オーディオ的なもの
読んでいただける方がどれほどいらっしゃるのか?
果たしてこんな独り言に需要があるのか?
こんなのはチラシの裏にでも書いておけよ、という方はブラウザーバックして下さい。
オーディオが好きだ。
JAZZを聴くのが好きだ。
とは言っても、実は本格オーディオには程遠く所謂「POOR AUDIO」でしかない。
「PURE AUDIO」には近寄ることすらおこがましい体たらく。
ここ10数年の間はデスクトップオーディオよろしくPC経由で出力というリスニング環境。
自作PCのオーディオカードから、小出力アンプ経由でデスクトップの小さなスピーカーを駆動する
というよくある環境で、不足する低音はスーパーウーファーで補うというお約束のもの。
時折USBでDACを経由させて、アンプからスピーカーという方法に切り替えたりしつつも、
自分の駄耳では違いがよくわからなかったり……悲しいけれど。
そんな時に引っ越しを機会にして、久しぶりにPCからではなく普通にオーディオセットで
お気に入りのアルバムを再生してみた。
たまにはこっちで聴いてみようかという、ほんの軽い気持ち。
しかし……
やはり違う。
なんだこれは?
全然違うじゃないか。
お金は掛けていなかったとはいえ、自作ナットインシュレーターなども駆使してそれなりの音を
聴けていた自負はあったのだが、普通のオーディオレベルには遠く及ばない事実に愕然とする。
今までに掛けてきたパーツ代は何だったのか?
サウンドカード、オーディオカードやDACに注ぎ込んできたものは何だったんだ?
そうか、そうなのか。
色々と違うことは理解できるが、やはり音への影響大なスピーカーのサイズが違うことか。
しかしデスクトップに大きなスピーカーは置けない。
落ち着いて聴くにはオーディオセットの方か……
そんな時に、たまたまオークションで腕時計あさりをしていた時に見つけてしまったオーディオ機器。
マッキンなんぞは流石に無理だが、ヴィンテージマランツあたりなら手が届くかもしれん。
憧れのアキュユーザーにもなれるかもしれん。
マンションから一軒家に引っ越したから大きめのJBLという手もあるな。
いやぁ、良い時代になったものだ。
などと軽い興奮状態!!
しかし目につきやすいアンプやスピーカーが変わってしまえば、当然気がつかれてしまう。
妻帯者にとっての最大の障壁、奥様チェックの目を掻い潜るのは至難の技と言えよう。
興奮状態はすぐに醒める。
しかし一度興奮状態になった余熱が残っている今、ここまで来て何も買わないという選択肢は既にない。
アナログプレーヤーのカートリッジは取りあえず新調しておこう。
経年劣化しつつあるCDプレーヤーのローディングベルトも替えておこう。
幸いコンデンサー類は液漏れもなく膨らんでもいなかった。
スピーカーのエッジをチェック。
まだ硬化していないから取りあえずポリメイト薄めて塗っておこう。
そしてスピーカーケーブルくらいは、この際変えてしまおうか。
そう、パッと見ではわからないところへの投資という路線が決まった瞬間であった。
これは自作PCユーザーがPC内部のパーツを新調する際に使う常套手段でもある。
元々は、ケーブル変えたからって音が変わるなどとは思っちゃいない派。
低品質なものでない限り、そこそこレベル以上ならケーブルで音は変わらないよ派。
しかし、まぁそこは気分というもの。
長年使って接続部の酸化が進んでいるだろうと自分に言い訳。
酸化した部分を切断して新たに皮膜を剥けば良いだけなのだが、気がつかなかったことにする。
もうこの時点で病はかなり進行。
届いたケーブルは購入価格こそ今までのものと大差ないが、希望小売価格は別世界のもの。
早速Yラグ(バナナじゃなくYラグ派)をハンダ付けして熱収縮チューブをかぶせ準備完了。
そして運命の音出し。
エージングすらしていない時点でそれほど大きな期待はしていなかった。
しかし……
えっ?
何?
今聴いてるコレ何?
低域の出方が違う、明らかに違う。
JAZZ好きの拘るベースの音の切れが凄い。
若い頃に栄のJAZZ喫茶で聴いた低音ってこんな感じだったんじゃないか?
などと病は進行する一方であった。
しかし今までの自説が覆ったのは本当です。
オーディオマニアの人達、本格的なマニアの人達からすればハナも引っかけられない。
本当の意味でのオーディオとは呼べないレベルの我が家のシステム。
それでもこれで結構良い音出てますよ。
「本格オーディオ」ではなく「オーディオ的なもの」ですが良い音聴けます。
少なくとも自分は満足してます。
今のところは。
前作を書いた勢いでまた書いてしまいました。