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第58話 依頼

「龍の国に行こうと思う。お前達も来るか?」

俺はギルドでクローバーのメンバーであるアリとルーファ、臨時メンバーのリーナに言った。


「急だな、なにか用事があるのか?」

ルーファが俺にそういって首を傾げる。


「これだ。」

俺はそう言って依頼書をみんなに見せる。


「なになに?指名依頼、龍の国の邪教の調査およびその邪教集団が行っている儀式の阻止。依頼者は荒地の覇者?って、成功報酬が4億G!?」

アリが大きな声を出して驚いた。


「アリさん、周りの冒険者がびっくりしてますよ。ジンさん、荒地の覇者って聞いたことありませんけど、指名依頼って事は知り合いですか?」

リーナに注意されたアリが急いで口を手で覆う。


ちなみに、ルーを退けたハシャのことは、ルーの電撃のような進軍だったこともあり、各国の要人や魔王達には察知されているが、まだ世界に知れ渡っていない。時間の問題ではあるが…


「あぁ、ま、まぁな。もう成功報酬は前払いとしてギルドに支払われている。だから飛ばれる心配もない。成功すれば大金が手に入るが、それ相応の危険もあるだろう。どうする?お前たちは来るか?」


「よし、やろう。」「やりましょう!」

ルーファとアリが即答する。

成功報酬に惹かれたのだろう。目が完全に俗物の目をしている。

隣でリーナがジト目で2人を見つめる。


龍の国

大魔王ダイヤ又の名を竜王ダイヤが治める大国だ。実はこの龍の国、人間だからといって差別はない。と言うより龍族の考えが龍族が最も優れている種族でそれ以外は劣等種という考えなのだ。だから人間だからと言う考えはないのだ。高圧的な態度なのは変わらないが…

食べ物も人間と近いものを食べており、人間や亜人なども移住しているものも多く、龍種以外の人口も多い。

また、龍種は頭も良いため治安もいい。竜王ダイヤも優秀な為政者なのだろう。


「2人とも待って、報酬がいいということはそれだけ危険な依頼ということ。高ランクの依頼でもこんな金額を提示してくることは私でも見たことない。つまり、どのくらい難しい依頼なのかも検討がつかない。ジンも含めてよく考えた方がいい。」

リーナがもっともな意見を言う。

そして、実際にそうだ。うちのダンジョンの100層以降に召喚魔法を飛ばして来るくらい高度な術式を使うのだ。相手は相当な手だれ達だろう。


「今回、俺たちだけで難しい場合は大魔王ダイヤの協力も得られると思う。依頼者のハシャからこの手紙を預かった。これを渡せば軍なりなんなりの協力が得られるだろう。」

俺はそう言って豪華に装飾された手紙をみんなに見せる。

もちろん大魔王ダイヤにも手伝ってもらうつもりだ。

ハシャとして書いた「この冒険者達に協力してほしい」という旨を書いたこの手紙を持って行き、もしも、冒険者ジンでも手が余るようなら、大魔王ダイヤにこの手紙を渡して協力を得るつもりだ。


大魔王ダイヤは絶対協力してくれるだろう。


なんでかって?


俺は現魔王の頂点である大魔王ルー・チャルロイドの侵攻を退けるどころかその軍を壊滅させ、ルーにも大怪我を負わせたのだ。


ダイヤもハシャと事を構えることは絶対に避けたい。というか避けなければならない。なぜならば、俺が現代最強の大魔王すらも上回る力をもつことを証明してしまったのだから。


「ハシャって?何者なんだ?大魔王ダイヤに手紙一つで協力要請ができるものなんて…一国の王でもあの大魔王は応じないぞ?」

ルーファが首を傾げる。


「まぁ、そうだな、相当な実力者ではあるかな。まぁ、この手紙は信頼してもらっていい。」


「ジンさんがそういうなら。」

アリが答える。


「で、どうするんだ?別に行きたくないなら無理に連れて行かないが…」


「行くぞ。」「行きます!」「もちろん、ジンが行くなら私も行く。」

3人とも同意の声を上げる。


こうして、俺たち4人は龍の国に行くこととなった。


龍は態度がデカくでプライドも無駄に高いです。


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