第85話 パンドラVSザラキエル
「君達からの降伏は受け入れない。今頃首謀者の首を持って来たからといって許されない。君達は我が主の命令に背いたんだ、その報いを受けなければね。」
そう言ってパンドラをくすくすと笑う。
「そ、そんな…」
終わった。この降伏交渉が上手く行かなければ龍の国は滅ぼされる。
「お待ちください、パンドラ様。」
私の後ろにいた敵の将 ザラキエルが発言した。
「ん?なんだい?」
「それはパンドラ様の一存で決めて良いことではないと考えます。」
「なに?文句あるわけ?」
パンドラの目がすぅっと細められザラキエルを見る。
「敵が降伏して来ているのです。我が神や少なくともアステリア様に相談なさったほうが良いではないでしょうか。」
「相談するかどうかも私が決めることだ。我が主から名前を授かったからと言ってあまり調子に乗るなよザラキエル。」
パンドラはザラキエルを睨みつける。
「我が神はこの侵攻に消極的でした。だからわざわざ期限を設けて使者まで送り、解決しようとしていたのです。パンドラ様、ご再考を。」
ザラキエルは膝をついてそう言った。
「うるさいなぁ。じゃあ、こうしよう!龍滅剣。」
パンドラは剣を自身の宝箱から取り出した。
「降伏になんて来なかった。そうすればいいよね。」
パンドラそう言って私に剣を振り下ろした。
あっ、終わった…
私はギュッと目を瞑る。
ガキン!!!
「どう言うつもりだ?ザラキエル。」
パンドラのドスの聞いた声が聞こえた。
目を開けるとザラキエルが私の前に立ちはだかり、パンドラの振り下ろした剣をザラキエルが自身の大鎌で受け止めていた。
「これは我が神の意志にあらず。パンドラ様ご再考を。」
「この軍の総大将は私だ。君もこの軍の一員。ザラキエル、これは重大な命令違反だ。」
「私はパンドラ様の命令より我が神の意志に従います。パンドラ様の命令が我が神の意志に沿っていないのであれば私はそれに従いません。」
「はぁ、なら、死ねば?神剣 フラガラッハ。」
パンドラは剣をしまうと今度は神聖な炎を薄く纏った一振りの剣を取り出した。
「デスサイズ!おやめください!」
ザラキエルの大鎌が死の力を浴びて大きく強力になる。
ガキン!ガキン!
パンドラとザラキエルが打ち合う。
「そもそも我が主から下された命は『邪教と首謀者の王妃諸共龍の国を滅ぼせ』だ。ならばその命に従うのが正しいと思わないのか?フラガラッハ。」
パンドラはそういうと剣を一振りすると神聖な強力な炎がザラキエルを襲う。
「邪視 凍死 ぐぅ、その命令が本意でないと私は思います。邪視 石化!」
ザラキエルは血の涙を流し邪視でパンドラが放った炎を消し去ろうとしたが消し去り切れず肩に火傷を負う。肩を庇いながら今度はパンドラに石化の邪視を向ける。
「我らは命令されたことを淡々とこなすべきだ。それが我が主の命であるのだから。私は今、期待されているんだ。我が主に!アステリア様に!ザラキエル、それを邪魔するのなら味方といえど容赦はしない。禁忌の力。」
パンドラはスキルを発動させ凄まじい力を放つ。そしてザラキエルの石化の邪視を打ち消した。
「なっ!あぁ、くぅ、つ、強すぎ、る。」
パンドラは強大な力で近づきザラキエルの首を右手でつかみ持ち上げ締め上げる。
ザラキエルも暴れるが強大な力の前に何もできない。
パンドラがさらに力を入れてザラキエルの首を握りつぶそうとしたその時。
「そこまでだ。」
気づいたらゲートが開かれておりそこから声が響いた。
意外にパンドラのこの冷徹さが人気あったりします笑
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