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無能と呼ばれた天才ゲーマーは異世界を好きに生きたい  作者: フウ
第1章 異世界転移編
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18話 商業都市マティカル

眠いです

おやすみなさい

俺がこの世界に呼び出されたアストラル王国王都を出て三日間の過酷な旅を経て遂に俺は今、商業都市マティカルの王都に匹敵するほどの規模を誇る商業都市マティカル全体をぐるっと一周している防壁の前にいた。


マティカルは王都に最も近い街でありその間にはいくつかの村があるくらいであり、このマティカルはアストラル王国の商業の中心地となっている。


この街に来れば欲しいものは大抵揃う、早くこの国を出ようとしている俺がこの街に来た理由の一つでもある。


この街にはこの街の属する国であるアストラル王国と合わせて人族三大国と並び称せられるエラムセス王国、メビウス帝国の品も数多く取り扱われており、流石に最高級品質の物は別だが、そこそこの物をリーズナブルな価格で販売してくれている。


そしてだからなのかこの街には様々な人が訪れており、ただ今街に入るためにできた行列に絶賛お並び中だ。


それもかなりの長さを誇る行列だ、東京なら雑誌になるならテレビに出るなり、しそうな程の行列。


普段からその街の性質の影響で確かに人々の出入りが他の街と比べて多い、しかしここまで以上に多くは無い。


しかし今は時期が悪かった、9日前に王都であった騒ぎ…つまりは魔王と龍王の一件で周囲の村や王都から逃げて来た人が多くいたのだ。


王都からここマティカルまでは徒歩で三ヶ月、馬車でも一ヶ月程の距離がある、にも関わらずここに王都からの避難者があるのは足に使ったものの違い故だ。


彼らが足に使ったのは馬ではなく魔物だ、馬のような胴を持ってはいるが顔は地竜のそれだ。


ちなみに龍と竜は全く違う生物だ、竜は地球の神話などに出てくるドラゴンであり魔物。


龍は高い知性を持ち人語をも操る更には人化のすべを持ち自らの国を持ち、魔人と認められている。


閑話休題


とまぁ彼らが足に使ったのはそんな竜の一種であるラプトルだ。


地球では某世界的恐竜映画に毎回登場する奴らだが、先ほど述べたように映画の中とは姿が違うが名前はラプトルなのだ。


そんなラプトルの足ならば王都からだいたい9日でくる事ができる、しかしラプトルは非常に高価な魔物であり、その証拠に王都からやって来たであろう人々は皆仕立てのいい衣服を身にまとっている。


まさか少し王都で騒ぎがあっただけで金のある豪商や貴族の者ならまだしも、毎日畑を耕さないとならない農民までもが周辺の村から避難して来ているのだ。


しかし、考えてみれば魔王や龍王は各々が圧倒的な力を持った存在であり不可侵存在なのだ。


そんな化け物それも二人に攻撃を仕掛けたのだ、しかも仕留めるどころか相手を煽っただけであり、報復を恐れた者が王都から少しでも離れようと考えるのは普通のことなのだろう。


と、そんな訳でここに辿り着いてから約三時間の足止めにかかっているのだがやっと俺も順番が回って来た。


門に向かうとそこには王都を出る時の門にもいた衛兵がいて俺に語りかけてくる。


「何か身分証明を出来る物は持っているか?」


「いや、持っていない」


「そうか、では規定の入門料を払ってもらうが問題ないか?」


「ああ、問題ない」


「じゃあ銀貨3枚支払ってもらうぞ」


この世界では主に銅貨、銀貨、金貨が存在し、その上に白金貨が存在する。


銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚、金貨10枚で白金貨1枚になる。


日本円に直すと硬貨一枚当たりの価値が銅貨が10円 、銀貨が1000円、金貨が10万円、白金貨が100万円程になる。


この世界の一般人の平均年収が約金貨5枚程でありこの門をくぐる為に必要な料金設定はなかなかに良心的と言える設定になっている。


俺は王都での経験を生かし今はリュックを背負っている、そしてそのリュックに手を入れて中から銀貨を取り出すフリをしつつ、空間魔法のアイテムボックスから銀貨を取り出す。


リュックを背負ってるんだったら、リュックに荷物を入れればいいだろうって?


嫌だよ、重いし俺が背負ってるリュックはただのフェイクで中には何も入ってはいない、つまりはハリボテだ。


「おっとすまないね、その前にこの水晶に手を当ててくれ」


取り出した銀貨3枚を衛兵に渡そうとしたところそう言われた。


なんでも身分証を持っていないものには犯罪歴を調べる為にこうやって水晶を使って調べるらしい。


「わかった」


俺は衛兵の言う通り素直に従って差し出された水晶に手を当てる、すると淡く輝きその光が収まった後の水晶を衛兵は確認した。


どうやらステータスプレートの技術を応用しているらしい、流石に板状の物は再現できなかったのか、水晶を媒体にしているようだ。


「ふむ、問題ないな。

よし入っていいぞ、ようこそ商業都市マティカルにようこそ」


銀貨を手渡し衛兵に見送られて俺は商業都市マティカルに足を踏み入れた。


商業都市マティカルに足を踏み入れ始めに驚くことはその人の多さだろう。


王都でさえも比べ物にならないほどの交通量を誇り、道は真ん中を馬車などが通れるように左側通行の車道がありその脇を歩道がある。


そして眼を見張る人の多さは東京新宿に匹敵しそうなほどだ、車道も歩道も十分な広さがありいくつもの出店が顔を覗かせている。


この商業都市マティカルは四つの地区に分けられる。


平民たち住民が住む住居区画、


貴族や上流階級の者たちが住む上流区画、


主に商業が行われている商業区画、


旅人や冒険者たちが使う宿などが集中している宿屋区画、


の四つだ。


また裏の顔である貧困街も存在しそこでは違法な取引が行われている。


ちなみに奴隷は違法な商売ではないため、普通に商業区画に奴隷商が多数あるり、まともな奴隷が取り扱われている。


貧困街にある奴隷商ではこれまた違法な手段で手に入れられた奴隷が売られており、趣味の悪い貴族などがよく利用している。


さて、明日はどっちの奴隷商から行こうか、取り敢えず宿屋は取るので治安のいい商業区画から行くことにしてみようかな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


王都では高級宿をとったが、俺はもともと小市民であり、あんなに広い部屋に一人では落ち着かない、かといって狭すぎるのもまた然り。


俺は千里眼を発動してこの街の宿屋を検索する。


検索するときに条件を設定する、設定する条件はもちろん部屋の広さ、また最重要の食事の美味さだ。


検索結果は…一件だけだった。


かなりの数あるはずの宿屋の中から一致する宿が一件取り敢えず見にいってみるかな。


そうして俺はまだ見ぬ宿めがけて歩みを進めるのだった。

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