・あの人マジでクロロホルム打ちやがったなちくしょう!!)
ヨド(こんなことになるなら・・・こんなことになるなら・・・)
ヨド(もっと短い話を持ちかけるんだった。2組の長谷川が音楽の松原先生を『お母さん』って呼んでしまった話じゃなくて・・・そうだな・・・)
ヨド「4組の青木が・・・彼女と別れた話にしとけばよかった・・・」
ゆず「っっっ!!!」
アヤミ「!」
ヨド「え、どうしたんすか?豆が鳩鉄砲食らったみたいな顔して・・・」
ゆず「ち、千歳ちゃん・・・今のは・・・?」
千歳「・・・」
千歳「淀緑、今の話は本当か?」
ヨド「・・・え、えぇ本当ですが」
ゆず「・・・」
アヤミ「・・・」
千歳「っしゃああナイスメシウマ!!!さっそく突撃取材に行くぞ、ついてこい!!!」
ゆず「イエッサー!!」
アヤミ「はぁ~い!」
ヨド「え、ちょっと待って・・・嘘だろ、俺のこと放置?」
気絶寸前の俺を残し、新聞部の先輩3人は颯爽と部室を出て行った。薄れゆく意識の中で、俺は考えた。どうしてこんなことになってしまったのだろうか、と・・・
俺の名前は「淀緑 文吉」。周りからは「ヨド」と呼ばれています。この春から私立の「青春高校」に通い始めた高校1年生です。
そんな俺が、この青春高校の由緒正しき新聞部に入部することになった経緯を、これから数話にわたってお話ししていこうかと思います。
この物語を読むときは、部屋を明るくして、くれぐれも大らかな気持ちを持って読んでください。
メシウマ娘
-Misfortune Seekers-
Episode1「新聞部に入ろう!」




