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あさだよ

っとそんな昔話はさておき、


「朝よー起きてー」


そんな、聞く人を優しく包み込んでくれるような暖かい声と共におっとりした感じの女性が入ってきました。私達の母です。


「あら?朝から繕い物してくれていたの?」


(コクッ)


私がうなずくと、母は「そう?えらいわねー。」っと言って私の頭を撫でてくれます。私はこの撫でられている瞬間がとても好きです。理由は、、、何となくですかね?頭を撫でられると何となく嬉しくなるので不思議です。


ひとしきりなで終わると母は、私のおでこに自分のおでこをくっ付けて熱を測ります。


「う~んまだあるわね?今日も大人しくしているのよ?」


特に異論はないので素直にうなずきます。


「、、、ほんとに大人しくしてるのよ?この前みたいにお手伝いしちゃダメだからね?」


、、、緊急速報、私にお手伝い禁止令が出されました。人類初の快挙です。たぶん。


異論はありますが、私の体を思ってのことなので素直にうなずきます。


「、、、」


あっこれおそらくばれてますね。うなずくと言う行動をみただけでなに考えてるかわかるとか読心スキル持ちですか?


「、、、読心スキルなんて持っていないわよ?」


持ってますよね!絶対!!


「ふっふふふふふ、、、あなたいったいわたしを誰だと思っているの?あなたの母親よ?あなたの心なんてお見通しなんだから!」


なに考えているかわかるくらい私のことを知っていると。その愛情が嬉しいような、ちょっと怖いような、ちょっと複雑です。


「あなたって無表情なのに表情豊かよね?だからなれれば結構わかりやすいわのよ?」


なんか悔しいので自分のほほをもみもみしてみます。よし、これで完璧。読めるもんなら読んでみやがれ、です。


「今日の朝ごはんステーキよ?」


「ステーキ!?」


(ズーン、、、)


「はい、今ズーンってしたー!」


だってステーキですよ?朝から?誰だってズーンってなりますって。「ねーステーキ!?」重すぎますって。特に発育の悪い私なんかにはある意味下手な「今ステーキって言った!?」拷問よりきついですって、、、あれ?


(スンスン)


ステーキ作っていたのにお肉の匂いがしな、、、い?


「あら?気がついたかしら?」


「図られた!」


、、、同時通訳はやめてください。ほんとに、、、


「ふふふっわかったわ?」


あと、、、(チラッ)


「ショボーン、、、」


起きてからずっと母と妹に無視され続けている無視され続けている姉が不憫なので頭を撫でてあげます。いいこいいこ。


「ソレイユー!!わぁーん!!」


(ガバッ)


ちょっ!急に抱きついてこないでください!貧弱な私では耐えられ、、、な、、、い!


(バタッ)


「あらあら。」


そこ!あらあらじゃなくて助けてください!


感極まって妹に抱きつく姉と、姉に押し倒されてバタバタしている私。端からみればほほえましいかもしれないですけど!だけど!今私息ができなくて殺されかけています!!た~す~け~て~!


「そろそろソレイユをはなしてあげて?顔が真っ青になっているから。」


「え?嘘?ほっほんとだー!生き返ってソレイユ!!」


(ガクガク)


やっやめてください、、、頭が揺れて、、、気持ちが悪、、、


母の何をされても一切声を出さない私に対する悲しそうな視線に、このときの私は気がつかなかった。

子供っぽいほうはすべて姉の台詞です。わかりにくかったですかね?

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