第12話 臨時職員再び(2)
草原を歩きながら採集すること一週間。角ウサギの配達を任期満了したトーコがギルドからの強制依頼を持って戻ってきた。
「ヌマガモとワタリヌマガモの猟が始まるんだって。一週間の臨時職員。最初は二週間って言われたんだけど、絶対無理だから一週間にしてもらってベアさんに相談するって言ってきたんだけど、どうしよう」
「……ギルドとしても角ウサギ掃討作戦の赤字を補填したいところだ。ここは協力しておいたほうがいいか」
訊けばやることは角ウサギのときの出張査定と同じだ。査定基準は肉として使えるかつかえないかだけなので、角ウサギより簡単だ。期待されているのはあくまでも運搬係としての能力なのだろう。
もうひとつの基準は、規定重量に達しているかどうかだけだが、予備の秤を一台貸してもらえるという。
「やっぱりモリガエルの靴を買おうかなあ」
「あったほうがいい」
「まだヘーゲル医師への借金返してないのに、この間、お鍋も衝動買いしちゃったし。障壁魔法と時間凍結魔法と移動魔法があればしのげるしなあ」
トーコは唸った。
「方位磁石を買いに行ったときに、うっかり鋏も買っちゃったんだよね。あのお兄さんとっても商売上手」
鋏は大活躍中だが、ナイフと風魔法で何とかならないこともなかったのだ。傷の店主がお勧め上手で誘惑に負けてしまった。
「何が問題なんだ? それくらい買えるだろう」
「絶対必要な方位磁石や瓶、封筒なんかを買うのは抵抗ないんだけど、なければないで済ませられるものにお金を使うのは気が引けるというか。ヘーゲル医師は急がなくていいって言ってくれるけれど、やっぱり」
「なるほど。モリガエルの靴は必需品だ。トーコの強制依頼が終わったら、俺たちも水鳥の狩りをする。それまでに用意しておくように」
「うん!」
師匠の指示という大義名分を得てトーコは嬉しそうに頷いた。単純である。そして手伝い初日には、ベアを迎えに来たついでに、ぴかぴかの新品靴を大家夫婦から受け取ってさっそく履き替えていた。ベアが降りてくるまでの間、お手入れ方法やら修繕の持込をするタイミングやらを教えてもらっていたようだ。
お礼のキノコと果物を受け取ってにこにこしている大家夫婦に見送られて、開門と同時にユナグールを出る。ワタリヌマガモの猟解禁とあって百人以上の集団でぞろぞろ移動するので道中に危険はない。ふだん日帰り以上の距離に入らない者もこのときばかりは徒党を組んで草原を抜け、森を抜け、森林湿地帯を抜けて猟場の草原湿地帯へ行く。そこまで約一日がかりの行程だ。
ギルドとしては、現地で直接査定することにより、ギルド構成員の往復二日の時間と労力をなくしてそのぶん大量に買い付けたい考えだ。ただでさえ、角ウサギ騒動で猟の解禁が例年より半月ほどずれ込んでおり、なんとかこの遅れを挽回しようというのだ。もちろん、渡り鳥がユナグールの冬の大事な食料であるのも事実だ。
毎年来ているというギルド構成員たちが相談して考えてくれた出張買取所の設営場所は森林湿地帯に草原湿地帯が入り込んだ、草原湿地帯の入り江だった。比較的地面がしっかりしていて、ユナグールとの往復路に近いので皆も場所がわかる。そして湿地側から見えづらいので、査定に人が集まっても、猟の邪魔にならない。
皆がそれぞれの猟場に散ると、トーコは早速用意しておいたのぼりを立てた。次に借りてきた机と椅子を出して、秤を出す。
「あちゃー、秤が水平にならない」
地面がしっかりしているとはいえ、そこはやっぱり湿原だ。かといってあまり水鳥の来る水深のある場所から離れると今度は皆の往復が大変になる。
結局、障壁魔法と時間凍結魔法でしっかりとした足場を作って重い秤を直接地面、もとい魔法で作った足場に置く。チーム申請リストや保管用の封筒、筆記具などが揃っているのを確認すると、誰かが持ち込みに戻ってくるまでは暇である。
が、トーコにはこの余暇を利用しての野望があった。
「何から計ろうかな」
せっかく秤を一週間借りられたので、手持ちの収穫物を計量しておこうという腹である。
「はぐれのワタリヌマガモがいるな」
「ワタリヌマガモ? メインの査定対象だよ。どこ? どんな鳥?」
湿地を眺めていたベアは目の前の湿地帯の上空、低いところを飛ぶ数羽の鳥を指し示した。
「獲れたら昼飯にしてもいいな」
「わーい」
冬に飛来するワタリヌマガモは年中湿原に生息しているヌマガモよりも一回り大きく、臭みも少なくて美味しいと聞いている。昨日道中でさんざん美味しい食べ方やら保存の方法について聞かされているトーコは嬉しそうだ。
ベアがナイフを構えるより先に、最後尾を飛行していた二羽が音もなく落ちた。そのまま水面に落下する直前にすべるようにこちらへ飛んできた。もちろん、自力で羽ばたいていない。誰の仕業か訊くまでもない。
「どっちがワタリヌマガモ?」
「どっちもだ。派手なのがオス、灰色のがメス」
「なるべくメスは獲らないほうがいいの?」
「できるんならな」
ベアは手早く頭を落とし、障壁の足場ギリギリのふちにかがんだ。
「ベアさん、なにしてるの? 鳥を揉むと味が良くなるの?」
「血を押し出しているだけだ」
「あ、血抜き。逆さに吊るさないで、そうやる方法もあるんだ。こっちやってみていい?」
「いいぞ」
ベアの手元からワタリヌマガモが浮き上がり、沼の上で逆さまになった。と、ぼたぼたと血が落ちてくる。
「ずいぶん出るな。どうやっているんだ?」
「血管の中の水を操作して押し出してるだけ」
相変わらず器用な魔法の使い方である。これだけ血を出してしまったらもうほとんど残っていないだろう。
「カモの類はあまり血抜きしすぎないほうが旨いんだが」
「え、そうなの?」
しかし、その先を手伝う気はなさそうで、秤に向き直ってしまった。仕方ないのでひとりで羽をむしる。トーコにはぜひともこの一番面倒で鼻のむずむずする工程に興味を持ってもらいたかったのだが。時間がなければ皮は諦めて中の肉だけとることもあるが、今日はトーコのお守りだけなので、美味い皮のためにがんばることにする。
自分が血抜きしたワタリヌマガモを逆さに吊るして、トーコの処理したほうを先にやる。
むしった羽は風で飛ぶとやっかいなので羽と羽毛に分けて採集袋に集めておく。久々だったので二羽分をやるのに三十分近くかかってしまった。
「羽がなくなると、死骸ってよりも、鶏肉! ってかんじになるね」
いつの間にか寄ってきたトーコが覗き込んで言う。
「草原でハシリアオキジを捕まえたときも同じ事を言っていたな。やってみるか?」
「ううん、いい。秤を借りている間に全部やっちゃいたいから」
トーコは受付に逃げた。
「時間もあるし、もう二羽ほどやるか」
「今、下処理しておけば、あとで料理するとき楽だもんね。はい、どうぞ」
ベアの手元に首なしのワタリヌマガモが飛んできた。
「血抜きしたか」
「うん、ほどほどに」
ベアは羽むしり第二弾に、トーコは計量作業に戻った。しかしすぐにトーコが訊ねた。
「ねえ、ベアさん、あそこの樹、一本伐って使ってもいいかな?」
「いいぞ」
トーコは目星をつけたホムラギの後ろに障壁を立てて風の刃ですっぱりと切り倒した。空中でまわしながら枝を払い、樹皮を剥く。落とした枝と樹皮は使えるので一箇所に集めておき、丸太を適当な大きさに輪切りにしてから縦半分に割る。割った丸太の平らな部分を下にしておき、半円の外皮の適当な場所二箇所をえぐって、短く切った丸太ふたつをはめ込み、高さをあわせるためにもう一度風魔法でカットする。最後に時間凍結魔法で接着してひっくり返したら、完成。
テーブル部分が二つできたので、立ったまま作業できるのと、座ったままできるのと高さを変えて二つ作ってみた。生木だけど即席の作業台にするくらいなら問題ない。残った丸太は短くカットして椅子代わりだ。
「ベアさん、よかったら使って」
「ついでに今そこで計ってる栗を少し剥いておいてくれ。あと詰め物にできそうなのを適当に」
「詰め物して丸焼きにするの? バベッテ姉さんはハーブとパン粉を詰めていたっけ。それで下にお芋とか根菜を敷いて焼いていたような」
「そんな手の込んだのを期待するな。全部中に入れてしまおう」
トーコはベアが使っていないほうのテーブルにキノコや香草を出しておいた。計量作業をしながら、思いついたら足していく。羽をむしり終えたベアがテーブルの上に満載の秋の味覚たちを見下ろした。
「けっこう色々持っているな。サジンダケは干したのより生のほうがいいな。クサネギの球根はなかったか」
「あるある! そっか、タマネギみたいなものだもんね」
「これは、この間のツキリンゴを砕いたのか?」
「うん、甘くて美味しくなるんじゃないかって」
「……入れるのはひとつだけだぞ」
「ええーっ! せっかくヤブリンゴもベニリンゴも用意したのに」
「甘くしたいなら、ソースにして取り分けてから自分のにだけかけろ」
「あ、それいい! 絶対やる。そのリンゴ、中には入れないでいいよ~」
ベアはかまどを組むのにいつも使っている石をポーチから出して火を熾した。ワタリヌマガモのむしり損ねた羽を焼き落としていく。
「うーん、いい匂い!」
「まだ早い。下処理も終わっとらん」
「ええ~」
「言っておくが、焼くのに二時間かかるからな」
出来上がる頃にちょうど昼飯時になっているはずだ。
羽の処理が終わったらやっと肉にナイフを入れて内臓を出して、中を洗って詰め物をしていく。水分を吸ってくれるはずのクリムカゴ以外は適当な組み合わせでぐいぐい入れてしまう。香辛料は少ないが、塩はたっぷりあるのでオオグルミの殻にどさっとあけて使う。オオハリグリの針で詰め物を閉じてあとちょっとで火にかけられる。
「トーコ、バターとか持っていないか?」
「バター? 持ってない」
「油は」
「ない。この間のツキリンゴの種がまだ残ってるけれど、絞る?」
「ダメに決まっている。これの仕上げに塗るんだ。そんなもの食ったら不味くなる」
ツキリンゴの種から採れる油は喉の薬だ。食べて美味しいものではない。ふだん、直火で炙るか煮るかの食生活だったふたりなので、炒め油など常備していなかった。
「じゃ、クルミを絞る? クルミ油ってお店で見たことあるよ」
「それがいいな」
トーコはポーチからオオグルミを十個ほど取り出して、殻を外した。障壁魔法の中で小さい風の刃で適当なサイズにしてから圧搾する。殻に絞りいれた油をベアに渡す。
「どうかなあ。クルミの量が少なかったかも。あんまりクルミっぽい香りはしないね。生のクルミだから? もっと強く絞ってみる?」
「とりあえずこれでいい」
「コグルミも絞ってみるから、半分だけ使ってみて」
コグルミの油のほうが色が濃かったが、特に香りがよいという感じはない。まあ食べてみればどっちがいいかわかるだろう、ということでまずは一羽を焼きにかかる。鍋が充分温まって焼ける音がしだしたら、酒を振りかけて蓋をする。蓋の上にも火のついた薪を載せる。
「このお鍋、ふたりぶんには大きいかなって思ったけど、ギリギリの大きさだね」
「あとのはそのへんの風通しのいいところに置いて、明日になったら時間凍結袋にしまっていい。魔物と温度に気をつけろよ」
「食べられるの楽しみだな」
「楽しみにするのは自由だが、バベッテの腕を期待するなよ」
トーコに釘を刺していると早くも獲物の持込があった。早速トーコは三人組のリーダーの名前を身分証で確認して獲物を秤で計り始めた。
「大猟だな」
「まだ始まったばかりで警戒心が薄いから、網を投げれば簡単に獲れる。そっちこそもう調理してるのか」
「自分たちの昼飯用にしか獲ってないからな。計量に時間がかかりそうだな、多少生臭くてよければ立会人以外はこっちで休んでいてくれてかまわない。そこのかまどより先には足場がないから気をつけてくれ。今年はどんな按配だ」
「例年より少し多いくらいだ。半月も遅れたからかもしれないけれど、一週間ここで買取してくれるならかなり集まるんじゃないか。買取数に上限はあるのか?」
「今のところギルドからそういう話は聞いていない。獲物が腐るような季節じゃなし、大丈夫だと思うが」
「話の途中にごめん、これ、なんていう鳥?」
「ヌマシギだ」
「ありがとう。ヌマシギなら規定重量クリア、と」
「大丈夫かよ……」
「要領が悪くてすまんな。明日からはもう少しましになると思う」
トーコがひとつひとつ秤に乗せている間、ベアは世間話で時間を稼いだ。待ちきれなかったのはリーダーを待つメンバーのひとりだった。
「ねえ、まだなの? 角ウサギのときは一瞬だったじゃない」
「慣れれば早い。せっかく一番乗りだったのに、仇になったな」
「あら、わたしたちが一番?」
「そうだ。狙ったわけじゃないのか?」
「狙わないわよ、そんなもの」
女は笑って機嫌を直した。
「それより、あなた、あそこでなにやってるの?」
「子守しかすることがなくて暇でな。昼飯を作っていた」
「あんなにいろいろどこで採ってきたのよ。第一サジンダケなんて終わってるでしょ?」
「秘密だ」
「あらあ。じゃ、この地面どうなってるかも秘密? なんだか浮いているみたいで怖いわね」
トーコが新しい獲物を秤にのせ、そーっと手を離したそのままの格好でベアを見上げた。
「見えるようにしないと危ないかな? わたしとベアさん以外の人が乗ると思わなかったから適当な広さで作っちゃったんだけど、手すりくらいつける?」
「必要ない。他の人を入れなければいい話だ」
「そ、それ、わたしに早く計れって言ってる!?」
「よく分かったな」
「針! 針さえ止まってくれれば~! あー、これ規定外。惜しいんだけどな。規定に満たないのは半値になっちゃうけどどうする?」
トーコはリーダーの男に尋ねた。
「じゃあ、それは自分たちの昼飯にでもするさ。そこで待っている間にむしらせてもらっていいか? 目の前には丸焼き用の準備万端整ったカモがあるし、いい匂いがするし、解体して焼けばいいと思っていたが気が変わった」
「羽毛を散らかさなければ、かまわん。残り物でよければ、そこにある食材は使っていいぞ」
生肉を触った手をつっこんでいるので、しまうわけにもいかず、どのみち鍋にでもして火を通すつもりだった。
「気前いいじゃない!」
女が嬉しげに手を叩き、リーダーの男も立会いをほっぽって何を詰めるか見に行ってしまう。
「ねえ、これは何?」
彼らに呼ばれてベアは秤とにらめっこしているトーコを置いて、ベアはテーブルへ歩み寄った。
「ツキリンゴの種を採った残りの果肉だ。それと、ヤブリンゴの果肉とベニリンゴの果肉は手で触ってないからそのまま食べてもいいぞ。他のは火を通したほうがいい」
「へえ。見たことないリンゴね」
「森と中央高山地帯を抜けた先の草原にある。今が旬だ」
「そんなところまで行くのか。往復だけで半月かかるんじゃないか? どんだけ篭ってるんだよ、あんたたち」
「この出張買取の強制依頼に呼び戻されなきゃもう一週間くらいいたかったんだが」
「よく引き受けたな。報酬なんて知れているだろう」
「強制依頼だから仕方ない。ま、依頼があったのはあいつだけだから、俺は明日からは抜けさせてもらうつもりだ」
ようやく査定が終わり、署名した後も彼らは残って昼食の準備をして、それから自分の猟場へ戻っていった。
トーコは更に木を切り倒して適当な厚みにスライスし、それを並べてウッドデッキもどきを作った。板が大分厚くなってしまったのはご愛嬌だ。固定は障壁魔法と時間凍結魔法なので、あくまで見た目だけのなんちゃってウッドデッキなのだが、台所を水洗いしてそのまま水でごみを押し流せるようにかなり沼に張り出し、手すりを作るついでに詰め物したカモを置くための棚を作り、虫がたからないよう網戸もどきを作り、直射日光が当たらないよう、屋根組を作って、湿地にいくらでも生えている萱で屋根もどきをかける。
「ここに住みつく気か?」
残った内臓を処理し終えたベアは振り返ってあきれた。ベアの片付けたテーブルを水洗いしながらトーコは言った。
「一週間寝泊りしなきゃならないんだから、それなりに使いやすいほうがいいじゃない?」
「店くらい開けそうだな」
「いいね! 喫茶店!」
「馬鹿なことを言っていないで、ほら、お客さんだぞ」
実際そこからは忙しくなって、秤を相手に休む間もない。
「み、皆、持ち込む数が多い!」
「罠や網で大量に獲る連中がいるからな。空間拡張容器に溜め込んでから持ち込むチームもあるし」
「ベアさん、手伝って~」
「秤がひとつしかない以上、手伝いようがないな。トーコがもたついている間、世間話で時間を稼いでやっているだろう」
ベアはお茶を振舞うために一時どかした鍋を火の上に戻しながらトーコの泣き言を軽くいなした。こんなんで明日から大丈夫なのだろうか。
今回の解禁猟ではトーコの提案したレンタル空間拡張容器の試作品の貸し出し実験も同時にやっている。使い勝手などへのアンケート回答を義務として一週間、予定金額の半額で貸し出しているのだ。結晶石は計測に協力してくれた結晶石屋から借りている。本格導入することが決まれば、そのまま購入することになっている。
色々な意見が聞きたいので、貸し出しは一チームひとつに限っている。
やっと持込が切れて、紙バサミを抱えてよろよろとテーブルにやってきたトーコはポーチを漁ってツキリンゴの果汁とベニリンゴの果汁を取り出してカップに半分ずつ注ぎ、アマハッカの葉を落とす。この数日お気に入りのブレンドだ。両手で包む。カップから柔らかな湯気が立ち上った。水辺なので結構寒い。
トーコが暖めた果汁を啜って一休みしている横でベアは道具の手入れに余念がない。それをぼんやり眺めてトーコは訊ねた。
「ベアさんは明日は何を採りに行くの? 草原まで送り迎えするくらい、なんでもないよ?」
ベアまで採集を中断する必要はないので、初日だけ付き合ってもらったらあとは昼間は元の草原まで送るつもりだったのだが、それには及ばないと言われてしまった。
「草原で採れる薬草の類は今年は充分採ったから、少し水辺を歩いてみるつもりだ。この辺へはずいぶん来ていないから、道の確認を兼ねてといったところだ。陽が落ちるまでには戻ってくる」
「うん、分かった。あ、お客さんだ」
ベアの視界にお客の姿はないが、まもなく四人組のチームが現れた。猟の邪魔にならないということは、見通しが悪いということである。
「リーダーの人は名前と身分証の……」
「ぶえーくしょい!」
四人の最後尾からものすごいくしゃみがした。トーコは思わず上半身を横に倒してくしゃみの主を探してしまった。
「大丈夫?」
「気にしないで査定してくれ」
「はい、身分証をありがとう。じゃ、持込み品を……」
「ぶえーくしょい!」
「服が濡れたままだと風邪引くよ? 乾かそうか? 査定に時間かかるから、向こうで火に当たってよ」
「ありーくしょい! たすーくしょい!」
言いたいことは分かる。トーコは笑ってしまった。仲間も苦笑している。
服を乾かしてやり、奥へ入れるよう、仕切り棒を外してやった。立会いのリーダーを残して火の前に集まった風邪予備軍に、ベアは小鍋を取り出した。熱湯を詰めた瓶があるので、こういうときは早くてよい。蓋をして蒸らす。
「なんだかすごい臭いのお茶だな」
「ほとんど薬だ。そのまま風邪を引き込みたくなかったら、我慢して飲め。ついでに君たちも飲んでおくか?」
「遠慮する。今、得物を運んで汗だくなんで冷たいものが欲しい」
「カップを出せ」
トーコを真似して二種類のリンゴ果汁を注ぎ、アマハッカを浮かべる。どうせ汗が引いたら今度は寒くなるに決まっている。
「水に落ちたの?」
秤の針をにらみながらトーコはリーダーに訊ねた。一番持ち込みの多いワタリヌマガモについてはだんだん、規定値ギリギリの感じがわかってきたので、あきらかに大丈夫なものは計量を省略する。
「そうだ。地面だと思っていたら、いきなり深くなるところがあるから、君も気をつけて」
「ありがとう。なるべくここを離れないようにする」
「というか、ひょっとして離れられない?」
「うん。基本的にここにいる。ワタリヌマガモってどうやって捕まえるの? 網を投げるの?」
「俺たちは先に網を張って、そこへ舞い降りたのを獲っている。地形を選ぶけれど、結構簡単だよ」
あっさり言ったが、実際には風や天候、天敵の接近などさまざまな要因があって相手は着水するわけだから、なかなかの頭脳戦らしい。色々と話を聞きながら計量を済ませて、納得したら署名をもらう。全員ベアのまずい薬草茶を飲まされて猟場へ戻っていった。
ベアとトーコは早めのお昼にした。そしてその後は暗くなるまでひたすら持ち込み対応だった。午前中は罠をかけて回っていたギルド構成員が獲物を回収して持ち込みだしたからだ。
トーコの査定速度が追いつかず、いつの間にかベアとトーコの休憩スペースはお茶を飲んで体を温める人、勝手に竈で夕食を作り出す人でいっぱいのありさまだ。
その上、ベアとトーコがここに泊まるとわかると泊めてくれと言い出す者も出てきた。トーコの査定が遅いから暗くなってしまったのであり、ダメとは言えない。
ベアはものすごく渋い顔だった。こんなふうに頼らせてしまうのは良くないとトーコも学習済みだけれど、普段、野営せず経験がないと泣きつかれては断りにくい。万が一のことがあったら目覚めが悪すぎる。
結局彼らは泊まった挙句、ベアのごった煮の朝食までしっかり平らげて出猟した。ベアは出かける前に、この出張査定所を拡張しないようにとくれぐれも言いおいて出て行った。
ベアは猟の邪魔にならないところで採集をした。が、予想通大したものはない。それでも量のあるものをいくつか採って一度昼に出張査定所へ戻った。トーコの姿はなく、受付机には「三十分ほど留守にします」と張り紙がある。昨日の獲物をギルドに届けに行ったのだろう。
そして、ベアとトーコの休憩スペースでは獲物を片隅に積んで、勝手に煮炊きしているチームが二組。
ベアはため息をついた。昨日一日ですっかり公共スペースとして認識されてしまったようだ。午前中の収穫物を整理したかったのだが、ベアが作業するスペースはない。
「おう、竈借りてるぞ。昨日のキノコやらはないのか?」
「今日は採りに行っていない」
そんなものまで当てにされては困るので、ベアはシラを切った。
「それは残念。ワタリヌマガモとモリノビルしか入ってないが我慢しろよ。もうちょいで煮える」
「相伴に預からせてもらえるなら、手持ちを出そう」
ベアはころりと手のひらを返した。塩とキノコを足してある程度煮たら鍋を火の前に下ろして待っている次のチームに炉上を譲る。テーブルの上はトーコが見たら即洗浄にかかりそうなありさまだ。と、そのトーコが戻ってきた。休憩スペースを見て目を丸くしている。
「遅くなってごめん、すぐに査定するね。あれ、ベアさん戻ってきてたの?」
「それより先に飯にしようや。ちょうど煮えたとこだ」
「え、わたしもいいの? やったー!」
トーコはあっさり仕事を放棄してテーブルについた。鍋だけでは足りないので、トーコはナガムカゴをレンチンし、デザートにワレザクロと半乾燥させたツキリンゴを出した。食後のデザートは絶対忘れないトーコだが、残念ながら持込が来てしまった。
「こんにちわ! えーと、この出張査定所は初めてのひとだよね? お名前と身分証の提示をお願い」
「はいよ。ここ、昨日からやってるんだって?」
「うん。それで来てくれたんじゃないの?」
「いや、俺はいつもの漁だ。ワタリヌマガモが解禁になったんだってな。連中には悪いが俺の罠を壊さないで欲しいな」
「いつもの……? もしかしてお魚っ!?」
新しいリスト表を作っていたトーコは腰の魚篭から獲物を取り出そうとしていた年配の男に飛びついた。漁師はびっくりしてのけぞった。
「お魚って何がいるの? どうやって食べるの? 美味しいの!?」
「魚だけじゃなくて、貝もエビも獲るが」
「貝!? エビ!?」
トーコの剣幕に漁師が一歩あとずさる。
「何を騒いでいるんだ」
様子を見に来たベアのローブをトーコははっしと掴んだ。
「ベアさん、お魚! お魚食べたい! お肉飽きた! お魚! お魚!」
漁師があきれた顔をした。
「魚なんてそのへんにいくらでもいるだろう」
「ほんと!?」
身を翻したトーコは手すりから身を乗り出した。今、全力で探査魔法を使っているに違いない。
「いっぱいいる! どれが美味しいの?」
「その前に査定だ」
ベアは魚、魚と騒ぐトーコの首根っこを掴んで、受付と現実に引き戻した。査定の間中、トーコは魚情報を聞き出していた。
「ユナグールまで往復二日、罠にかかった魚の回収と罠の再設置や修理に一日のサイクルで、大雪の時を覗けばだいたい、一年中やってるよ。素人が獲るなら、今お勧めなのはアオマス、ベニマスあたりだ」
「わたしでも釣れる?」
「卵を産みに、普段棲んでいる広い草原湿地帯から森林湿地帯のほうに入ってくるから、簡単に捕まる。獲るんなら、アシナガミズオオカミに気をつけな。人間を襲うだけじゃなく、時には罠も荒らしていくからな。今年は豊漁だから大丈夫だろうが、少ない年には罠ごと壊されて被害甚大だ」
「罠ってどんなの? どこで売ってるの?」
「その辺の葦を刈って作るんだ。籠職人に頼むという手もあるけどな」
「おじさんは魔法では獲らないの?」
漁師は肩眉をあげた。
「俺が魔法使いだって知ってたのか? どこかで会ったか?」
「ううん。魔力で分かる。もし水の魔法だったら、わたしも使えるから教えてもらえないかなーって」
「魔力で分かる? 俺の魔力なんてたいしたことないのによく分かるな。治癒魔法だけじゃなくて、水魔法も使えるのか?」
「あれ、おじさんこそ、なんで知ってるの?」
「知ってるもなにも、この間の角ウサギの掃討作戦であんたに怪我を治してもらったんだが? あいにく俺は魔法で戦力になれるほどじゃないんで、もっぱら、槍と銛を得物にしてたんだが、ガブリとやられたときは正直やばいと思った。それがみるみる治るんだからあきれたね」
「ええっ! そこは褒めてよ!」
「褒めてる、褒めてる。俺の魔法なんて、集めた魚を入れた魚篭を冷やしておくくらいだから」
「ああ、だからユナグールまで一日かかっても平気なんだ。そっか、そういう問題もあって、ユナグールではあまりお魚を見ないのかな」
「まあ、金持ちの食うもんだな。ユナグールの西の川でも獲れるが、漁の権利があるから誰でも獲れるわけじゃない」
「漁業権なんてあるんだ? せっかく魔の領域に入れるようになったんだから、自分用のお魚くらい自分で獲りたいなあ」
「魚が好きって事は、俺みたいに川のそばに住んでいたことがあるのかい?」
「わたしの国って島国なの。周りが海だからお魚を食べるのは普通。昔のひとはお肉を食べるのは宗教上の意味でもタブーだったし、いくつかの例外を除いて肉を食べる習慣自体なかったみたい。今はお肉のほうを良く食べるくらいだけど、ユナグールではお肉ばっからりだから、お魚が恋しくなる」
「海の魚と川の魚じゃまた違うと思うけど」
「平気平気。川もいっぱいあったから、川魚も食べるよ。ああ、お魚の捌き方をちゃんとお母さんに習っておくんだった」
「そのくらい教えてやったっていいが、残りの罠を見に行かないとな。明日の朝にはここを出てユナグールに戻らんとならんし」
「明日の夕方までにユナグールに着けばいいの? だったら、わたしも今くらいの時間に一度ギルドに行かなきゃならないから転移魔法で送るよ。その代わり、お魚の捌き方教えて! 良かったら今夜、晩ごはんを一緒にどう? そのまま泊まっていけばいいよ~」
うきうきと約束をとりつけるトーコをベアはあきれて見やった。角ウサギやカモには一切近寄らないくせに。そしてどうやら、転移魔法を秘密にすることなどトーコには端から無理だったようだ。
更にあきれたことに、夕方、出張査定所に戻ると今夜のお客さん用に拡張がされていた。さすがに人が入ってこれないようにカウンターの真後ろに出入り口を作って、岸側に対して目隠しの壁も作っている。
「ベアさん、わたしたちの寝る場所、あっちに移したから」
わかった、と答える以外ベアに何が出来ただろう。
「更に作りこんだな……」
新しく増えたテーブルの天板は分厚いものの、丸太そのままではなく、ちゃんと板状に切ったものを三枚並べた立派なもので、充分な作業スペースがある。周囲には丸太の椅子が六脚配されている。触ったところ、障壁魔法でコーティングしてあるようだ。相変わらず接着は時間凍結魔法頼みらしい。
そして奥には湿地に面してもう一台の作業台がある。こちらも最初に作ったのより手が込んでいる。台の高さは半分が最初のと同じ高さで、もう半分が自分で使うつもりだからだろう、少し低い。そしてその間にくぼみがある。
「なんだ、これは?」
「流しだよ。ベアさんの作業台も竈もとられちゃったからこっちに作り直したの」
持込みの対応が終わったトーコが紙バサミを持ったままやってきた。台所もどきのつもりだ。
「水はそこのタンクに入ってるから、ここをスライドさせると出てくる仕組みになってるよ。排水溝のところには障壁魔法を網状に張っているから、水だけこのまま流れていくはず。生ごみは横の穴に入れてくれれば、そのまま中の時間凍結空間拡張ゴミ箱に溜まって臭わない仕組み。ほんとはシンクに水を溜められればよかったんだけど、後から気がついたから、そこまで手が回らなくて」
「どこまでやる気だ。そこの竈はどうしたんだ?」
「岩を刳りだしただけ。本当は風魔法でカットしようとしたんだけど、岩が欠けたり、割れたりしてどうも巧くいかなくって、転移魔法でやっちゃった。ふたり用のお鍋の大きさに合わせてあるけれど、このヒブセの枝を格子にしたのを使えばベアさんの小鍋でも使えるよ。枝と枝を結んでいるのはヒブセの樹皮だからこれで行けると思うんだけど、どうかな? 強度が足りない?」
「それより高さだな。これじゃ火から遠くなりすぎるから、下になにか台になるものを置いて調整しよう」
「カットしそこなった岩があるけれど、これどう? もう半分くらいにすれば竈の中に入らない?」
「よさそうだな。危ないからひとがいない場所でやれ」
「うん、わかった」
ベアが測って印をつけてくれた石版を湿地の上で割る。端が欠けたけれど、とりあえず使えそうだ。ワタリヌマガモを二羽捌いて手持ちの野菜と一緒に鍋に放り込んだところで、約束のお客さんが来た。トーコは日暮れ前に駆け込んできた査定で忙しいので、ベアが彼らを新しい休憩スペースへ招き入れた。
元の休憩スペースではちゃっかり夕食を煮炊きしている連中がいる。しかもどうやら順番待ちのようだ。このあたりは陸地であっても、踏めば水が出てくるような土地なので、安定した乾いた地面を探すのは結構手間なのである。薪にしたって同じで、トーコが伐採した木の枝や端材を適当な大きさにカットして水分を抜いたものを使ったほうが楽だ。
やれやれ、トーコが別で自分たちの調理場を確保しておいてくれて良かった。
「さっき、こんな場所あったか?」
「あんたたちが来るんで、張り切って作ったらしい。まあ、適当に座ってくれ。あっちはまだかかりそうだ。まだ夕飯も煮えていない」
「作ったって、これ魔法か?」
「魔法使いのおやじさんが聞くなよ」
漁師はもうひとり、若い仲間を連れてきていた。
「一緒にするな。こりゃ格が違うわ」
漁師は空中に獲物を並べて査定しているトーコに感嘆とあきれの混じった視線を向けた。
混雑しているのは竈と作業台を使おうとしているからで、査定は順調なようだ。たまに頼まれて水を生成してやっている。
やっと規定時間になり、トーコはのぼりをたたんで休憩スペースへ入った。
魔の領域とは思えないほど、賑やかな夕食になった。開放スペースも人が集まって煩いので今更身を潜めても仕方がないというのもあるが。
血の臭いに釣られて接近する魔物はトーコが片端から湿地に投げ込んでいる。
「一番多いのはアシナガミズオオカミ。ここでみんなが捌いてゴミを捨てるじゃない? その臭いがするみたい。持ち込んでくれる人の安全のこともあるから、この岸辺に来るのは全部水に投げてる。大抵びっくりしてそのまま逃げていくよ」
「他にどんな魔物が来ているんだ?」
「水の中は魚とかカニとか。水深がないから小さいのばっかりだよ」
「油断するなよ。アシが茂っているからこのあたりにはいないと思うが、ミズトカゲやミズボウズが血の似酔いに引き寄せらて来ないとも限らん」
ベアは楽観的なトーコに釘を刺した。
「どんな魔物?」
「ミズトカゲは大きな水生のトカゲだと思えばいい」
「それってワニ? どのくらい大きいの?」
答えてくれたのは漁師ペアだ。
「体長は一メートルってとこだ。ワニと違って卵も水底に産んで陸に上がってくることはほとんどないからそんなに心配しなくても大丈夫だ。昔はユナグール周辺にもけっこういたらしいが、革が火にも水にも強くて対魔法用の防具になるってんで乱獲されてすっかり減ってしまったそうだよ」
「ミズトカゲよりミズボウズのほうが厄介かな。ぶよぶよした水の塊みたいな魔物で、大きいのはひと抱えもある。形がないけど獲物を体内に取り込んで溶かして食べるから罠に入り込まれると被害が大きくて」
変わった魔物だ。クラゲかスライムみたいな感じだろうか。
「駆除する方法は?」
若い漁師が肩をすくめた。
「ない。ほとんど水分でできているようなのだから、水からあげて干からびたら死ぬかもしれないけれど、湿地の中じゃ、振り落としてその場を離れるのが一番だよ。魚を捌いたゴミにたまにたかっているのを見るけれど、動きは遅いから、人間が襲われることはあんまりないと思うよ」
厄介というのは漁業被害ということらしい。それでもベアは注意した。
「トーコ、ゴミの扱いには注意しろよ」
「うん。生ゴミはなるべく手のすいたときに集めて深いほうまで投げてる。臭ったら嫌だし、肉食の魔物が寄ってきたら危ないから。深いほうに投げたら、大きな魚とかがあっという間に食べちゃった。あ、一回だけ獣っぽいのがいたな。このくらいの大きさで、なんか、のっぺりした黒いのが三匹。親子かな? こっちまでは寄ってこなかったけれど、気にしていたみたい」
「カオリカワウソだな、そりゃ。警戒心が強いから見慣れない人間がいきなり沢山来てびっくりしたのかもな」
「人は襲わないの?」
「子育ての季節に巣穴に不用意に近づいたりしなけりゃ大丈夫だ。牙と爪が鋭いから囲まれると危険だけどな。集団で自分の何倍もあるオオナマズも襲う」
「ナマズを食べるの?」
「見掛けによらず大食漢で、自分と同じくらいの大きさの魚もあっという間に食べちまう。毛皮と腹の香袋がいい値で売れるが、罠で一匹二匹を捕まえるのは簡単でも、仕留めるのは大変なんだ。仲間がうろついていて罠に近づくのさえ難しいこともある」
「仲間意識が強いの?」
「そうだ。子どものカオリカワウソを拾って育てた漁師の話を知っているか?」
「ううん、知らない。魔物は飼えないって聞いたけれど」
「飼おうとして飼えはしないが、仔のうちに拾って育てると育て親を仲間と思う魔物もいる。大人になっても群れをつくるようなのに多いが、さっきの群れからはぐれたカオリカワウソもそうだ。罠にかかった雑魚をやっているうちに親だと思うようになって、足にまとわりついて漁師が帰るのを邪魔するようになる。それを襲われていると勘違いした狩人が助けるつもり殺してしまうんだ」
「ほんとにあった話?」
「本当だとも。俺の師匠の話だ。カオリカワウソはじゃれてるつもりでも、魔物の牙も爪も鋭くて、靴なんかすぐにだめになるそうだ」
「へえー」
「人は人の領域に、魔物は魔の領域にということだな」
「ええーっ! ベアさん、そんな纏め方しないで~。夢のあるお話だったのに!」
「飼おうなんて考えるなよ」
「考えてないよ! 魔物だってちゃんと近づけないようにしてるし! 第一、話のとおりなら、カオリカワウソはお魚獲りのライバルだし!」
「なるほど。カオリカワウソに負けるなよ」
「負けない! 明日の朝ごはんはお魚にするの!」
トーコは両手をぐっと握り締めて決意を新たにした。




