表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

悪魔に魂を売った日

作者: 千歳命

うん。若い子にはちょっと刺激つよすぎるかもん。

用心してよんでねねねねね♬

ワタシは、悪魔の子供だった――。

子供の時からとてもいじっぱりの無鉄砲で、ワタシは情けなくも損ばかりしていた。クラスの人たちからも罵られ、屈辱的ないじめを受けていた。

それでも、じっとワタシがいじめに耐え続けていたのは、当時好きだったヒトがいたからだ。一目惚れしてしまった、あのヒトが……。

けれども、ワタシは知ってしまった。あのヒトが影で、友達と一緒にワタシのコトを見下すように嘲笑っているところを……。

そうして、その日の真っ赤に燃えるかのような太陽が照り付けて来る夕方、ワタシは悪魔に魂を売った――。

 ……このまま無事に、今日が終わってくれればと願っていた。

 日記に書き写した今日を、消しゴムでなぞるかのごとく。

 暇な一日でも良い。

 退屈な時間帯でも良い。

 とにもかくにも、

 一日中ぼぉっとしていられるような、

 そんな時間が欲しかった……。

 薄っすらとした暗闇の中で、可哀想な少女が悲しげな表情でこちらをしっかりと見つめて来る。

 明日や昨日と言った過去や未来などよりも、本当に今日一日一日が無事平穏だったらばと、ワタシは願いたかった。

「ごめんなさい――」

「――」

 返事のない彼女に、ワタシはそっと囁いてみる。

 てか、返事の出来ない彼女に。がふさわしいのかもしれない。

「……別に、あなたが悪いわけじゃないんですよ?」

 そう諭すも、彼女の瞳から恐怖は拭い去られない。

 ま、当然と言えば当然だけど……。

「……大丈夫です。事が終われば、あなたは自由の身になれますから――」

 そういった瞬間、彼女の顔が異常なまでに恐怖でひきつる。

「ダメです。ダメです。暴れたら、大変なことになりますよ?」

 そう言うも、彼女は必死に抵抗しようとして見せる。

「イ、イヤッ……!!」

 かすれた声で、彼女が嫌がってみせる。

 だけどワタシはおかまいなしに、彼女にアレを持たせる。

 その次の瞬間――。

「――っ!?」

 ワタシは彼女を抱きしめて見せた。

 ズブリ――

 アレがワタシのお腹に深く刺さる……。

「ぐっ……!」

「ヤッッ――?!」

 じわじわと、紅い汁が真白いカッターシャツを汚してくる。

 ワタシはさらに彼女を深く、強く抱きしめて見せた。

 ズブリ、ズブリ……。

「ダ、ダメェェッ!!」

 彼女が思わず叫び声を張り上げてみせた。

 けどさ、もう遅い……んだ。

 ワタシはニヤリと笑いながら、力なくその場にうずくまってしまった――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ