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逢魔が娘  作者: 冬泉
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逢魔が娘-07◆「さて、都には着きましたけれど」

■ペーレンランド/都/大手門→大通り→酒場


 ペーレンランド連邦共和国は、フラネースでも珍しい連邦共和制をその政体としていた。国を構成する十二のカントン(Kanton、州を意味する)にはそれぞれ独立した州政府があり、その上にペレンランドの第一執政が国の代表としてまつりごとに携わっていた。


 峠での遭遇の後、娘はペーレンランドの都、シュヴァルツェンブルン(黒い泉)に来ていた。この都は“惑わしの霧の湖”と言われるクォーグ湖畔に位置しており、これまで一度も戦火に見舞われことがない為、低い古い建物が軒を連ねる趣のある街だった。


「のんびりしたトコなのよね、ここは」


 二つの塔が聳える大手門を潜りながら、娘は一人ごちた。大手門から続く大通りは、行き交う人々で非常に活気があった。


 土地勘が有るのだろうか、迷い無い足取りで娘は大通りを歩くと、一軒の宿屋の前で立ち止まった。


「えーと、“踊る子馬亭”って、ここね」


 軒先に下がっている踊る子馬の紋章を見上げると、娘は重そうな樫木の扉をぎっと開いた。途端、どっと喧噪の音が一気に娘を包み込む。酒場の中は、非常な熱気だった。誰かが歌っている──吟遊詩人でも来ている様だった。




 当方、今日から週末まで出張なので、次の更新は週末となります。宜しくご了解下さい。

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