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逢魔が娘  作者: 冬泉
32/38

逢魔が娘-31◆「なにやら怪しい雲行きですね」

■ペーレンランド/都/街東部地区/東部地区/黒き泉


「さて、と。念の為にね」


 小さく呟くと、ルナは瞳を閉じて心に念じた。


“心優しき光の乙女よ、破邪に赴く私に、貴女の加護を”


 一瞬、ルナ心に微笑みの様な波動が伝わると、ルナの左右に光る円形の盾が顕る。


「フォース・シールド!!」

「あれが、ですか。初めて見ました・・・」


 後ろから見ていたステンカとロワンが驚きの声を発する。


「ふむ。一枚でも至難の業と言うのを二枚もか」

「静流。何なのだ、あれは?」

「フォース・シールド――所謂力の盾だ。自立して動き、術者の全周囲を護ってくれる」

「手を使わん所がべんりだな。静流、お前も使えるのか?」

「一枚ならば、な。だが、ルナのあれとは違い、我のはある程度意識せねば動かせない」


 便利な様で不便かも知らん、と静流は苦笑した。

 その向こうでは、光の盾がルナの周囲を回りながら護っている。


「む? 何か来るぞ」

「そうか。ルナっ! 気をつけろ。何か来るぞ!」

「わかったわ!」


 両手で聖皇剣を握りしめると、ルナは青眼に構えた。

 地面が僅かに振動している。


「封印が、外れるのか?」


 静流は瞳を凝らした。

 ルナの正面10mに、その泉があった。その直径3m程度の円形の石盥たらいの真ん中に、高さ1m、幅1mの円筒状の石のブロックが鎮座している。その石のブロックの周囲には、びっしり魔導文字が掘り込まれている。だが、その魔導文字が順に薄れて消えていく。


「ま、魔導文字が・・・」


 悲鳴の様な声で、ステンカが言う。


「何者かは知らぬが――封印を解くつもりか?」

「ふっ。来るなら来るが良い。我が輩の剣の錆にしてくれるわ」

「自信だけは頼もしいな」

「来るっ!!」


 ルナの叫びに、静流とバッコスの表情が引き締まる。

 急速に速度を増して、円筒周囲の魔導文字が消えていく。

 そして。


『ゴガァァァァァァン!!!』


 完全に魔導文字が消え去った瞬間、石の円筒が空へと吹き飛んだ!


 大変お待たせしてしまっておりました。漸く、この「逢魔」の再開に漕ぎ着けました。不定期ですが、更新を続けていきますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。

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