桜の彼
ハーメルン様に投稿してたのをこっちにも投稿しました。
なろう民の方も気軽に見ていってください。
今日は3月18日。
この学校の卒業式。
私は、卒業したくなかった。
二年生のとき、ちょうど卒業式の日に渡辺先輩に告白したとき。
先輩は君の高校生活が終わったらねって言ってきた。
もちろん、そんなに待てなかったし、先輩の笑う顔を見てさらに好きな気持ちが強くなっていった。
先輩はいつか迎えに来るかなって思っていたけど、結局この日になってしまった。
まぁ、元から私みたいな地味な女が、カッコ良くて、頼もしい渡辺先輩に告白したところで受け取ってくれる筈がなかったのだ。
皆とは、おそらく別な涙を流しながら私達は校門で在校生たちと別れを告げていた。
私みたいな地味な人らは部活の仲間にあいさつするとかそんなだったけど。
このまま、先輩を忘れるのもいいかなって思ってた。
私は、先輩が校門の外にいると思うことが怖かっただけなんだ。
つき合ってくれるはずがないっていう、私の勝手な、でも説得力のある思い込みが外れてしまうことが怖かった。
恐る恐る、校門の外に出た。
どこかの小説にもあるとおり、六分の恐怖と四分の恐怖心が、心を支配していた。
先輩は、いなかった。
分かっていたことだった。
先輩には私よりも、明るくて、活発な女子が似合うと思っていたんだ。
だから、悲しくなんてないって思ってたのに。
私は涙を流すのを止められなかった。
私はかつて幼なじみとふざけあっていた河川敷に行くことにした。
そこでも、涙で視界が霞んで、やっぱり誰もいないように見えた。
だから、目の前からやってくる人達に気付かなかった。
「優香!!」
「え?」
目の前には、別な高校に行った幼なじみの2人がいた。
「玲奈、梓...」
2人はこっちを見た後、顔を見合わせた。
「なんで泣いてるの?そんなに卒業が悲しかったかい?」
梓はいつも通りのからかい口調だ。
そういえば、しばらく会っていなかった。
私は2人に抱き付いた。
「おぉおぉ、どうしたよユッチー。」
「悲しいことあったの?」
梓がからかったように、玲奈は心配するように言った。
でも、何か前と違うような感じがした。
玲奈まで、何かを隠しているような...
「学校に未練かい?」
梓が言った。
私は首を横に振った。
「別れるのが悲しかったの?」
玲奈が言った。
当然首を横に振った。
「じゃぁ、失恋かい?」
梓がとてもニコニコしてそう言った。
私は少し不満顔でそうだよと言った。
「どうして失恋したと思ったのさ?」
梓がさも可笑しいようにそう言う。
「だ、だって、もう、告白じでがら一年もだったのにぃ。」
私は涙で言葉をつっかえながらそう言った。
ふと幼なじみの顔を見ると、2人して笑っていた。
「もう、何がおかしいのさ!!」
私がつい怒って後ろに振り向くと。
「俺の思うより早く卒業式が終わったみたいだね。」
「え...」
そこには桜の木に手を伸ばして、体を傾かせている先輩がいた。
「渡辺...先...輩...?」
私がそう言うと、後ろの2人は私の背中を押してきた。
「わっ!!わっ!!」
私は抵抗しようと思ったが、体は抵抗をせずに、流されるまま先輩に抱き付いてしまった。
「いやぁ、わざわざその人のとこに告白のこと聞いてみたんすっよw」
梓はふざけて言う。
でも、梓のその笑みに、私は嬉しくなった。
先輩は私をしっかり抱き締めてきてくれた。
「遅れてごめんね。優香ちゃん。」
「うえぇぇぇん!!遅いです!!先輩!!」
先輩が私の頭に顎を乗せてきたけど、この感じも悪くないと思った。
なろうでもなんか投稿したいですね。
マイクラではKilling1610でプレイしてるんで見かけたらよろしくです。




