001.2度目の人生?
『貧乳好きの元下着販売員、異世界を救済する』から200年後の物語。
大往生だったと思う。
人形作りに一生を捧げて、S級の銘付き人形を5体残すことが出来た。
そして、作りかけのもう1体・・・。
願わくば、儂が生涯をかけて造った娘たちが幸せに過ごせますように・・・・・・・・・。
人形。
機械人形・オートマタの通称。
ゼンマイと歯車に代わる素材、クリシュナ・マテリアルって会社で開発された擬似知能を組み込んだ魔法銅を核にすることで、人形遣いと言う能力者の思い通りに動く人形。
とある人形師が残した銘付き人形は、自らの意志でも動くことが出来た。
そして、その技術は彼の死とともに消えた。
彼がなくなった後、人形遣いの能力が無くても人形を操る事が出来る技術が生まれた。
しかし、自らの意志でも動ける人形と操られて動く人形の性能差は歴然としていた。
そして・・・
優秀すぎた5体のS級の銘付き人形は所有権を求める者たちの争いを生むことになった。
その結果、彼が残した5体のS級の銘付き人形の人形遣いになった者を頂点とした組織が作られ、そして5つの国となっていった。
「マスター、起きて下さいよぉ。朝ですよぉ」
このポンコツっぽい、声で儂・・・いや、俺を起こすのは、幼なじみであり、俺が完成させた人形のひまわりである。
貧乳なのは俺の趣味だ!
俺が作った人形だ文句あっか!
200年ほど前は、この世界には悪人以外は貧乳しかいなかったが、今は、普通の女の子でも胸が大きい娘もいる。
だがしかし、俺は貧乳好きだ!
巨乳派なんて爆弾しやがれ!
反論があるなら丸一日かけて貧乳のよさを説明するぞ!
ひっひっふー、ひっひっふー、ちょっと興奮しすぎた。
俺に貧乳の話題を振るなよぉ。
話が進まなくなるからさぁ。
ひまわりは、黄色に近い金色の髪にニコニコした輝くような笑顔をしていて、まるで、本当にひまわりの様である。
名は体を表すか・・・こいつのための言葉だな。
「ひまわり、おはようさん」
眠い目を擦りながら、ひまわりに挨拶をする。
ひまわりに目をやると極限までに短くしたスカートのメイド服を着用している。
不思議な事に、どの角度から見ても、スカートの中が見えない。
どうも、ヴァーマナ工房ってところの魔石が組み込んであって、どうやってもスカートの中が見えないようになっているらしい。
見えそうで、見えないけど、特定の人だけ見えるという超売れ筋商品らしい。
この説明で分かると思うが、俺には中が見えないスカートを標準装備したこのメイド服は、儂・・・いや、俺が選んだんじゃないんだ。
俺が選ぶなら、ちゃんと中が見えるようにする。
当たり前だろ?
このメイド服は、ひまわりが自分で選んだんだ。
デザイン的に趣味かどうかと聞かれれば、めっちゃ趣味です。
見えそうで、見えないのもまた良い。
この仕組みを考えたヤツ、天才だろ。
選んだひまわりも、グッジョブ!
そもそも、メイドじゃない人形にメイド服を着せるのを定着させたのが、前世の儂じゃ・・・。
そう、今は前世の知識を持ったまま2度目の人生・・・ハイエルフ生を過ごしている。
どうも、父方、母方のどちらのご先祖さまにも、ハイエルフがいたらしく、その血が濃く出ているらしい。
ハイエルフの血は何分の1しか混ざっていないが、ほとんどハイエルフと変わらない。
ハイエルフしか現れない特徴である肌からほんのりと光が、俺の肌からもあふれている。
そして、そのご先祖さまと同じように銀髪、赤い目、白い肌・・・女の子と間違えられる顔や体つきだけはなかなか慣れないが結構気にって入る。
街にいた頃は、この容姿のおかげで良いパトロンが付いてくれたしな。
それに、ほとんど、ハイエルフと言ったが、龍族の血も流れていて、龍族の能力もある程度使うことが出来る。
もう少し早く、龍族の能力を使うことが分かっていれば・・・。
2度目のハイエルフ生の両親を亡くす事は無かったかも知れない。
そして、ひまわりをこんな姿にする必要は無かっただろう。
3歳児で合気術という体術をそれなりに教えられたが、人形相手じゃさすがに無理があった。
1体、儂が作ったS級の銘付き人形もいたし、本当に逃げるのが精一杯だった。
今思えば、操られていたのだろう。
あんな事をする娘じゃなかったからな・・・。
本当にヒドい事をする。
人形遣いめ、爆発しやがれ!
まぁ、すでに亡くなっているが・・・。
この村を襲った後に、部下に殺されたそうだ。
見限られるほど、この村で悪逆非道を行ったからな。
前々の国王から騙すような形で手に入れた銘付き人形。
その力を見るための演習をこの村で行った。
その結果、生存者1名・・・俺だけだ。
いや、ひまわりも入れれば2名か・・・。
人形の姿で動いていることを生きているって解釈すればな。
まぁ、そんな暗い昔話は置いておいて・・・。
今を明るく生きるんだ・・・。
と言っても、金がない。
先立つモノがない。
マジで金がない。
本当に金がない。
まぁ、なんとかしようと思えば出来るんだが・・・。
なにせ、この家を買ったばかりだからな。
元々は、儂が建てた家なのに・・・と言う事でふっかけられた。
超有名な人形師が工房として使っていたし、元王族が住んでいた建物ですよって事でな。
儂が亡くなった後、今の身体の父親が貴族で儂のファンであり、人形師が、前々国王とフルフラット王国から嫁いできた王女の娘と結婚して、ここを新居に選んで、俺が産まれて、俺が3歳の時に村が滅んだと一緒に亡くなった。
儂が建てた家は、防御用の魔法を組んだ魔石をふんだんに使っていたから、建物自体は壊れなかったし、道具も家から持ち出せないようにロックしてあったから、道具もそのまんま。
そして、滅んだ村が再興し、この家が売りに出てたので、ほぼ全財産を注ぎ込んで買ってしまった。
「だれが、ひまわりですかぁ。今は、たんぽぽですよぉ。間違えないで下さいよぉ」
ポンコツが・・・ポンコツが・・・名前を間違えるなと生意気な事を言ってきた。
ポンコツのクセに・・・。
まぁ、ポンコツと言っても中身だけ・・・いや、ボディもポンコツか・・・。
年代物のボディを使ってるからなぁ。
「分かった。分かった。お刺身の横に載っているヤツと一緒の名前のたんぽぽだろ?」
「違いますよぉ。あの、たんぽぽが私の名前じゃないって事じゃなくてぇ。お刺身の横に載ってるのは・・・って、その手には乗りませんよぉ」
たんぽぽが偽名を使っているのは理由があって、それは・・・。
ん?
誰かが来たようだ。
日々更新?
無理です。
今回はきまぐれで更新します。




