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第142話 覇王への案内

俺たちはギルドの会議室でお互いのパーティーが向かい合う形で座った。


「さて、ではジン。三大王バーバルが同じ三大王の竜王ダイヤを倒したのはもう知ってるね?」

ルーカスが真剣な目でそういった。


「あぁ、そうだな。知っている。」

俺はそう言って頷く。


「バーバルがダイヤを倒したせいで世界の均衡が大きく崩れた。これから二王となったバーバルとルーの全面戦争が起こる。僕たちはそれを止めたいんだ。」


「どうやって?」

止めたいと言ってもルーカス程度では2人の戦いを止められない。どうやって止めるって言うんだ?


「荒野の覇者 彼の協力を得たいの。」

マーミヤが少し得意げに言った。


「そういうことか。」

あーなるほどな。それに考えついたとはめんどくさい。しかし、それはだったらいいなという願望でしかない。とても策と呼べるものでは無いな。


ちなみに俺のパーティーはみんなはてなマークを浮かべている。


「うふふ、さすがジンはそれだけでわかったみたいね。ルーカスがこの戦争を止めたいと言い出したから私も必死に考えたわ。そして一つの答えを出したの。」

マーミヤはうっすら笑顔を浮かべながら言う。


「欠けた三大王の代わりを立てればいい。幸いにも三大王ではないのに三大王を返り討ちにした覇王がいるってわけだ。」

俺はとてもめんどくさそうにそう言った。


「その通り。今この世界でバーバル、ルーに対抗できる勢力は荒野の覇者しかいないわ。荒野の覇者にこのことを伝えて新たな三大王として台頭してもらい、世界の均衡を保ってもらう。もしくは、今の二王の調停者として戦争を止めてもらう。これしかないわ。」


まぁ、言うなればなんちゃって天下三分の計か?

確かに、実現すれば有効な策ではある。


「あー!なるほど!でも、なんで僕たちにそんな話を?」

アリがそう言って顔をかしげる。


「僕たちというか、荒野の覇者とは誰もパイプを持っていません。ですが、ジンさん達は一回荒野の覇者の依頼を指名で受けたことがありますよね?僕たちを荒野の覇者に繋いでほしいのです。」

ルーカスがそう言って俺の目を見る。


「たしかに、その策はおそらく二王の戦争を止めるには有効だ。だが、問題がいくつかある。」 


「問題?」

マーミヤが頭を傾げる。


「まずハシャとの交渉だ。ハシャに三大王になってくれ?調停者になれ?なんでハシャはそんなめんどくさいことをしなけらばならないんだ?ハシャとしては別にどことどこが戦争しようと関係ない。なのにハシャがそんなことをしてくれると思うか?ハシャのメリットがまるでない。次にハシャがなんで戦争をしてほしく無いと思ってると決めつける?参戦しないと考えるんだ?お前が考えていることはただの願望だ。策と呼ぶにはハシャ頼り過ぎるし、不確定要素が多すぎるというより普通に断られる可能性が高い。」 

そして、もう一つ。これは言わないが、バーバルはもう蟻と契約してしまっている。もう戦うしか無いんだ。ハシャと交渉するにしても少し遅すぎたな。


「くっ!?しかし、もしもバーバルかルーどちらかが勝ったらハシャも不味いはずだ。戦争を止めるメリットはあるはず。ハシャはかつて100万の軍勢で龍都 ハクアまで進行し、あと一歩のところで龍の国を落とせたのに落とさなかった。つまり本質的に争いは望んでいない。交渉はできるはずだ!」

マーミヤが顔を赤くしてそう言った。


「そうだな。でも、それはすべてお前の想像でしか無い。はずだ、はずだとすべて予想だ。」


「でも、これしか方法もないのも事実。ジン頼む、力を貸してくれないか?」

ルーカスは静かに俺たちの話を聞いて、俺をまっすぐ見ながら頭を下げた。


あぁ、こいつこういうところ誠実で真っ直ぐだから断りづらいんだよな。

力を貸したくなってしまう。

本当に厄介だな、やっぱりこいつは勇者の資質持ってるよ。



「わかった。ハシャのところまで案内しよう。」

俺は勇者達の話を受けた。




俺はフルフェイスの中で大きな笑みをこぼす。

まぁ、良いだろう。その代わり俺も楽しませてもらうからな。

少し俺といや、ハシャと遊んでもらおうかな。


おもちゃにされることが確定しました笑


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