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妄想が生み出した架空の少女

作者: toyocat

最近は、結婚しない男女が増加してきた。

その理由はいろいろだ。

他人と暮らすより、一人でのんびりとしたい。

自己中で、異性に嫌われる。

まだ、やりたい事がある。

特に女性としては、

金銭的に自立している。

子供が欲しいとは思わない。

家事など、負担が増える。

など、人それぞれのようだ。

その中で、結婚したいが理想の女性がいないと捜している男性が、今回の小説の主人公です。

西島聡は、結婚願望はある。

数回お見合いをしたが、わがままな性格を見抜かれて、すべてもっともらしい理由で断られていた。

母親は何でも聞いてくれたので、母親のように、なんでも聞いてくれて、自分の思い通りになる女性を捜していた。女性の事は何も考えてないようだ。少し甘やかされて育ったようだ。

そんな息子を見て、育て方を間違ったと後悔して、それが心残りで他界した。

今は一人暮らしだ。

そのような性格の男性は、事件を起こすこともあるようだが、聡にはそんな勇気もなく、気が小さく、いつも自分の殻に閉じこもっている。

就寝時は、生前、母が買ってくれた、お気に入りのぬいぐるみを抱いて寝ていた。

テディベアと呼ばれている熊のぬいぐるみだ。

やがて、理想の女性を夢にまで見るようになっていた。

朝目覚めると、夢か。と現実に戻っていた。

そんなある日、朝目覚めると、夢にまで見た少女が目の前にいた。

一瞬、自分の目を疑った。

買い物なども一緒に行って、二人はいつも一緒にいて、寝室も一緒だった。

時間のある時は、二人で一緒に散歩していた。

そんなある日、登山に行くことになった。

山の中腹で、熊に遭遇して逃げた。

やがて、足を滑らせて崖から二人一緒に転落した。

それから何時間経ったのだろうか。やがて気が付いた。

近くに彼女はいなかった。

近くにいるのは、就寝時にいつも抱いている、母が買ってくれたぬいぐるみが、破れた状態であった。

彼女は、ぬいぐるみに精神が宿ったのだろうか。

それとも、母がぬいぐるみに乗り移ったのだろうか。

ぬいぐるみと一緒に帰った。

近所の住民が、「あら、いつも大事にしていたぬいぐるみ、汚れているわね。散歩に一緒に連れ出しているからよ。でも、さすがに登山は一緒にいくと、汚れるわね。」と声掛けした。

その一言で、やはりこの熊は、あの少女だったんだ。と信じられない様子でした。

近所の住民は、「どうしたの?何をそんなに驚いているの?」と不思議そうでした。

「いえ、なんでもありません。」と軽く会釈して、帰った。

ぬいぐるみをキレイに洗って、破れたところを直したが、二度と動かなかった。

それから毎日、「買い物に一緒に行こうよ。」などと話しかけたが、二度と反応しなかった。

私は毎晩熊のぬいぐるみを抱いて泣いていた。

そんなある晩、私は、「君を一生大事にするから、生き返ってくれ。」と泣いていた。その涙が熊のぬいぐるみに落ちた時、ぬいぐるみは彼女に変身した。

「聡ちゃん、彼女を大事にする気持ちがあれば、きっと素晴らしい出会いがあるわよ。」と言い残して、再びぬいぐるみに戻り、二度と動かなかった。

やはり、他界した母が乗り移っていたのだろうか。女性を大事にする事を母の遺言として、生活していた。

そんなある日、若い女性が不良にからまれていた。

母の遺言により、その女性を助ける事にした。

「君たち、何をしている!彼女は嫌がっているじゃないか。」と彼女と不良の間にはいった。

「もう一度言ってみろ!」と私に向かってきた。

私は足がすくんだが、女性を助ける事に専念した。

「こんな事をして恥ずかしくないのか!」

私が不良ともめている間に、彼女が警察に通報していた。

そこへ警察がきて、不良たちは逃げた。

彼女は私にお礼した。

「危ないところを救って頂き、ありがとうございました。私は今田幸子と申します。」と私に感謝していた。

この事がきっかけになり、その後、今田幸子と数か月交際して、ゴールインした。

新居には、テディベアの熊のぬいぐるみが大切に飾られていた。

そんなある日、幸子が熊のぬいぐるみの事を聞いた。

信じてもらえないと思いつつも説明した。

幸子は昔のアルバムを見せてほしいと言った。

幸子は、「その彼女は、この人じゃないの?」と指さした。

私は、彼女が母の若い頃にそっくりだったので、驚いた。

やはり彼女は、母が熊に乗り移ったのだと確信した。


いままで、ありがとうございました。

今後、充電期間として、しばらく投稿は休ませて頂きます。

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