冬
冬休みも終わり、三学期に入る。
私たちは、すでに都立一般入試まで、50日を切っている。
推薦入試を受ける人は、特別講座を受けている。
私はそのかたわらで、一人で勉強をする。
最後のVもぎの結果が今日返される。
「栄啓さん」
「はい」
そう言い、ドキドキしながら結果を見る。
α高校―D
β高校―B
「・・・」
私は、言葉を失った。
「まだ、大丈夫だ。これから過去問の様子で決めるから、あきらめるな!」
そうは言っても、α高校に行ける自信はどんどん失っていっていた。
小五からα!α!って言って校歌まで覚えてるぐらい行きたかったのに、受けられないかもしれない。
そう思い、絶望的な気持ちになった。
家に帰り、この状況を親に見せた。
「う~ん、やっぱダメだったかー、もうβ高校にしよう!」
「えっええー」
体から力が抜けていく。
「あのね・・・ずっと思ってたんだけど、あいにはα高校は向いてないよ」
「え・・・?」
私は涙目ながらに母を向いた。
「あのね、あんまりガツガツしてるとあいは倒れちゃうよ。α高校はそういうところだもん」
「・・・・・・」
「何度も説明会に行ったけどね、α高校は何かあいには違うなって思って・・・」
「私、α高校じゃない方がいいのかなあ・・・」
「β高校の方があいには合ってるよ。だって、先生もよかったし、みんないい人そうだし、いい学校だったよね」
「・・・・・・β高校・・・いいかも・・・うっ・・・」
泣きながら、β高校への変更を少し決意した。
「βにする!αはもういい!・・・でも、今までαに向けて勉強してたのが無駄になるかも・・・ヒック・・・」
「ならないよ!αくらいのレベルをやってたから、βのレベルができるんだよ。βを目指していたらおそらくβもダメだったかもよ」
「・・・わかった」
「明日塾の面談で、ちゃんと塾長に言おう。」
「・・・うん!」
少し心が晴れやかになった。
―次の日
私は塾の面談に母と行った。
「家族との話で、どうなりました?」
「β高校にします」
「本当にそれでいいんですか?」
「いいんです。実際、私にはβ高校の方がいいと思うので」
また、涙がでてきた。
「そうです。あいにはβ高校の方が合っていると思うので、家族でよく話し合って決まりました」
「わかりました。じゃあβ高校の過去問をまた解いていきましょう」
「はい!」
こうしてまた、β高校への戦いがスタートした。




