第52話 探索者学校について語るスレPart67【掲示板回】
301:名無しの学生さん
探索者学校の生徒なのだが
話を聞いてもらっても良いだろうか。
[指で顔と名前の隠された生徒カードの画像]
302:名無しの学生さん
ヒャッハー!
捕まえろ!
新鮮な生徒だ!
303:名無しの学生さん
ヒャア! もう我慢できねぇ!
俺から質問するぜ!
どこ住み? 職業は? どんなスキル持ってる?
304:名無しの学生さん
探索者学校の寮に住んでいる。
職業は戦士だ。
持っているスキルは全力撃。
これで良いのだろうか?
305:名無しの学生さん
この淀みない答え……
珍しく本物の生徒が!
何スレぶりだ?
306:名無しの学生さん
成りすましなら毎スレ出てくるんだがな
本物っぽいのは三スレ前に来た珍しい職業の奴じゃないか?
307:名無しの学生さん
ああ、剣道部サムライ君だったか
スキルを使うためには刀が必要なのに
先走って剣を買っちゃったって嘆いてたから印象に残ってるわ
308:名無しの学生さん
そんなことより、生徒さんの話を聞こうぜ!
確かスキルには本人の行動が現れるんだったか
……どうやって、そんなスキルを覚えたんです?
309:名無しの学生さん
野球部に所属していたからだと思う。
大振りゆえに当てにくいが、
当たれば必殺の強いスキル……らしい。
310:名無しの学生さん
<らしい
あっ
311:名無しの学生さん
命中率二割切ってそう
312:名無しの学生さん
打率が低かったんですね
わかります
313:名無しの学生さん
バレてしまったか流石だ。
全く当たらないモノだから何とかしたくて書き込ませもらった。
普段から職業について議論している諸兄の知恵を貸して貰えないだろうか?
314:名無しの学生さん
知恵て
俺らに知恵を期待されても
……なぁ?
315:名無しの学生さん
探索者学校の先生方に聞いた方が良いと思うゾ
何か勘違いしてるみたいだけど
ここって基本的にダンジョンに入ったことない人ばっかりだゾ
316:名無しの学生さん
先生方からは素直に諦めろと言われている。
しかし必殺という奴に憧れてしまうのだ。
謙遜はやめて欲しい。
先ほど話題に上っていたサムライの職業を得たのは我が友人でな。
諸兄は彼の悩みを解決してみせたと聞いている。
317:名無しの学生さん
なんて?
318:名無しの学生さん
木刀でイケちゃったかぁ
319:名無しの学生さん
うむ、木刀で目にも止まらぬ抜刀術を披露してくれた。
元は普通の剣道部で抜刀術など修めていないと言っていたのだが、
スキルというのは凄いモノだ。
320:名無しの学生さん
木刀で抜刀術て(笑)
321:名無しの学生さん
あの時は深夜のノリでつい……
322:名無しの学生さん
まさか木刀でダンジョンに行くとは思わないよな?
323:名無しの学生さん
ふふふ、彼から話は聞いている。
その擬態をしたままでも構わない。
どうか我が必殺スキルの使い方について知恵を貸して欲しい。
324:名無しの学生さん
どうする?
有識者扱いされちゃってるけど
何も責任は持てないゾ
325:名無しの学生さん
危なくない提案だけしとけば良くね?
ダメで元々当たらないスキルらしいし
俺は木製バットの持ち込みを提案するぜ!
狙うは二匹目のドジョウ……!
326:名無しの学生さん
木製バットって……
ま、ダンジョンは自己責任って良く言うしな!
探索者学校のコートを着てるなら大丈夫か!
だったらワイは金属バットや!
327:名無しの学生さん
いやいや
野球は関係ないだろ
俺は長い鉄パイプを推すね
リーチは正義だ
328:名無しの学生さん
僕はあえて素手で!
組み付いて当てれば必中でしょ
329:名無しの学生さん
お前ら急にいっぱい出てきたな
スキルの使い方を考えるのが大好きすぎるだろ?
俺はメイスを持った方が良いと思う
330:名無しの学生さん
そんなこと言いながら提案はすると……
しかもネタのようで実戦装備とかタチが悪いゾ
相手を動けなくするのが正義だと思うゾ
331:名無しの学生さん
私自身では欠片も思いつかなかったような提案の数々!
流石だ……!
明日にでも早速試してみようと思う!
332:名無しの学生さん
あっ、フルスイング戦士さん?
もっと案が出るまで待っていた方が良いと思いますよ
ふざけ半分のが多いような気が……
333:名無しの学生さん
どうやら行ってしまったみたいだな
私も案を温めていたのだが
334:名無しの学生さん
彼、大丈夫でしょうか
ケガをしなければ良いのですが
335:名無しの学生さん
探索者学校の装備は優秀だから大丈夫だ
それに関係者以外は排除されてるから
普通のダンジョンよりは安全だろう
336:名無しの学生さん
話の途中でも言ってましたね
コートを着てるなら大丈夫でしたか?
337:名無しの学生さん
探索者学校のコートは精霊の協力で防備を固められた
魔法装甲服と呼ばれている代物だゾ
生徒はコートの着用を義務づけられているから
基本的にケガはしないと思って良いゾ
338:名無しの学生さん
ケガをしない!
そんな凄いモノなのですか?
魔法少女が来るまで悪魔に対応する警察の人にも
出来れば着せてあげて欲しいのですが……
339:名無しの学生さん
それは無理だな
精霊の協力で作られたコートだが
彼らに支配されているダンジョン以外では
使い物にならないらしい
340:名無しの学生さん
探索者学校専用ということですか?
どうしてなのでしょうか
341:名無しの学生さん
普通の人間だと想像力の消費に耐えきれず気絶してしまう
精霊の支配するダンジョンでは何らかの方法で
人間に想像力の供給がされている
342:名無しの学生さん
なるほど……
普通の人間だと、ということは大丈夫な人もいるのですね
どんな人が大丈夫なのですか?
343:名無しの学生さん
精霊に選ばれるほどの想像力の持ち主、魔法少女達だ
しかし彼女たちは
もっと効率の良い原理の防御方法を採用しているから
コートを着る意味が無い
344:名無しの学生さん
そんな……
345:名無しの学生さん
未来のことは分からないゾ
もしかしたら強くなった探索者は
外でもコートの力を発揮できるかもしれないゾ
346:名無しの学生さん
いずれは性能を落としたり一部の防御に特化したりして
使えるようになるかもしれない
まだ我々は想像力の扱いについて研究途中だから
遠い未来の話だろうが
347:名無しの学生さん
はえー
すっごい話だなー
ところで<<346さんはどんな案を温めていたん?
気になるー^^
348:名無しの学生さん
本人が帰ってしまったから自重していたが
聞いてくれるか!
バットを五本ほど持ち
まとめて振れば必ず当たると考えていてな
どうだろうか?
349:名無しの学生さん
当たりそうだけど
……一振りで凄い疲れそう^^;
350:名無しの学生さん
そんなことを考えていたんですか!?
351:名無しの学生さん
彼の必殺スキルを当てたいという願いを叶える
コストにも配慮した良い案だと自負している
消耗については考えていなかったな
352:名無しの学生さん
そんなにバットも持って歩いたら
戦う頃にはヘロヘロになっていると思いますよ^^;;
353:名無しの学生さん
ふむ、携行性にも難ありだったか……
良い案だと思ったのだが
354:名無しの学生さん
願いはともかくとして
ダンジョンへ魔石や異物を回収しに行くわけですから
バットばかり持つわけにはいかないと思いますよ
355:名無しの学生さん
無念だが
私の案が温められたままだったのは
彼にとっての福音となりそうだ
356:名無しの学生さん
まあまあ、気落ちなさらずに^^;;;
気持ちが大事ですから
357:名無しの学生さん
そうだろうか?
358:名無しの学生さん
そうだゾ
今回がレアケースだっただけで
普通は真に受けないで冗談として受け取るから
何の問題も無いゾ
359:名無しの学生さん
そうだったのか!
時々おかしいとは思っていたのだが……
ふむ、休憩時間が終わるので失礼する
360:名無しの学生さん
えっ?
361:名無しの学生さん
もしや>>359さん、全部真に受けて……?
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休憩室でノートパソコンを睨んでいた白衣の男は、両目の間を揉みほぐしながら呟いた。
「情報の宝庫と思いきや、冗句の類いも混ざっているとは……奥が深いな!」
立ち上がった男が休憩室から出て行くと、後にはノートパソコンだけが残された。
自動消灯された部屋の中で、掲示板住民のレスを表示し続ける画面が青白く輝いている。




