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無能と呼ばれた天才ゲーマーは異世界を好きに生きたい  作者: フウ
第1章 異世界転移編
17/111

17話 旅道中

2日続けての投稿になります!!


今後もよろしくお願いします。


結果的に言って某異世界小説モノでよくある、部下に自分の力を付与、及びその力を還元する能力は簡単に作れてしまった。


新たな力を作るためには世界を管理、構成しているシステムに干渉しなければならない訳だが。


当初かなりの困難を極めると思われた能力創造だが、困難を極めると思った理由が『世界のシステム』これに干渉できなければお話しにならないためだ。


世界のシステムとはこの世界の絶対のルールみたいな物だ、例えば魔物が魔素から生み出される事などがそうだ、このシステムはこの世界を構築した神によって世界創造時に組み込まれたものでありこのシステムなしでは世界は上手く循環せずに崩壊してしまう。


そんなシステムだからこそ創造神以外誰にも干渉されてはならない。


だからこそシステムに干渉するには困難を極めると思った訳だが、実際はそうでも無かった。


いや、たしかにこの世界の人々からしたら、超高次元の技術になるだろうが、俺からしたら拍子抜けもいいところだった。


そして何より俺はソレを知っていた、と言うのもVRMMOゲームアース・ワールド・オンラインのプログラムと酷似していたためだ。


通常ゲームを作るのに使われているプログラミング言語と言うものがある。


アース・ワールド・オンラインでは仮想空間を構築し、そこに人の意識を送る技術とは別にゲーム自体のプログラムをそのプログラミング言語を使って作られている。


なぜそんな事を知っているのかはまた別の話なので割愛するが、この世界のシステムとそのプログラミング言語が酷似していた、と言うよりも殆ど完全に一致していたのだ。


つまり俺は家でパソコンでプログラムを作る時のような感覚でそのシステムに干渉し、難なく新たに力を作る事ができた訳だ。


しかし、そこで一つの疑問が出てくる、何故ゲームのプログラムと世界のシステムがほぼ一致したのかだ。


考えてみれば確かに空間はゲームの時でも今でも同じ訳なのだからシステムに酷似していても不思議ではないのだが問題は、何故地球の人間がソレを作れたのか?と言うところであり、ここで二つの仮説が浮上した。


一つ目は、地球の人々が作った仮想空間がそのまま世界として確立したと言うものだ。


とは言うもののこの可能性は限りなく低いだろう、地球の人間が作ったものが一つの世界として成立させるなんた事は不可能だ、仮想空間は所詮は電子記録上の物でしかなく現実世界の物とは違うものとなるからだ。


もう一つ目は、遥か昔に造られたこの世界のシステムをこの世界の神が地球にいる人間たちに何らかの方法で教えたと、言う事だ。


これも何故そんな事をと疑問は残るが、この説ならばゲームの時と今のシステムとの若干の差も神が人間に反し記されないように操作していたとしたら理解できなくもない。


まぁこれらの仮説をいま検討したところで大した意味もない。


最初の仮説にしても2つ目の仮説にしても現在は神が管理しているシステムであり一度俺に干渉されれば、今後は同じようには行かないだろう。


つまり今回望む能力が作れたのは最初で最後という訳であり今後使う事は無いシステムの仮説をいくら並べたところでそれこそ神にでもならない限り関係がない。


それよりも今は新たに手に入れた能力が重要だ。他者に能力を付与することを目的としたこの能力は『食物連鎖(ギブアンドテイク)』。しかし、世界の声で判明したのはこの名前だけであり権能は不明なのだ。


(リエル、製作に成功した食物連鎖の説明をしてくれ)


《承知しました。

食物連鎖は固有能力に分類され、権能は自らの配下にスキル又はステータスを付与及び回収でき、配下の者が経験値を獲得すると同じ分の経験値がソータ様に分配されます。

また、他者からスキルや、ステータスを奪う事も可能です。

しかし、死者から力を奪う場合はソータ様自身又は配下の者がとどめをさす必要があり効果範囲は約100メートル程です》


(その力を奪うのには、優先順位は存在するのか?)


《御座いません、死者に対し能力を発動した時から均等に能力を奪っていきます。

しかし意図的に優先順位を設定する事は可能です》


ここがは、重要なファクターだな部下にする者のステータスを見てから敵のどのステータスを最優先で奪うかを決める事ができると言う事だからな。


しかし、思いのほか強い能力が出来てしまった、これで配下さえあれば俺自身が何もしていなくとも勝手に俺は強くなって行く…


もしかして俺は最強チームを作ってしまったのでは?

と思わなくも無いがやってしまった事は仕方がないからな、今後はもっと自重することにしよう、勿論能力創造はもう出来ないだろうから他のことでだが。


そして、視界に映る城壁。


「遂に到着か」


この3日間の過酷な旅を思い出し、感傷に浸りながらも思わず言葉が漏れる。


王都を出て3日間、自分で食事が作れないと言う事は消去法から言って冒険者用の保存常食になる訳だが、この世界の保存常食はお世辞でも美味いとは言えない、ハッキリ言えばかなりマズイ。


そんな食事を朝、昼、晩と3食3日間、俺は日本という国の食の素晴らしさを実感した。


人は得てして失ってからその有り難さに気付くものなのだ…


と言うわけでやはり、今の最重要事項は料理が出来る奴隷を買う事であり、あの街で料理が出来る者を仲間にできなければもう旅は出来そうにない。


現代日本の温室で育った俺にとって食事と風呂は必須だ、風呂は魔法でどうにか出来なくもないが、料理が出来なければ食事は絶望的だった。


旅初日に数年ぶりに料理をして自分で驚愕した、何をどうやったらあんなダークマターが出来てしまうのか?


魔物の肉を焼いただけなのに得体の知れない黒い物体が出来上がる、いや、魔物の肉とはわかっているよ、だが真っ黒の物体を食う気にはなれなかった。


しかしそれもこれもあの街に着いたら解放される筈だ。


そんな淡い期待を胸にソータは商業都市マティカルの門番に近づいていくのだった。


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