5日目 夜 ルームサービス
その後、天使サークルを後にして、ホテルに帰ることにした。
街の景色を楽しみながら、少しずつ歩いていると、夕方のやわらかい光が通りに差し込んできて、町並みが金色に染まっていくのが見えた。
どこか穏やかで、何もかもがうまくいっているような気分になる。
ホテルのエントランスにたどり着くと、疲れが一気に押し寄せてきた。
今日は色んなことがあったな、と思い返しながら、エレベーターに乗り込む。
天使の羽や、追っかけ君との出会い。天使サークル。
部屋に着くと、ジャケットを脱いで、ベッドに倒れ込んだ。
「はぁ…やっぱりベッドは最高だな」
ふかふかのマットレスが身体全体を包み込んでくれる感覚が心地よい。
ベッドって、なんでもこんなに快適なんだろうか?
普通なら疲れ切って寝てしまうところだが、妙にリラックスしていて、ただベッドでくつろぐだけでも十分に満足できる。
しばらくぼーっと天井を見上げていたが、何か飲み物でも欲しくなった。
冷蔵庫を開けると、冷たいジュースや水が並んでいる。この前買っておいたやつだ。
オレンジジュースを取り出して、ソファに腰を下ろした。
外はそろそろ暗くなってきていた。
「明日はどうしようかな…」
夜景を見ながらジュースを飲み、のんびりと過ごした。
──────
しばらくして、腹が減ったのでルームサービスを頼むことにした。
電話で注文を済ませ、その間にシャワーを浴びる。
風呂から上がると丁度、ドアがノックされた。
扉を開けるとそこには、配膳型のロボットがいた。
ロボットは部屋の中に入ってきて、ルームサービスが来るのでと、それ用に空けておいたスペースの真ん中で停止した。
テーブルセットを設置しますか? yes/no
よく分からないがとりあえずyesを押してみる。
するとロボットは机と椅子に変形し、しかもその上に食事を自動で出してくれた。
パスタの香りが部屋中に広がり、食欲を刺激する。赤ワインのボトルも立派なものだ。
テーブルに料理を並べ、パスタを一口すする。トマトソースが濃厚で、適度な酸味が絶妙に調和している。ワインを口に含むと、その深い香りが口内で広がり、パスタの味わいをさらに引き立てる。
「これでタダか……最高だな」
おれは一人、薄く笑ってみせた。