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第125話 キュアの迷宮攻略開始

「さて皆さん、それでは出陣ですわ!」

俺たちを雇ったクリード・キュアことバーバルの号令によって俺たちは迷宮攻略が始まった。


迷宮攻略は極めて順調だった。

それはそうだろう。ここに集められているのはクーリッヒの精鋭たちBランク以上の上級冒険者たちだ。まぁ、ルーファとアリと俺は上級冒険者ではないが…


かつてないほどの戦力を持って迷宮攻略が行われているのだ。参加しているメンバーの中には正直本当にこの探索に期待をしている者も少なくないはずだ。


「ふぁ、暇ですわね。全く問題なく進んでいいことにはいいんですけど。そこの綺麗な鎧の方。話し相手になってくださいませんか?」

キュアが大きなあくびを上品にして俺に手招きをしてそう言った。

ちなみに、クリード・キュアことバーバルの見かけは美少女のような可愛らしい見た目だ。

真紅の眼に、眼より少し薄い赤の腰まで伸ばしたサラサラの長い髪を今はツインテールにしている。白い肌に笑顔を見せると見せる人間のものより少し長く鋭い犬歯。




「白銀、失礼のないようにな!」「いってらっしゃい!」「ジン、ここは気にしないで行ってきていい。」

パーティーメンバーたちが自分は着いて行かないからなと言わんばかりに呼ばれた俺を送り出す。


「まじかよ…」

なんで俺?

俺は仕方なくキュアの元に向かった。


「貴方の鎧すごく綺麗ですね?これは…ミスリルですか?それも高純度ですね。すごい、こんな鎧ドワーフでも作るのは困難でしょう?どこで手に入れたのですか??」

俺の鎧を見てキュアがそう言った。


「この鎧か?秘密だ。」

目立つよね、やっぱり。


「秘密ですか。では、貴方はもともと冒険者だったのですか?もともと騎士とかですかね?」


「あまり冒険者の素性を探るのは良くないとされているぞ?」


「そうなのですか。すみません、失礼しました。でも、なんで化け物が冒険者をなっているのか気になってしまって。」

キュアはそう言ってニヤリと笑った。


俺は一気にキュアに対しての警戒度を上がる。


「…化け物?なんの話かな?」


「隠しても無駄ですよ。私、鼻が結構きくんです。貴方からは人間の匂いはしません。と言うより無臭?香水で誤魔化しているようですが、私くらいになれば嗅ぎ分けられるのですよ。人間でも亜人でも匂いがします。ゴーレムだってなにかしらの匂いはします。どれにも当てはまらないあなたは、人間ではない化け物と言う事です。すごいでしょ?」

キュアはそう言って自分の小さな可愛らしい鼻を指差した。


「香水は別に誤魔化しているわけではない、エチケットだ。わかった、すごいよ。頼むからバラさないでくれよ、俺は冒険者を続けたいんだ。」


「うふふ、どうしよっかなぁ!」

キュアは楽しそうに意地悪そうに言った。


「バラしたらお前を潰しに行くからな。あと、俺もお前の正体知っているぞ?」


「へぇー、じゃあ私は一体誰でしょう!私の正体わかったらびっくりすると思うなぁ。」 


「三大王 始祖の吸血鬼 バーバル」

俺はキュアを指差してそう言った。


「あれっ?なんでわかったの?」

キュアの笑顔が少し陰る。


「お前の目的も見当がついている。」


「ふーん、なんだと思う?」


「ナクアを追い出した者達と手を組みたいんだろ?」


「…驚かせて、からかって楽しもうと思ったのに、こっちが驚かされてしまったわ。君、なにか知ってるの?」


「お前の現状は知っている。ルーの策略にハマり今追い詰めているダイヤを倒したとしてもジリ貧でルーに負ける。ダイヤを生かしたとしても次第に力を増していくルーに対抗するにはもう手を組むことはできないダイヤとでは抑えておけず、いずれ滅ぼされる。どこかの巨大な勢力と手を組んで対抗したいが、どこも手を組んでくれない。お前はもうルーに待ったなしの王手をかけられている。」

俺は今バーバルが置かれている現状を話す。


「すごいね、君うちに来ない?何処よりも高待遇で迎え入れるよ?」


「今、王手をかけられてるって俺言ったよな?そんなとこにわざわざ行かないわ。」


「え〜、大王様からのお誘いだよ?断るの〜?こんなスカウトもう機会ないと思うけど?」


「うん、断る。泥舟には乗らない。」


「言ってくれるわねぇ。これでも世界を統べる大王の1人なのだけれども?」

キュアは可愛らしく頬を膨らませてそう言った。


「もうすぐ2人減って、1人になるな。」


「そうならないために、ここに来たのよ。貴方はナクアと戦っていた者達のこと知ってる?」


「…さぁな。」

俺は少し間を開けてしまってからそっぽ向いてそう言った。


「なにその間!?絶対知ってるじゃん!教えてよ!」


「そろそろパーティーのとこのに戻っていいか?」


「どうしたら今戻れると思ったの?」


「100層近くまで潜ったことのある冒険者があそこにいるぞ?」

俺はそう言ってアイリスをみる。


「ふーん、彼女ね。確かフロントラインリーダーのS級冒険者。人間にしてはかなりの手練れのようね。と言うか、ここの都市はレベル高すぎね。もしもクーリッヒを攻略することにならばめんどくさそうだわ。」


「あぁ、そうだろうな。冒険者は強いぞ?」


「まぁ、いいわ。じゃあ、あの子をここに呼びましょう。どっちにしろ道中に誰かからこの迷宮の情報を買う予定だったのよ。」

キュアはそう言うと部下の1人をアイリスの元に向かわせた。



揶揄おうと思ったバーバルを逆に揶揄ってしまう主人公笑笑

そして、大王バーバルにレベルが高いと言われるクーリッヒの冒険者はやはり強者たちですっ!


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