第88話 間話休憩 パンドラの攻略
「嘘でしょ。私が…迷宮攻略?」
私は今、主様によって死の迷宮100層に飛ばされてしまった。
まさか全部見ていたなんて。あーあ、またやっちゃったよ。
ザラキエル、あいつ!覚えてろよ!
あいつが命令違反さえしなければこんなことには。だっておかしいでしょ、敵を庇うなんて、それも主様の命令は滅ぼせだったし。
滅ぼせって命令されているのに敵の降伏なんて受けたらそれこそ命令違反じゃん。
絶対帰ったらいじめてやる。
まぁ、うだうだ言ってても始まらないし、主様の言いつけ通り迷宮攻略の罰を受けるかぁ。
はぁ、さっさと終わらせよ。
私は玉座の間に向かって歩き始めた。
「がぁあ!!!」
「ん?トゥルーアンデッドか。」
最初にエンカウントしたのは、Sランクモンスターのトゥルーアンデッドだった。
こいつは無限の再生能力と強力な力をもって襲ってくる。
うちに召し抱えられたやつらは理性を与えられるがこいつらは基本理性なんかない。ただ衝動的に襲いかかってくるだけだ。
そんなやつは私の敵ではない。
「神剣 フラガラッハ。」
私は宝箱から一振りの剣を取り出しトゥルーアンデッドを切り刻む。
フランガッハに宿る聖なる炎がトゥルーアンデッドを燃やし尽くした。
私の能力の一つはこの宝箱、パンドラボックスに入れたアイテムを複製できる。それがどんなものでも。エリクサーでも宝物でもどんな高価な宝石だろうと素材だろうと魔力を消費して複製して生み出すことができる。
これがどれだけすごいことかわかる?どれだけ主様よりすごい能力を与えられたか。
「えっ、それはやばくない?」
私の目の先には今度はトゥルーアンデッド達の群れがいた。
その数15体。
「やってらんない。」
私は違う方向に駆け出した。
「はぁ、はぁ、もう追って来てないね。あっ、階段だ。」
私が逃げた先には運良く階段があり101層へと進んだ。
「なんだ、簡単じゃん。この調子で120層までいけるんじゃない?」
この死の迷宮は120層まである。
パンドラは運良く101層に続く階段を見つけられたことで明るい気持ちでどんどん進んでいく。
—パンドラ、油断してはいけません。100層以降はあなたが想像するよりも圧倒的に強いSSSランクモンスターが徘徊しているのですから—
「ア、アステリア様!?」
急にアステリア様の声が頭に響いた。
—できるだけ慎重に進んでください。でなければ、すぐに死んでしまいますよ?—
「アステリア様、見守って下さっているのですね!見ていてください!このパンドラ、すぐに玉座の間に到着して見せますから!」
—はぁ、だから慎重に…って、ほら!前っ!ヤバいのが来てますよ、逃げてください—
「えっ?」
そこには黒い人型の影のようなものが綺麗な剣を持ってこちらに歩いて来ていた。
弱そうだけどなぁ?アステリア様大袈裟なのでは?強い者の覇気も感じないし。
もしかして、こいつを倒せばアステリア様が私のことを認めてくださるのでは?
「禁忌の力、神剣 フラガラッハ。」
—ま、待ちなさい。そいつはこちらから攻撃しなければ何もしないはずです。逃げなさい!—
「大丈夫です!私の力見ていてください!!」
私はアステリア様の忠告を無視してその黒い影のモンスターに向かって駆け出した。
私がその黒い影のモンスターに斬りかかった次の瞬間、私の剣はいなされ私は真っ二つに割られていた。
「あっ…」
そして無数の斬撃によって私は塵となった。
—リセット—
「はっ!ここは!?」
気づいたら私は101層の階段の前にいた。
—だから逃げろと言ったのに。あいつは終末の亡国の黒い剣士。SSSランクモンスターです。貴方が勝てる相手ではありません—
この私が、手も足もでなかった…
何もできずに瞬殺されてしまった。
あれ程までに強いのか、SSSランクモンスターとは。
—いいですか、100層以降の攻略では即死キャラつまりはSSSランクモンスターが居ます。そいつらを避けて進んでいきなさい。出会ったら逃げの一択のみです—
「はい…わかりました。」
アステリア様はこの迷宮で主様に次に強いらしい、それはそうだろうこの迷宮の管理を主様より任されているのだから。
さっきのわたしがやられた剣士よりも強いということだ。
そのアステリア様よりも圧倒的に強い主様って…
私はアステリア様と主様への尊敬の念をより一層深めて玉座の間へと再び歩き始めた。
終末の亡国の黒い剣士は主人公の流星剣術の師匠ですね。
まぁ、師匠と言っても主人公が勝手に見て切られて覚えた感じですが笑
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