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91話 魔界の王達

「神魔の契約と言っても本質的には現代の契約魔法と違いはありませんけどね。

あと、当たり前だがお前たちも含まれてるからな?」


「気乗りはせんが…まぁ良いだろう」


「まぁ問題ないよねー」


「貴方様の決定ならば従いましょう」


とは言え、コイツらなら契約の精霊や悪魔程度どうとでも出来るだろうから意味はないに等しいんだけどな。


まぁもしもの時は俺が直接出向いてブン殴ってやればいいし、気にしてもしょうがないか。


けど、せめて足止めくらいはしてもらいたいものだし……ちょっと奮発するとしよう。


「代価はアレが丁度いいな…」


空間魔法で空間に穴を開け中の収納庫から目的の物を取り出す。


「わぁーお!ソータ君、本気だね!!」


取り出された物を見てヴァイスロギアが感嘆の声を上げ。

ネルヴィアとアヴァリスは面白いと言った具合でそれを見つめて来る。


「流石、待っておる素材の質だけは吾よりも上と認めてやろう」


ネルヴィアが何やら偉そうに言っているが。

俺がネルヴィアより上の要素が持ってる素材だけだって?


はっはっは、冗談は良くないよまったく……


後でコイツも目の前でスイーツを見せつけながら食べる刑に処してやろう!!


「な、何じゃ?」


「いやー、別に」


俺のニッコリ笑顔に何やら感じ取ったのか、ネルヴィアが身をブルリと震わせた。


「お取り込み中すみませんが、それは一体?」


ネルヴィアとそんな微笑ましいやり取りをしていると。

学園長が呆れた様な表情でそう言いって俺が取り出した物を指差した。


「あぁ、コレですか」


視線を手元に落とすと、そこには頭大の大きさをした半透明な、それであって飲み込まれる様な色合いを持つ球体が4つ。


「それは古竜の魔石じゃ」


「そうそう、アイツらって全身がいい素材になる癖に、魔石だけは使い道がないんだよね!」


先ほどのデジャブとも言えようか。

ヘルとミラがソファーの後ろからヒョイっと顔を出し、学園長の疑問に答えた。


そろそろ、復活して来る頃だろうと思ってたけど、まさかいきなりカミングアウトされるとは思ってなかったわ。


「ヘルさん、ミラさんも!失礼ですよ!!」


そんな2人から少し遅れてリーナが両名の首根っこを引きずっていった。

ほんと、リーナだけが希望だな……


「古竜……いえ、複数の魔王と友好がある時点でそう驚きはしませんが。

古竜の魔石が使い道がないとはどう言うことでしょうか?

古竜の魔石ともなると国宝と呼ばれるにふさわしい武具を作り上げることも可能だと思うのですが」


「あぁ、別に武具を作ってたわけじゃないですよ。

古竜のお肉は美味しいので!」


「もうっ!ミラってば!!」


リーナの拘束から脱出したのかミラが勝手に色々と言って。

リーナに頭を叩かれて引きずられていった。


が、どうやら学園長たちはそれどころじゃないらしい。

言葉をなくして唖然としている。


ネルヴィア達でさえ呆れた様な顔をしてる……でも美味いもんは美味いのだから仕方がない。


「では、始めますよ」


四方の白い紙の魔法陣の中心にそれぞれ魔石を置くだけ。

はい、準備完了っと。


「贄は用意してやった、さっさと出て来い!」


粗雑な言葉だが、奴らにはコレくらいが丁度いい。


一瞬、黒い紙に描かれた魔法陣が紅く光るとそこから溢れ出した漆黒の闇が全てを飲み込み、消え去った。


そして…


「「「「お呼びに従い馳せ参じました」」」」


代わりにこの場に現れた4名が消えたテーブルがあった場所に跪き一斉に頭を垂れる。

因みに、コレは召喚された際の演出であって、この悪魔どもに召喚主に対する忠誠など一切ない。


「早速で悪いが、お前達には契約魔法の仲介役を任せたい」


「契約魔法の仲介役ですか?」


「何だ、不服か?」


「何言ってんの?当たり前じゃん」


「あーあ私たちを召喚できる人間だから面白いと思ったのになぁ」


「お前と同じ意見なのは癪だけど。

キミ、魔界の王である僕たちをナメてるの?」


ほらな。

先程までの従順な態度は何処へやら。

けどまぁ悪魔ってどれもこんなもんだしな、うん、気にするだけ無駄だ。


それにしても、魔界の王とは驚いた。

そんな大物を呼び出すつもりなんて無かったんだけどなぁ。

けどまぁ関係ないけど。


学園長達はネルヴィア達に任せるとして…


「はぁ、致し方あるまい」


コレでもう何も配慮する必要はなくなった。


「あ?

お前こそこの俺をナメてんのか?」


「「「っ!?」」」


「魔界の王だからどうした。

自分達が最強だとでも思ってたのか?」


滲み出る俺の魔力を一身に受け、身を固まらせる悪魔ども。


「お前らの中で使えそうなのはコイツだけのようだな」


「身に余る評価です」


最初から従順な態度を崩さなかった唯一の悪魔。

他の3体が女性なのに対し彼だけが男性のようでアヴァリス似のイケメンだ。


「世界の広さを教え込んでやろうか?」


「「「……」」」


「何とか言ったらどうなんだ?」


「「「す、すみませんでした」」」


「それで?」


「「「ご主人様(マスター)に従います」」」


「そうか。

次は無いから肝に銘じておいてくれ」


やっぱり、精霊よりも悪魔の方が御しやすくていいな。


精霊はその性質上、どれ程格上の存在であっても、それが神で無い限り正当な理由が無ければ受けいれてはくれない。


その点、悪魔は神の命令は無視するが、力で従えれば裏切る事はない。


けどまぁ、さっきも言ったように魔界の王を呼び出してしまったのは完全な予想外なんだけど……俺は悪くない!!


少しでも『面白かった』『続きが気になる』と思ってくれましたら、


 ブックマーク登録及び、下記の評価ボタンを押して頂けますと嬉しいです。


これからもよろしくお願いします!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こっちは明日更新します!!


「伝説の吸血鬼となった商人は怠惰スローライフをお望みです」


そこそこ読める作品だと思うので是非読んでみてください!!


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