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第69話 黒龍 ロベア

「この方向ってまさかハクア城に向かってる?」 

リーナが精霊を追いかけながら言う。


「間違いないな。ハクア城に敵がいる。」

俺はリーナに答える。


「そんな、まさかハクア城に敵の侵入を許すなんて。これで確実だな…かなり位の高い者が敵に組みしている。でなければ、容易にハクア城に敵は侵入できない。」

アドネスが残念そうに言った。


やはり精霊は城に入って行き、どんどんと階段をあがっていき、精霊はある扉の前で止まった。





「そんな…まさか。馬鹿な!ここは王妃様の部屋の前だぞ!?」

アドネスが信じられないと叫ぶ。


「王妃様!夜遅くに失礼致します。」

アドネスが扉をノックし、入っていく。


「アドネス。どうしました?」

昼に会った時と同じように綺麗なドレスを身に纏った王妃が立ってそこにいた。

こんな夜中に急に尋ねたら普通は寝巻きだろう。なんなら寝ていてても、なにもおかしくない。

そして、魔法陣が書かれている大きな絨毯のようなものが部屋の隅に丸めて立てかけられていた。


「王妃さま、その大きな絨毯は転移の魔道具ではないでしょうか?」

アドネスが声を震わせながら質問した。


「はぁ、思ったより貴方達優秀でしたのね。まさかこんな短期間でやられてしまうとは思いませんでした。」


「嘘ですよね、王妃様?」

アドネスが信じられないと言った表情を浮かべる。


「お母様、なんでそんなことを…」

デリラはショックのあまり口を抑えて涙を流している。



「どうしてもね、生贄がたりないんですよ。だから思ったんです。量じゃなくて質なのかなって。ここにいる貴方達を生贄に捧げれば、神龍 イータル様もきっと答えてくださるはず。」

王妃はそう言うと右手を挙げて合図をする。


すると俺たちの後ろから続々と兵士が上がって来た。


「お前は!?黄竜 ホロン将軍!?まさか邪教に組みしていたのか?四龍の1人である大将軍がなぜ!?」

アドネスが上がってきた兵を率いている黄金の鎧を着た将軍をみて驚く。


「ホロン将軍!その者たちを生贄として私に捧げなさい。最悪殺しても構いません。死んでもすこしは贄としての価値はあるでしょう。」


「赤龍 アドネス将軍…すまない。新しき世界のため、その礎となれ!」

ホロン将軍が剣を抜き襲いかかってくる。


「くっ、迎え撃て!奴らは逆賊だ!」

アドネスは部隊を率いてホロンと戦闘を始めた。


「お母様…なんで?」


「竜王ダイヤの血を引き、この私、黒龍の血を引く私の愛しの娘デリラ。あなたは極上の生贄となるでしょう。」


「自分の娘をも生贄としてイータルに捧げるのか?」

俺は王妃を睨みながら言った。


「えぇ、新しい世界の創造には必要なのであれば。」


「お前はイータルを呼び出したらイータルがなにをしてくれると思っているんだ?」


「神話通りなのであれば世界に降臨されたあと、世界を滅ぼし龍のための世界を創ります。」


「幻想だな。あれは思い通りに動いてくれるものではないし、お前の都合のいいように動いてくれるものではない。ただ、世界を滅亡に導くバケモノだ。」


「ふっ、知ったような口を。まぁ、お前たちを使って呼び出して見ればわかることだ。」

王妃はそういうと姿をみるみる変えて綺麗な女性からトカゲ顔の黒い龍人となった。

勇者パーティーにいる龍人のアベリオのようなほとんど人の容姿に近い龍人ではなく、龍に近い龍人だ。


「お母様!私はお母様を止めます!」

デリラも龍人化して対抗する。デリラは王妃と比べて鱗の色が薄く、黒というより綺麗なグレーだ。


「ルーファ、アリ、リーナ!お前らは逃げろ!この王妃かなり強い!死ぬぞ。」


「そんな!僕たちも戦います!」

アリがジリジリと後ろに下がりながら言う。


「白銀!お前だけ残して私が逃げると思っているのか!」

ルーファがキョロキョロと周りを見て逃走経路を探しながら言った。


「くっ、今の私では足手まといか。」

リーナが敵と自分との力量差を考えて悔しそうに言う。


おい、そこの2人…口だけで俺が言う前から逃げようとしてんじゃねぇか。

うちのパーティーでまともなのはリーナだけなのか?


「ふふ、逃げ場などないぞ。」

不敵に王妃が笑う。


しまった。後ろは敵の兵士で固められていて逃げ場がない。

どうやってアリとルーファを逃すかな。こいつと戦ったらアリのルーファは確実に殺されてしまう。かと言ってアリとルーファに後ろの兵士達を突破する力もない。


「力の精霊よ、其方の力を借り我が敵を討ち取らん。力の加護!守りの精霊よ、我らを脅かさんとする全てから我らを護りたまえ。守護の加護!」

ルーファが呪文を唱えると小さな光たちが俺とデリラの周りを竜巻のように回り始め、俺たちの力が上がり、薄い膜のようなものが張られた。


ルーファが精霊魔法で俺とデリラにバフをかけた。


「白銀、本当にすまない。せめてバフだけかけさせてもらう。アリ、リーナ、近くにこい。」

ルーファに言われたアリとリーナはすぐにルーファの元へと駆けつける。


「ありがとう!逃げられるか?」

俺はルーファに聞いた。


「私の逃げ足を舐めるな。我が秘術をお見せしよう。」

ルーファはそういうと精霊と交信し始め、他の精霊を使役するのとは比べものにならない魔力を放つ。


「空間を司る精霊よ、空間を開き我らを運びたまえ。転移ゲート!」

なんとルーファの目の前に空間の割れ目が現れた。


「なっ!?上位精霊の使役だと!?」

王妃が驚く。


「はぁ、はぁ、あまり遠くには運んでくれないがな。白銀頼んだぞ。アリ、早く行け。」

ルーファはそう言うと入るか戸惑っているアリを割れ目に押し込んで割れ目に入る。リーナも恐る恐る続いて割れ目に入って行った。

ルーファが入ると割れ目も閉じた。


「空間転移!?」

デリラもかなり驚いている。


「ちっ、惜しい生贄を逃した。あのエルフ、高位の精霊術師であったか。であるならば、エルフ中でも高貴な血を引くものであろう。」

ロベアは悔しそうに言う。


「さて、足手まとい達はいなくなった。お前を始末してこの騒ぎも終わりにしよう。」

俺はそう言うと剣を抜く。


「我が名はロベア。龍の国の王妃にして黒龍。さぁ、礎となりなさい。ドラゴンパワー、ダークボール!」

王妃ベリアはドラゴンパワーで力をあげて魔法を唱える。

ロベアはダークボールを俺らに放ってきた。


俺は飛んできたダークボールを全て切り裂く。

デリラも飛んできたダークボールを防御して防ぐ、大したダメージはないようだ。


「もうやめて!ドラゴンパワー!龍爪!」

デリラがドラゴンパワーで力を底上げして駆け出し龍の力を己の爪に込めて、龍爪を繰り出す。


「ふふ、龍爪!」

ロベアはデリラの龍爪を己の龍爪で返す。

そして、ロベアの龍爪が勝る。

デリラは大きく吹き飛ばされた。


俺はその隙をつき、ロベアに切り掛かる。


「ふん!ほう?ミスリルの剣か。かなり上等な剣のようですね、私の鱗に傷をつけるとは。」

ロベアは龍化した腕で俺の剣を受け止める。

俺の剣は龍化したロベアの腕の鱗を傷つけることしかできなかった。


「硬いなぁ。なら、これはどうだ?エクスプロージョン!」

俺はそのまま剣を持っているとは逆の手をロベアに向けてエクスプロージョンを放つ。


爆発が起こり、あたりに爆煙が巻き起こる。


しかし、爆煙の中から無傷のロベアが現れる。


「おいおい、あの距離からのエクスプロージョンで無傷かよ。」


「魔法がお上手なんですね。でも、私の魔法は魔道の域に達しています。マルチマジック ライトニングボルト!」

ロベアの両手から二つの稲妻が俺に向かって放たれた。

ロベアはアドネス達を迎え撃つ準備をしていたようですね…


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