再び画像生成
マンションの自宅に戻ると、エプロン姿のちえみが困った表情で出てきて
「あのーお兄ちゃんがお姉さんになってーそれでーメイドになるとかー」
「ああ、あの変態が来たのか……」
リビングに行くと、俺は思わず笑ってしまう。柴犬のとしこに、メイド服を来た変態女がお手させられている。としこは俺を見るとニヤリと笑って変態女から離れた。俺が何か言う前にスマホから
「今日からうちのメイドになる、れいかちゃんよ!」
「……よろしくお願いします……」
変態女はボソッ挨拶をしてきた。
とりあえず、ちえみ、としこ、そしてれいかとリビングで黙ってちえみの作った夕食を食べる。今日はハンバーグ定食といった感じだ。俺は食べながら
「えっと、れいかさんは今日はもう帰っていいから。あととしこはゆっくりしててくれ」
「後で散歩に連れていきますねー」
「頼む」
れいかはそそくさと逃げるように帰って行った。よし、これで一人。今日こそは、画像生成をしたい。最近ストレスしかたまっていない。
その後、食器を二人で洗いながら、ちえみにれいかがメイドになった経緯を話すと
「なるほどーレズだったんですねえー」
一応話を理解してくれたらしい。正確に同性愛なのかはしらない。
スマホを持たせたちえみに
「1時間は帰って来なくていいぞ」
と言ってとしこの散歩に行かせる。自称AIのウイルスがついているので読み緒drも安全だろう。そして、ようやく一人になれた俺はパソコンを起動して
「こらーっ!私を悪用するのはやめなさい!リアル女子と生活してるんだからもういいでしょ!?」
画面いっぱいに動画の女が映ってきた。
「知らん……前にも言ったようにお前の仕事をしろ。あと、ちえみの方見とけ」
「ぐぬぬ……」
動画の女が消えたので、俺はさっそくAI動画作成サイトに飛び
「肌が緑で鯛みたいな顔の全裸半魚人女が、スーツを着ている猫耳半魚人男を、深夜の工場で正座させて説教している」
カチャカチャッターン!タイピングも完璧に決まった……ワクワクして待っていると、思っていた通りの画像が生成されて興奮する。ここ数日の疲れが癒やされていくようだ。よし、次だな。
「股と乳房に茶色い毛の生えているハーピーが、猫耳の生えた半裸の美女ゴブリンから捕まって、その毛をむしられそうになり慌てて顔を真っ赤にしている」
カチャッターン!カチャッターン!決まった……気持ちよすぎる。本物の俺はここにいると感じている。俺は画像生成のために生まれてきた!もう間違いない。出てきた画像をすぐに保存して、以前から考えてもいた大作に取り掛かることにする。