アトロスの檻
二人は木漏れ日が差し込む樹海の一角で出会った。
それは運命だったのかもしれないし、偶然だったのかもしれない。
少年には、記憶がなかった。
昨日は何をしていたのか。なぜ自分はこんなところにいるのか。
ここは一体どこなのか。ましては、自分が何者なのかも分からなかった。
頭の片隅に残る微かな使命感だけを頼りに、少年は記憶を取り戻す旅へ出る。
少女には、帰る場所がなかった。
空を仰ぎ見えれば、遠い昔の記憶が鮮明に思い出される。
柔和な笑みを絶やさぬ優しい母、王国の英雄とさえ呼ばれたこともある自慢の父。
祭りの日に繋いだ両手の温もりは、もう残ってはいない。
幸せだった頃の想いを抱いて、王国に追われた少女も旅へ出る
二人は時に喧嘩をし、時に慰め合い、互いを支えながら旅を続ける
そんな二人の物語
それは運命だったのかもしれないし、偶然だったのかもしれない。
少年には、記憶がなかった。
昨日は何をしていたのか。なぜ自分はこんなところにいるのか。
ここは一体どこなのか。ましては、自分が何者なのかも分からなかった。
頭の片隅に残る微かな使命感だけを頼りに、少年は記憶を取り戻す旅へ出る。
少女には、帰る場所がなかった。
空を仰ぎ見えれば、遠い昔の記憶が鮮明に思い出される。
柔和な笑みを絶やさぬ優しい母、王国の英雄とさえ呼ばれたこともある自慢の父。
祭りの日に繋いだ両手の温もりは、もう残ってはいない。
幸せだった頃の想いを抱いて、王国に追われた少女も旅へ出る
二人は時に喧嘩をし、時に慰め合い、互いを支えながら旅を続ける
そんな二人の物語
~旅の始まり~
2019/12/18 23:15
(改)